受難と情熱
サンデー毎日
2008年6月8日号
茂木健一郎
歴史エッセイ
『文明の星時間』
第15回 受難と情熱
一部抜粋
「受難」と「情熱」が同じ語源を持つというヨーロッパの文化の歴史の中に根ざした「叡智」の中には、現代を生きる私たちにとっても他人事ではない一つの「腹の据わった」生命哲学が宿っている。
振り返れば、現代における無神論を熱心に唱えるリチャード・ドーキンスが心から尊敬するチャールズ・ダーウィンその人も、また、「受難」の運命と無縁ではなかった。神が自身の似姿として人間を創造したという当時のキリスト教の世界観と、ダーウィンの内なる直観は相容れなかった。それでも、
ダーウィンは自分の主張を公にすることから逃げなかった。
コペルニクス、ガリレオ、アインシュタイン。科学の歴史は、それまでと異なる世界観を主張する人たちの「受難」の歴史でもあった。苦しければこそ、情熱はいよいよ燃えさかる。宗教と科学の対立を超えて、「受難」と「情熱」が分かちがたく結びつく点に、ヨーロッパの文化の強さがある。
全文は「サンデー毎日」でお読みください。
http://www.mainichi.co.jp/syuppan/sunday/
5月 26, 2008 at 07:48 午前 | Permalink
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コメント
なんの為、って、ききだしたらおわりのような気がします。
投稿: 神田梨沙 | 2008/05/30 10:31:58
「根拠のない自信」!!
もやもやした気持ちがすっきり晴れた感じです。大丈夫!って思うだけで身体中がぞわぞわ楽しくなってきます。
難しく捏ねくりまわさずに、ぞわぞわという実感さえあればいろんな事を乗り越えられると思うんです。
茂木さんは、生きるってなんの為だと思われますか?
投稿: ろんすけ | 2008/05/29 2:14:58
茂木さん、こんばんは

とても興味深い内容ですね
全文読むため、サンデー毎日探すの頑張ります

ここは田舎なもので、
書籍類の到着が遅いのです
お仕事お忙しいとのこと、

差し入れでございます
茂木さんが、脳活用法SPでおっしゃってた、
細切れの時間を利用する、というのは
リラックスにも当てはまるのでしょうか?!
ところで、天気予報を読まれたとのこと!
うお~~茂木さんの天気予報見たかったです!!
こちらは梅雨に入ってずいぶん経つのに、
まとまった雨が全然降っておりません。
今日も神々しい朝日がおがめました(笑)
投稿: ももすけ | 2008/05/27 0:52:15
受難あればこそ、情熱の炎は弥増して燃え上がる…。
今も輝きを放つ知の巨人たちの、世を支配する世界観との壮絶なる闘い。
受難という言葉には“困難を敢えて受けて立つ”という意味合いも含まれているように思える。
“目の前の嵐”に敢えて立ち向かい、胸の中に熱い信念の炎を燃やし、彼等の思いを貫いた賢者たち。
洋の東西を問わず、私達は、そんな賢者たちに、腹の底から敬意を表したくなる。
投稿: 銀鏡反応 | 2008/05/26 23:13:00