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2008/04/13

黄金期

人生の中で、いつが楽しい
「黄金期」だったかと言えば、
いつでも常に「今、ここ」
がそうだったように思う。

幼稚園の時、庭でたくさんの
赤とんぼを見ていた午後。

友だちとふざけていて、
そいつが笑った瞬間に
鼻水が「ばーっ」と出てしまって
他の友だちにびちゃーっと
かかってしまい、
「うわあ、汚ねえ!」と
叫んだ日。

たくさんあった絵本を
家のように積んで、「どれどれ、
焼けたかな」と魔法使いのおばあさん
のまねをして近づくと、後ろから
「どん」と押して、家が壊れる。
そんなことを何回もくりかえして
妹や大野繁幸くんと遊んだ休日。

小学校の遠足で河川敷に行き、
秋風にコスモスが揺れていた
真昼時。

時間の経過というものは
実に不思議である。
過ぎれば、二度と戻って
来ない。

よくよく考えれば
尋常ではないことが
「今、ここ」の中で常に
起こっている。

日常を陳腐だと思うのは
一種の油断であって、
感性が開かれた人にとっては、
芥子粒のようなごく些細な
出来事の中にも、無限の曼荼羅の
広がりが感じられるはずだ。

この尋常ならざる世界を、
一体誰が創ったのだろう?

さだえおばさんのお見舞いに
いった。
ひさしぶりに、いとこの
れいこちゃんや、はるきちゃんに
会った。

れいこちゃん、はるきちゃん
と子どもの頃よく遊んだ。

はるきちゃんの家には
二段ベッドがあって、それが
珍しくて、うらやましくて、
上のベッドに登って
よく息を潜めた。

あの黄金の時も、二度と戻って
来ない。

お台場のフジテレビで、
『ベストハウス123』
の収録。

和田アキ子さんが審議長。
となりのYOUさんと
いろいろお話する。
桑原茂一さんのこととか。

二本目は私が審議長。
ほんこんという人は、いいなあと思った。
野久保直樹さんは、『ひらめき脳』
を読んで下さったそうだ。
ありがとう。

このスタジオの明るさも、
ぴんと張り詰めた空気も、
「今、ここ」としていつの間にか
流れていってしまって、
いつかぼんやりとした過去へと
流れていってしまうのだろう。

現代においては、「情報」
というメタファーが躓きの石である。
「情報」が人間を油断させる。

インターネットは、大いに使え。
吸って吐け。大海を呼吸せよ。
しかし、グーグルに魂を串刺しになど
されるな。

インターネットに対する強烈な
対抗軸が必要だ。
それは、アジの刺身の脂肪の虹の
グラデーションのごとき鮮烈な
「今、ここ」の感触の中にある。

いつでも、「今、ここ」が黄金期で
ありますように。

Whether a philosophical zombie (Chalmers 1996) exists in principle is an interesting and still debated problem. People like Dennet and Churchland strongly denies its existence, while the intuition of Chalmers sounds persuasive for those interested in the phenomenology of qualia. In particular, when we put a question concerning its own experience, a zombie needs to answer in a way indistinguishable from a human being endowed with all manifestations of consciousness. It needs to answer, for example, questions concerning the nature of qualia that it experiences, and thus needs to appear to be experiencing those phenomenological qualities. Arguments based on the unthinkability of such an entity to deny the existence of zombies seems to be misleading at best. It should be possible, in principle, to program a computer in such a way that the appropriate verbal responses are made (notwithstanding reservations concerning the computability issues). The denial of zombies from the Gedanken experiment appear to rely on the presumption of the semantic properties of language, the very existence of which needs to be accounted for, and ultimately related to, the question of consciousness itself. ([20])

4月 13, 2008 at 07:06 午前 |

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コメント

茂木さんの英文に対する解釈として私なりの意見を私のブログで纏めましたので、ご関心がおありであれば覗いて見て下さい。

投稿: 河口ミカル | 2009/08/19 11:13:38

人生半分過ぎて
死を意識し始めたら
今ここを大事に出来るようになった

投稿: TT | 2008/04/14 7:19:12

茂木さん、こんばんは!
クオリア日記を拝読させて頂くようになってから、
茂木さんって美意識の高い方なのだな、と思いました。
美意識の高さが、『今、ここ』を黄金に変えているのかなあ…なんてふと感じました。
茂木さんの幼い頃のお話、美しくて優しくてホッとします。

