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2008/04/10

世界との双方向性

合宿の時の箆伊智充くんの
顔が脳裏に焼き付いてなかなか
離れない。


箆伊智充くん


早稲田大学の国際教養学部で、
modern brain scienceの授業。

授業は英語で行われる。

大きな教室で、学生がたくさんいた。

3年前に最初に授業をした時に
いたDanielに再会。

最初に「この中でminority languageを
しゃべるひとはいないか?」
と聞いたら、
「はい! ベトナム語をしゃべります!」
とDanielが答えた。

Danielは、アメリカの大学のMedial Schoolを
目指して勉強中だという。

大手町の
日経サイエンス編集部で、
東北大学の大隅典子さんと
脳のお話をする。

強く感じたのは、「生物学」としての
脳科学と、現在行われている理論的な
モデルの間に大きなギャップがあること。

大隅さんの日記
http://nosumi.exblog.jp/7673563/
にもあるように、グリア細胞の
働きはどのように本質的な
形でモデル化されるか。

発生において、何回もphaseが
劇的に変わるような遺伝子制御系
がどのようにモデル化されるかも
一つの鍵であるが、
adult brainにおける「ニューロンの
発火」以外のさまざまな神経生理学的
プロセスも、とりわけ可塑性を考えると
無視できない可能性が大いにある。

とりわけ、adultのhippocampusにおける
neural stem cellの役割をどうとらえるか?

理論生物学の課題として、
また脳の学習メカニズムを考える上でも、
大切な問題群が山積している。

大隅さんの東北大学の研究グループは
面白く、エキサイティングな
雰囲気。瀬名秀明さんとも親しく
コラボレーションされているという。

大隅研究室をぜひ一度訪問してみたい。


大隅典子さんと。


いつもお世話になっています。日経サイエンス編集部の
糸屋和恵さん、詫摩雅子さん、菊池邦子さん

PHP研究所にて、木南勇二さん、
丹所千佳さん、横田紀彦さんと
打ち合わせ。

移動しようとしたら、
近くのPHPエディターズグループ
から、石井高弘さん(『脳と創造性』
をつくってくださった)と
田畑博文さん(重松清さんや、隈研吾
さんとの対談をアレンジして
くださり、最近宝島社から
PHPエディターズグループに
移られた)がだーっと
駆けて来て、石井さんが『脳と創造性』
の増刷見本を下さった。


田畑博文さんと、石井高弘さん。

あとで、石井さんからメールを
いただいた。

_____

茂木健一郎さま

PHPの石井です。

今日は突然、PHPの前で追いかけて
ご挨拶という恰好、失礼しました。

お渡ししたのは、「脳と創造性」の8刷見本と、
田畑からは、隈研吾さんが影響を受けた
吉田健一の「ヨーロッパの世紀末」です。

実は、本当にお伝えしたかったのは、
「考える人」の原稿が、素晴らしかったことです。
田畑と二人で、こんな原稿がいただけたら、
編集者としてまさに本望、と互いの感銘を話し合いました。

あれからまた、文化放送へ行かれたとのこと、
お忙しい限りと思いますが、
またお会いする機会に、次のお仕事の話をさせてください。

それでは。

石井高弘拝
_____

文化放送にて、川中美幸さんと
対談。

川中さんは、子どもの頃、
のど自慢大会に出ると優勝で、
トロフィーを総なめにしていたと
いう。
すごい!

しかし、プロ・デビューして、
『二人酒』(1981年)がミリオンセラー
になるまでの間はなかなかヒット曲が
出ずに、苦労されたという。

苦労があってこそ、そのあとの
成功体験がうれしい。

エイベックスの中島浩之さんと
ゆっくりお話したことが
なかったので、食事をしながら
いろいろお話する。

中島さんは、ラ・フォル・ジュルネに
合わせて、3つのコンピレーション・アルバムを
制作して下さった。

すべては音楽から生まれる (1) 脳とクラシック 


すべては音楽から生まれる (2) 脳とシューベルト 

すべては音楽から生まれる (3) 脳とモーツァルト 


「いい歌手がいると、いい歌ができるんですよ」
と中島さん。

「現場」の話には生命躍動の種が
詰まっている。

言葉というものは、私たちが
世界と行き交う中でもっとも
「双方向性」が高い。

感じて理解できることと、
発話することの間のギャップは
確かに存在するが、それは
相対的なものである。

音楽や芸術においては、その非対称性が
大きい。

人生の一つの目標は、さまざまな分野
において言語的対称性に
近づいていくことではないか。

理論を創るということは、
すなわち、世界との双方向性を
回復する試みである。

The matching between sensory and intentional processes involve connectivity between the respective neural activities. In order for the neural activities to contribute to the final phenomenology of the experience by the self, the firings needs to be weakly connected. Strong connectivity is not necessarily involved, considering the physiological finding as was described as "no strong loops hypothesis" (Crick and Koch 1998). The "matching interface" between the sensory and intentional processes would then constitute a "cut" in the digraph representing the cluster of neural firings that give rise to the phenomenology.([17]) 

4月 10, 2008 at 09:20 午前 |

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コメント

茂木さん、対談お疲れ様でした。
その後もハードなスケジュールだったのですね〜。
記事掲載、ブログ引用を有難うございました。
お体にはくれぐれもお気を付け下さいませ。

