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2008/03/29

「真水」の部分

歩いていたら、
今年初めてのモンシロチョウを見た。

二日前には、今年初めて、
ビオトープの水面を
アメンボウが跳ねていた。

寒い冬、サナギとして、あるいは
枯れ葉の下の越冬個体として、
耐え抜いたのである。

これから生命が爆発する。
奇跡による通り抜け、
オメデトウ、君たち。

国立博物館で、「ダーウィン展」
を見て、読売新聞の取材を受ける。

NHK『プロフェッショナル 仕事の流儀』
の本間一成さんのクルーも
来る。

本間さんが時折私に張り付いている
のは、「脳スペシャル」の取材のため。

ゲストが一ヶ月以上、毎日張り付かれる
時の感覚を部分的に体験する。


「ダーウィン展」にて。撮影 滝沢富美夫

上野公園は桜が満開で、そのうるわしい
空気の中をゆったりと歩いた。

「このあたりを、ボクは大学院生の
頃走っていたのです。」

東京芸術大学。

大浦食堂で、
ビジネス社の岩崎英彦さんと
打ち合わせ。

美術解剖学教室にて、
布施英利さんの研究室の学生と、
私の研究室のメンバーで
合同のworkshopを行う。

布施さんは、残念ながら
スケジュールが合わずいらっしゃら
なかった。

脳と芸術 第一回ワークショップ

2008年3月28日

東京芸術大学 美術解剖学教室

13:00 ~ 18:00

茂木 「意識的体験の起源について」

斉藤 「描くことの起源に関する生物学的考察」

関根 「身体の時間と空間についての探究」

古川 「枯山水庭園に関する遠近法の論考」

田谷 「注意というもの」

粟田 「マルセル・デュシャンの創造過程」

恩蔵 「不確実性と一回性」

植田 「ピカソの芸術」

半分ホーム、半分アウェー。

汽水域でいきいきとした精神運動が
立ち上がる。

実質的に新しい文化を創る
「真水」の部分を重視したいと
思う。

そのためには、魂から、
パッケージの部分をはがさなければ
ならない。

芯と芯の部分がぶつかりあって、
弾み、融合する。

根津の車屋で、懇談。

ブルータスの鈴木芳雄さんも
いらした。


時間は、因果性の形式そのものである。
固有時は因果性を満たすかたちで
構築される。
しかし、それは、とりあえずは
ローカルな相互作用によって、
局所的なものとして構築される。

局所的な時間と、大局的な時間の
間の関係がどのようなものになるか。
その帰趨こそが、
意識が生み出される一つの
重要な契機となる。

あるシステム内で固有時が共有
されていることと、
意識の枠組みとしての
「私」という現象が生じることは、
同義となる。

こうして、志向的プロセスと
感覚的プロセスの間のマッチングが
必然化されるのだ。
([7])

3月 29, 2008 at 03:52 午前 |

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昨晩、テレビ東京で、 約2時間にわたり、4話オムニバス形式で、 脳の不可思議、脳の奇跡を具体例をもとに、 茂木健一郎さんの解説をまじえ放送された。 [続きを読む]

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昨日、梅の木オーナーの皆様に 仮の会員券を発送いたしました。 会員券の裏の 規約第3条は下記のように訂正いたします。 会員の皆様には 4月中には正規の会員券と規約・細則を お送りするつもりです。 はじめてのこころみで、 まだ判子も作っていないし 規約や細則�... [続きを読む]

受信: 2008/03/30 6:53:57

コメント

ダーウィンの場合、私はSJグールドの著作に触発されていろいろかじりました。
ミミズの研究の凄さなどは、グールドがいなかったら、ずっと知らなかったと思う。
そして、一流の科学者のみが一流の科学者を紹介できるという当然のことを学んだ。

茂木さんのダーウィン論も読んでみます。

それにしても、偉大な科学者の業績が紙で残っているのは素晴らしい。
何でも電子ファイルの時代。将来、偉人の回顧展など可能だろうか?