東京から古里の沖縄に戻り、最近ようやくここでも濃い人間関係が築けるようになりました。

家族とは元々濃いですが更に進化した感じがあり、
また新しい友人達とは、日々にトラブルがありながらも、それを越えてお互いの信頼を深め合う日々です。

先日、先輩があまりにも子供ぽいことを言い出しケンカになりましたが、皆で訳を聞くと先輩なりに一生懸命私達を守ってくれていたり。

ここはなんて人間味溢れる場所だろうと、呆れることもありますが、純粋な人々の心に触れて、古里再発見★な日々を送っております。
自然も何もかも鮮やかなこの場所で発見することは、人間性の解放、のような気がする今日この頃です。

投稿: ももすけ | 2008/04/14 4:26:24

As for me, it is caused intrest whether there are relations for a BMI(BCI) study and a zombie of philosophy. The following sentences of "La Duchesse de Langeais" of Balzac let me storongly arouse Consciousness(mens).
-C'était une femme artificiellement instruite, réellement ignorante; pleine de sentiments élevés, mais manquant d'une pensée qui les coordonnât;dépensant les
plus riches trésors de l'âme à obéir aux convenances; prête à braver la société, mais hésitant et arrivant à l'artifice par suite de ses scrupules; ayant plus d'entêtement que de caractère, plus d'engouement que d'enthousiasme,plus de tête que de coeur;souverainement femme et souverainement coquette,Parisienne sortout;
[ATHENA:Textes Francais~]-

投稿: Nezuko S | 2008/04/14 2:55:17

ロマン・ロランの『ピエールとリュース』という悲劇的な短編に、
「恋人たちにとって、最良の日は常に今日なのだから」というのがある。それを思い出した。

話題が変わって、
ほんこんは、わたしも好きです。
大阪には、「そんなに力まんと楽しくやろうや」という雰囲気を天然に発散している人が少なくない。ほんこんはその典型と思う。
そして、かもし出す雰囲気に大阪弁が大きく影響していると思う。

バラエティーなどでは、短い時間で気の利くコメントをするタレントが重宝されると思うので、この点では、もっちゃりした大阪弁は「不利」かも。

投稿: fructose | 2008/04/14 2:03:00

こんばんは。
くしゃん!

きのうも、
母の日のチャリティイベント。
茂木先生と内田さんの対談を聞きたかった。くしゃん!


くしゃん!。

対抗軸。
しごと。との対抗軸をみつけても、それに
熱心になりすぎては、対抗軸ではなくなってしまう。
もうひとつ、いやもうふたつ、つぎなる対抗軸をもてばバランスはとれるのか。

いやいやそんなの、氷で薄まったカルピスみたいだし。

くしゃん!
気温の変化に、
とうとう風邪をひいてしまいました。


筋トレ。
あまり、かんばりすぎないでくださいね!。それでは、また。

投稿: 美容師 | 2008/04/14 1:14:36

茂木さん、おこんばんは。
肌寒い1日でしたね。

「偶有性の自然誌」
『何も死ぬことはない』
(いま読んでいます)
(2箇所ココロの中でマーカーを引きました)(黄金期とクオリア、「今ここ」が頭に浮かんでいます)

投稿: 柴田愛 | 2008/04/13 23:17:30

「今、ここ」がそうだったように思う、そう云い切る茂木さん。本当にすごい人。メディアを通じて受ける茂木さんの印象は、まさに「今、こここ」そのもの。仮にゾンビがいたとしても、茂木さんの前ではたじたじとなることでしょう。

・・・今もなお「正体不明」が頭から離れない私。ムクムクとした季節の中、茂木さんのお話を考えていて、さらに「今、ここ」の茂木さんをテレビで観ていて、なんとなくそれが分ってきたような気がしている。

投稿: 裏方店長 | 2008/04/13 17:44:42

返っくる返事に共通点を見つけ、知らず知らずに決め付けていってしまう傾向があるように思う。

頑固なのか頭でっかちなのかしら?とも思う。

この性分で失敗したりしているとも思う。

ここから抜け出す方法、あるのかしら?

投稿: 奏。 | 2008/04/13 17:07:17

日常生活の中の フッとした時に感じられる幸せ。愛情が感じられ、ほんわかしました!

