« 『意識とはなにか』12刷 | トップページ | 脳と創造性 8刷 »

2008/03/15

汐が引きながら

課題が難しいほど、それを
全力でクリアできた時には
大きな感動があり、
脳も変わる。

その際の
難しい課題の一つは、
この世の理(ことわり)を知り、
意味を悟ることだろう。

「ああ、そうか」というような
発見があって、それが感動を
もたらすと、私たちは一歩
先に進むことができる。

芸術作品でも、その中に
たくさんの「発見されるべき
ポイント」があるものは
喜びを繰り返し与える。

例えば、小津安二郎の映画のように。
向き合っているうちに
大きな気づきを与えられ、
世界認識の階段を一歩
登ることができるからこそ、
私たちはそこに繰り返し戻るのだ。

汐留の電通本社にて、
顔の認識に関する研究の会議。

半蔵門のTOKYOFMホールで
特定非営利活動法人キャリアキッズ
コンソーシアム設立記念
『キャリア教育シンポジウム2008』
。

http://www.career-edu.jp/event/2008/02/post.php 

和田倉噴水公園にて、
雑誌「カイラス」の創刊記念イベント。

http://kailashweb.jp/ 

安藤忠雄さん、松岡正剛さんと鼎談する。

安藤さんは、現在、東京湾の埋め立て地に
一人千円の寄付で苗木を植え、
森をつくる「海の森」プロジェクトを
進めている。

http://www.kouwan.metro.tokyo.jp/jigyo/uminomori/index.html 

 自然界では、新しく登場したものは
劇的な毒性を持ち、やがてマイルドに
なって共生に至るという経緯をとる。

 疾病をもたらすウィルスなども、
最初は致死率が高く、やがて
落ち着いていく。

 人間がつくった文明も、また同じ。
自然に対して徹底的に破壊し尽くす
劇症の時代は終わり、
 自然から手を引く。
そこから先は入っていかない
というリザーブ、アジールを
作る時代に来ている。

 その意味で、安藤さんの構想は
先進的である。

 文明という汐が引きながら
成熟していく。

 「畏れ」が大切だと
松岡正剛さん。

 何もかも決めてしまっては
いけない。

入会地、聖域。
 何の目的に使うかという
ことを特定せずにとりあえず
措いておく。

 そのような叡智を、昔の日本人は
持っていた。

 松岡さんと対談した『脳と日本人』
のさまざまな議論が思い起こされる。


松岡正剛さん、安藤忠雄さんと。
(photo by Atsushi Sasaki)

 朝日カルチャーセンター。
 打ち上げの席にPHPエディターズグループの
石井高弘さんがいらした。

 メモを下さる。

 手書きのメモに、石井さんの温かさを
感じた。

3月 15, 2008 at 08:04 午前 |

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 汐が引きながら:

» まだまだ、私は発展途上 トラックバック 須磨寺ものがたり
昨日は、黒船来襲かと思わんばかりの騒動であった。 黒船の正体は、D社の新しいPCで、 セットアップをやってもらった。 [続きを読む]

受信: 2008/03/15 11:31:25

» 臨床教育学の時代的要請 トラックバック Progress
[parts:eNoztDJkhAMmY3OmFBMDE0tDSzODRDNDcwtzS0tDQ5NE01QLoFhqiqW5hYlBinGKSaqRXlYxAB16DAw=] [parts:eNoztDJkhAMmYzOm5OTERNOkVAsAINMD0A==] 以前、子どもは、自分の社会的役割を家庭の手伝いからはじめ、その作業を褒め られ、評価されることによって、自分に自信をもちながら成長したものでした。 そしてそのことは、意識的に“成長していく自分”を感じるシステムとして機能 してい... [続きを読む]

受信: 2008/03/15 19:04:56

» 哀しみの惑星 トラックバック Tiptree's Zone
なぜ地球外知的生命が、地球とコンタクトをとらないか? その理由は、銀河宇宙連邦が、地球に対して非干渉政策をとっているから。「哀しみの惑星」、と地球日本語に訳される言葉で、我が地球は呼ばれている。... [続きを読む]

受信: 2008/03/15 21:00:29

» ↑上空ひばり トラックバック 旅籠「風のモバイラー」
あまりにいいお天気だったので、じっとしていられなくて。 下の子(小さくても♂^。 [続きを読む]