投稿: fructose | 2008/04/04 4:23:42

月曜日のプログラムの中に今回は「俳句」がありました。
おりしも、私の作った句の中には紋白蝶。
この句を作りながら、もう見ることが稀になってしまった、
さびしさを感じつつ詠いました。

「菜花咲き 君とたわむる 紋白蝶」

茂木先生が見られた紋白蝶、きっとかわいかったでしょうね。

>上野公園は桜が満開で、そのうるわしい
空気の中をゆったりと歩いた。


あっと言う間に満開になってしまって、私は「しまった!」です。
今、音楽教室で「さくら」を習っています。
音楽の先生のおっしゃる、さくら色が心に感じ取ることができなくて、
写真集などいろいろ見て感動したのですが、やっぱり、全身で風や臭いや空気を感じなくては掴めない(一体になれない)と思い、早朝の上野公園へ行こうと思っていた矢先でした。
でも、茂木先生の書かれた情景が、すてきなさくら色を感じさせて
くれました。茂木先生のほわ~とした雰囲気とさくらの花のなんと、
やさしいピンク色を作ってくれたのでしょう。
文面を読んで私も幸せさくら色です。

ダーウイン展、見に行きます。

投稿: あすか | 2008/03/29 20:57:17

アメンボが出てきましたか。
益々春と言う感じがしてきましたね。

ダーウィンはTVだけしか見てなくて解りません。
進化論、とても興味深いです。

文字・文章だけでは表現しにくい所、映像の方がより一層
解りやすいです!!

投稿: かっちゃん | 2008/03/29 14:16:19

こんにちわ


大人になると7個ぐらい記憶のポケットがあるらしいですが、人間の脳は並列処理ですから、その記憶のポケットがキャッシュメモリーのように働き、処理の整合性が取れるようになっているのではないでしょうか?また、それにより、相対的な時間的要素が生まれているのではないでしょうか?


ダーウィンと茂木さんの写真、茂木さんの発言に対して、ダーウィンが何か言いたそうな写真ですね。(^^)

投稿: 並列処理のクオリアby片上泰助(^^) | 2008/03/29 13:25:19

水温む春・・・。池で泳いでいるメダカ君や、花を訪れる蝶や花蜂など、大小さまざまな一気ものたちが行き交う自然界のように、豊かで、いつも新しくなる文化。

茂木博士の周りには、いつもそんな文化誕生の気配があらわれるように思えます。

互いの障壁(心の、も含む)を超えて、様々に語り合い、行き交いながらを繰り返しているうちに、きっと、新たな文化、ひいては新たな文明が生まれるように如何しても思える。

ダーウィンの写真の横に並んで写っている茂木さんが、さながら「20世紀と21世紀をまたいで生きる、新時代のダーウィン」のように見えた。

過去に生きたダーウィンと、現在・未来を生きるダーウィン。二人が何となく似ている雰囲気を醸すのは、二人が共に”フィールドに出てアウェー戦を繰り広げる”真のサイエンティストであるからだろうか・・・。


上野は今頃、花吹雪が吹き荒れ始めているに違いない・・・。

投稿: 銀鏡反応 | 2008/03/29 12:53:40

ここ最近、私は、以前まであった変な“こだわり”が随分減ってきた気がする。
確かにまだ、私の血となり肉となっている訳ではない気がする部分もなくはない。

でも、変なこだわりを捨てられた私自身が心地いい。
そして今、信じる事や全てを受け入れること。共に生きていく幸せ。と、いった精神的な豊かさが一番大切だと思える。

かなり回り道をしたなぁ…。

投稿: 奏。 | 2008/03/29 12:05:26

おはようございます。今日はとてもお早いのですね。
「世界の大三角形」について、-時間の矢のパラドクスの解消、マクスウェルの悪魔の否定、エントロピー増大の証明-でよいのかと、さらに[Quantun Limits to the Second Law of Thermodynamics]を訪問してきたこと、方程式を自在に使いたいなと思うこと、いろいろと考えておりましたら、なにやら、新しい記事の出現に驚きました。
「真クオリア日記」の部分は、Wordに移してから、内容の考察をしております。本日の[7]もいろいろな方程式で、現すことができるのでしょう? 難しいことですが、毎日、楽しみにしています。

投稿: Nezuko S | 2008/03/29 4:48:12

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