投稿: 仙台通信 | 2008/04/10 23:56:42

グリアか、、、。
はぁ、その名前を聞くとため息です(笑い)
通教の「脳とこころ」のレポートでAは貰ったものの、「ニューロンとグリアに関することを
もう少し分別して説明されるとわかりやすいレポートになったと思います」
のコメント。私には「対」に思えたんですよね。

体調もよくなってきたので、元学校の通教生に戻って仏教と、脳科学と、哲学を勉強しなおしてみようかと思っていたら、今日の新聞に私の習ったコースが無くなってしまっていて、おまけに秋入学も無くなっていて、
2万円で復学できると言うことだったので安心していたのに、、ハタ!と
困っています。

勉強しなおそうかと思うようになったのは先日の「秘仏」へのコメントを書いた後から、前から疑問に思っていた、
十如是と言う教えの中にある「如是因 如是縁 如是果 」と言う箇所があるのですが、因果の間の「縁」が、理解できなかったんです。でも、私的解釈ですが、その「縁」が脳科学と一致して新たな解釈が見つかったように思いました。だから、仏教をもう一度勉強しなおしてみたいと思ったんです。
この「縁」の中に仏教、哲学、脳科学(今はまだ理論だけかな?)のカードが・・・。
そろっているんですぅ~♪
(知識の無いものの誤解かもですが(笑い))

CDも出されていたのですね。
思いかえせば、私と脳との出会いは、脳と言う言葉も知らない歳に人間の脳と音楽のかかわりを、そして恐怖を知ったことだっと思い出しました。
仔細は書きませんが、「サンダーバード」(パーカーとかぺネロープが出てくる人形劇です。)の、あるストーリーを見て衝撃をうけました。そして、それは、確信を持って起こりうると思ってしまいました。

でも、私は脳科学が人間の幸せの為に希望のいったんになってくれると信じているんです。

投稿: | 2008/04/10 22:04:03

こんばんは。

これが菜種梅雨…というのかどうかは分からないけれど、きょう(04/10)は兎に角朝から雨一色の一日ですね。

ところで、コンピレーションアルバム[すべては音楽から生まれる]のジャケット、なかなかに素敵なデザインですね!

3つとも、どれをとってもシンプルで、手にとってみて、1度聴いてみたいなぁと思わせてくれます。

ラ・フォル・ジュルネには、今年は是非行ってみたい。2年続けて棒に振ってしまったので、今年こそは!と思っている。

実は、2003年までは、とあるアマチュアのオーケストラの定期演奏会に足を運んでいた。翌年から何故か行かなくなってしまい、それ以来、オーケストラの響きに触れることなく、クラシックとは本当に、疎遠になってしまった…。

しかし音楽なしには、如何も生きられないので、一つのジャンルにこだわらず、自分が「これはよい!」と思った曲をMDに詰め込んだ「お気に入り」を旧式のMD用ウォークマンで、土曜の出勤時や、帰りに何処かに寄るときに聴いている。

川中さんも、傍からは窺い知れないほどの苦労を重ねられて、何としても好いものを残していこうと、日々真摯な努力を積み重ねてこられたからこそ、今日こうして演歌界のスターになられたのだなァ、と思わずにはいられない。

私自身、淡々とした日々を何時も送っているような感じでいるけれど、その中でいろいろと悩みを抱えている。しかし、大事なのはそれに負けずに、苦労を引き受けて、あの偉大な響きの藝術家たちが、生前、おのれの生の叫びを美しい旋律として遺していったように、微々ながらも、自己の中の叫びや様々な思いを、「かたち」として、遺していくことなのだ、と思う…!

長文乱筆、何卒お許し下さい。

投稿: 銀鏡反応 | 2008/04/10 19:06:17

こんにちわ、二度目の投稿失礼します。

緑色のテントの中に長時間居て、外へ出ると、見る世界が紫かかって見えます。全体が緑色がかって見えていると、色を調節しようと反対の色が残像のように見えるわけです。つまり、色の残像なのですが、たとえば、緑色の光で、照らした部屋に居ると、反対色である紫色が強化されるわけですが、その時に、血中にある脳内伝達物質が増えた場合、その脳内伝達物質が、色のクオリアに関係していると考えられえないでしょうか?

投稿: | 2008/04/10 18:28:25

こんにちわ

インターネットのニュースで、茂木さんが銀行会合で貯蓄と前頭葉の話をしていたニュースを思い出したのですが、「投資」の場合、前頭葉と、感情の部分が同時に働くのではないでしょうか?(^^)

投稿: | 2008/04/10 13:10:53

すごく嬉しいタイミングです☆
今まさに「すべては音楽から生まれる」をじっくり
読んでいる最中。茂木さんが影響を受けた音楽を
聴いてみたいな、と思っていたところです!
ピアノ曲はモーツアルトやシューベルトも聴くのですが
交響曲は学校の音楽鑑賞以来、あまり耳にせず・・。
聴いてみたいと思ってCDショップに行っても
何を手にしたらいいのか迷いに迷い、購入できず。
こんな調子でしたが、今回は茂木さんの本と共に
クオリアに包まれながらしあわせ時間を過ごせそうです♪
本当にうれしいですっ!

投稿: | 2008/04/10 10:41:08

東洋の芸術は『言語』思考と伺ったことがあります。
対照から かけ離れた想像が基に理論を構築していく事が大事なのではないかと私は考えるんですが、どうなのでしょうか?

投稿: | 2008/04/10 10:21:35

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