受信: 2008/03/16 3:47:41

» 宇宙開闢 トラックバック 御林守河村家を守る会
最初の二三杯は いっきに流し込みます。 酔いがくるまで ひたすら飲みつづけるのです。 お酒をおいしいと感じたことなんか いままで、 つまり40年ほどのあいだに 一度もありません。 私は酔うためにしか飲まないのです。 お酒がおいしくて飲んだことはないのです。... [続きを読む]

受信: 2008/03/16 4:53:16

コメント

難解であることに対して思考を馳せるとき、私たちの脳はそれまでに発達してきたシナプス回路をできるだけ発火させていわば「thinking storm」のような状態を起こしているのではないだろうか?
これは感染症に侵された人体においてCytokine stormがおきそれによって普段はおとなしい細胞が貪食作用を発揮することに酷似しているともいえる。
ではその「Thinking storm」の末にある結論に達した際に人間の脳が成長するとは具体的に何を意味しているのであろうか?
これに関して私は長い間、自分自身で医学論文を何文献も一日に読み、自分の脳の中であるメカニズムに関して仮説を立てることでいわば日々「人体実験」をしつつ考えている。
決して知識が増えるなどという陳腐なものではない、新鮮な感覚がより素晴らしい仮説を考え出した時に感じられる。Limbic systemの報酬回路がそうさせているのかもしれない。
簡単に言うならば、それまで経験した思考パターンが系統的に結びついたときにそのような新鮮な感覚と、大学教授も目を見張ってくださるような仮説に行き着く。
「進歩の鍵は内面にあり」とはまさにこのことかもしれない。
人間の寿命がせいぜい100年、膨大化する情報量の2つを照らし合わせると自ずと、如何に内なる思考回路を鍛え上げることが、闇雲に情報を捜し求めることよりも密のある思考に辿りつけられるかを我々に示唆していると思う。

Go J. Yoshida
A School of Medicine; Keio University

投稿: 吉田剛 | 2008/03/16 23:45:29

人類が文明の力を借りて、自然を蹂躪する時代はもう終わりにしなくてはならない…。

自然から手を引く、そこから先はこれ以上手を出さない…これは私達が「文明社会からの誘惑」に打ち勝ち、自然と共生していく為に必要な考えだと思う。

投稿: 銀鏡反応 | 2008/03/16 17:25:01

>自然に対して徹底的に破壊し尽くす劇症の時代は終わり、
自然から手を引く。

一市民としては、いくつかの省エネを実践したことで、
あたかも環境保全に“貢献”したかような気になってしまう錯覚が、
エコライフのニュアンスの中に漂っている気がします。
そのあたりに私なんかは深く反省しなければと感じます。
ただ闇雲にエコを生活に取り込むのではなくて、
地球規模での現実的な数値や影響と効果を
よく理解しなければならない、と。
以前、プロフェッショナルで扱われた、
温室効果ガスの排出権取引の事なども含めて。
私なんかは毎日、車に乗っているので、
まったく、言える立場ではありませんが。
「田舎だからそれがないと生活できない」というのは
言い訳になってしまいますね(汗)。
なるべく効率的な運転と、少なくともアクセル踏む時くらいは
環境に負荷をかけないような配慮をしたいと思います。

私たち地球人は、その存在を当然のように思いがちですが、
遡れば、太陽との絶妙な距離や重力関係などが
地球に生命の存在をもたらした、
まずはその太陽系内の偶有性に「畏れ」を抱かなければ、です。。。

・・・意味を悟ること
健康なときや精神的に満たされているときには
自己を顧みないのと同じように
特に問題を抱えていないときはこの世の理を知ろうとはしない…。
むしろ、苦悩の中にいてこそ物事に意味を求めようとする。
それでも「意味」は向こうから歩み寄ってきてはくれない。
体験を積み重ねていくプロセスで、
そこに含まれる様々な材料を整理する作業が
意味の獲得につながるような気がします。
意味を得ることは難しいけど、
自発的に探って発見することに真の価値があるのですね。


ようやく春めいてきましたね♪
季節の変わり目、また、物理的な環境が変化する季節。
体調、メンタル面でも不安定になる時期かと思います。
茂木先生、みなさま、どうかお体ご自愛ください。

日没時刻が日に日に遅くなるにつれ、
気分が3cmくらい、ふっと軽やかになる感じです。
黄昏時のオレンジの中にゆっくりとやわらかな時間が流れます。
夜のとばりはやさしい暗やみとなって包んでくれます。