この日常の幸せな時間は、家族によって育まれ、紡がれていくように思う。


英語文については、これから取りかかります。。
イケないなぁと思いつつ、ざっくり意味を調べ、やはり ザックリ文章を読む。そして、良いとこどりをする。

時々、あれれ?と思う事があるけれど、調べるだけ調べ、たぶんコレが近いかなと思う所で繋げていく。

茂木先生のクオリア日記を拝見し始めてから、私自身の内面や脳科学について、英語文等… 私自身の世界がどんどん広がっていっています。
このような私が、今とても好きです!

茂木先生、
Besten dank!です。

ラ・フォルジュネ…先生の講演もあり、素敵な一時を過ごせるでしょうネ♪

投稿: 奏。 | 2008/04/13 15:34:11

こんにちわ

黄金期は、その時はわからない、記憶の中で黄金色になっている。そんな感じがします。(^^)

投稿: 黄金期のクオリアby片上泰助(^^) | 2008/04/13 14:31:34

こんにちは 時々ブログを拝見しております

茂木先生は小さい頃のことを鮮明に覚えているんですね
「魂を掴まれたような」素敵な思い出をたくさんお持ちなのですね

私も、感じた想いと映像と音楽が一緒になって強い記憶となっている出来事がたくさんあります

その曲を聴くと、あの日あの時の自分に戻ってしまうような。

記憶された時の脳の状態と、曲を聴いて思い出す時の脳の関係ってどんなんだろう?なんて考えたりして。

こちらはまだまだ桜が咲きそうにありません
いっせいに春が芽吹くとまた、私にとっての「黄金期」を思い出しそうです。

投稿: うにたん | 2008/04/13 14:04:13

山本周五郎の小説「あだこ」の中にこんな一節があります。
「おれは風が向こうから吹いて来て、そして吹き去ってゆくのを感じていた、そのうちふと、いま自分に触れていった風には、二度と触れることはできない、ということを考えた、どんな方法をもちいても、いちど自分を吹き去っていった風にはもう二度と触れることはできない」
と書いています。
「今、ここ」に吹いている風を感じること。そういう感性を磨くことが、二度とない人生を生きるということなのだと思います。

投稿: せうぞー | 2008/04/13 12:25:04

こんにちは。

気が負の方向へ落ちているいまは、過去の好かったこと、もう会えない人と過ごした日々のことが頭のなかを占めて、いまここをほの暗く感じています。 しばらく時をへだてれば、いまここ、またいつかの今、ここを、黄金期と思える日が来るかもしれませんね。 こんなときこそ、読書や勉強でクールダウン。

投稿: 才寺リリィ | 2008/04/13 12:11:05

過ぎ去った昔の記憶を手繰り寄せてみる。

その時に出遭った人やものは、何時しか、取り戻せない「時間」の彼方に過ぎ去ってしまっていることに、気付いて、時折、寂しく思う。

小学校一年生の時の、担任の先生。級友。学校の図書室で出遭った、素敵なSFの本。アスファルトの校庭。初恋。ある級友が大怪我をして、すねに穴があいて骨が見えた事件。中学生になった始めの年に、鬱に苦しめられたこと。その通っていた中学校で起こった暴力事件。文化祭。校庭の坪庭に茂る草花や木々の輝き。コーラス、吹奏楽を通して音楽することの喜びを初めて味わったこと。社会人になってから、人間関係などで苦しんだ思い出。

思えば、それら一つ一つが(こまごました小さな事も含めて)「黄金期」だったのかもしれない。

昨日、町を散策しながら、時の儚さについて思いを馳せていた。

路地に今咲いている花も、街を通りかかる人の姿も、一瞬一瞬が過ぎれば、花は散りはじめ、人の姿は変わる。

その一瞬、一瞬の変化の中に、全ては流転していくのだということを感じざるを得ない。この世界に無限に存在する全てのものが…!

帰り際に見た八重の桜が、夕暮れにぼんやりと、幻のように浮き上がっていた。空には、上弦の月が、もう浮かんでいた。

2度とは帰らない流転の彼方に、消えていくものたち。でも、それらの姿は、心の中のひだひだに、いろんなかたちで、刻まれていく…。

投稿: 銀鏡反応 | 2008/04/13 8:12:29

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