投稿: s.kazumi | 2008/03/16 1:02:43

課題満載の日々です。芸術作品の言語的分析など、メタ言説を意識しつつ、今更ではなく、これからに。例えば「抽象芸術の情報性を考える」などに対し学,法をもちいるなら、覚醒し、述べる自身を創生する必要があると思っています。

投稿: Nezuko S | 2008/03/16 0:24:16

はじめまして。
この記事
>自然界では、新しく登場したものは
劇的な毒性を持ち、やがてマイルドに
なって共生に至るという経緯をとる。

 疾病をもたらすウィルスなども、
最初は致死率が高く、やがて
落ち着いていく。

 人間がつくった文明も、また同じ。
自然に対して徹底的に破壊し尽くす
劇症の時代は終わり、
 自然から手を引く。
そこから先は入っていかない
というリザーブ、アジールを
作る時代に来ている。

興味深かったです。明るい未来というよりも暖かい未来という感じで、そんな未来になればいいなと思いました。

投稿: 熊帆 | 2008/03/15 23:10:34

汐がひく。
はじめる事の意にと、そんな風に想いをめぐらせてみた。


「アオキ・カフェ」、私の中でとても印象的な事があった(もしかして、打ち合わせ済みの内容なのかな)。

その日の朝のクオリア日記の内容を、茂木先生へサラッと質問された青木文化庁長官。

そして茂木先生。
打ち合わせ外のお話を、ふられたのでしたよね。

そんな。素敵な。大人な。男性がもっと沢山増えてほしいなあ。

カフェ終了。
茂木先生は連れ去られた!
時間に厳しいのは、場所柄ですね。


ひとり言。
3〜4日、筆無精にならざるえない(泣)!。

投稿: 美容師 | 2008/03/15 21:29:16

『新しく登場した物の劇的な毒性』という文字を見て
「違うよね、自分じゃ」と独り言を言ってしまいました

戦いの後のおそらく長く続くであろう平穏な日々を考慮に入れた上での戦いの
難しさを痛感しております

茂木さんのご健康とご多幸をお祈りしております
(ハンドルネーム大文字にしました)

投稿: Nobori | 2008/03/15 19:49:34

茂木さん、こんばんは。

現代人、特に先進国の人々の最大の過ちは、『畏れ敬う心を忘れた』ところにあると私も感じます。

超一流のプロフェッショナルほど、
『畏れ敬う心を失っていない』。
茂木さんの音楽からもそれが聴こえてきます。

畏れに人は神秘を見、憧れと理想を抱くのでしょう。

茂木さんは理知的な科学者でありながら、神秘を見つめる偉大なロマンティストだと感じました。

これからも、私たちの水先案内人でいてください、色んなことを教えてくださいm(__)m

宇宙は果てしなく、永遠の謎を内包し、
私たちの人体や心も神秘に満ち溢れている。

釈迦と空海は、宇宙即我を悟ったと言います。釈迦の教えは2500年以上人々の生きる指針となり寄りどころとなりました。

現代は引き潮、今全体を観る時に居て、未来に繰り返しながら釈迦や空海の悟りに近づいてゆくのだと私は確信します。

投稿: ももすけ | 2008/03/15 19:21:57

「人間がつくった文明も、また同じ。
自然に対して徹底的に破壊し尽くす
劇症の時代は終わり、
 自然から手を引く。
そこから先は入っていかない
というリザーブ、アジールを
作る時代に来ている。」

非常に精神を安定させてくれる言葉です。

私の所属する第一三共株式会社は医療現場の荒波の中で、「究極のサポーターとしてあり続けたい」という理想を掲げ、「私」という「人」はその組織のひとつのサポーターとして医療現場と向き合う決意をしました。
しばらく挫折を経験しましたが、言論の自由のなかで唱え続けることは唱えていかなければならないと感じます。
「唱える=叫び」のような荒波のなかで、立っているのもやっとですが、その過渡期のなかで倒れることのないように、色々な面からサポートをいただきながら、明日の医療の現場に貢献できる医薬情報担当者(MR)として現場に向き合いたい、そう感じています。

投稿: 中村匠哉 | 2008/03/15 16:03:42

こんにちわ

2度以上見て、「そうだったのか!?」と言うような、作り込みをしている映画のDVDを買うと得した気分になります。

最近、英語、音楽を勉強しております。自分の中で「これは!?」と言う発見出来たら良いと思っています。(^^)

投稿: 映画のクオリアby片上泰助(^^) | 2008/03/15 11:59:21

コメントを書く