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2008/02/16

あの姿に比肩するものを

格闘家の須藤元気さんと
研究所で対談。

須藤さんは、ある時期から
「勝ち」や「負け」
ということについて、執着が
なくなったのだという。

この世を「勝ち」「負け」
という二つの
カテゴリーに色分けしようとする
衝動は、長い人生を考えれば
持続可能なものでは
ないのだろう。

四国を遍路したり、南米に
行ったり、世界を経巡り
模索する須藤さん。

今度は東ヨーロッパに
行くのだそうだ。

すばらしい人でした!


(photo by Tomio Takizawa)

ゼミ中、関根崇泰が
また絵を描きやがった。

どういうつもりなんだ、
まったくブツブツ(笑)

えっ、誰かに似ているって?
そんなはずがない!

柳川透が、自発性について
いろいろと議論を展開した。

柳川が書いた文字で、
ホワイトボードがいっぱいになった。

吸引力のある概念に
趣くのは当然の青年の志である。

世間のヒットパレードなどというものは、
うすらぼんやりとした人気に
よって形成されている
ものであって、
そんなものと、本当の知的な
面白さは当然比例しない。

これが科学でございと
紙面を飾るようなものとは
遠い世界において、この宇宙を
創ったのかもしれない神様の
ひそかなたくらみは息づいている。

世間と付き合うことは
大切だが、
同時に、ひそやかなに
自分自身の内奥と向き合わないと
いかん。

その時、神様は、本当に息がかかる
くらいに、近くにいらっしゃるのだ。

回る、回る、くるくる回る。
私たちの太陽系を含む銀河系は、
大宇宙の中で、渦巻いてくるくる回る。

その運動に一つでかく対抗
してみたいものだなあ。

富士山を見てみたまえ。
凱風に聳える、その雄姿と向き合い
たまえ。

あの姿に比肩するものを、
密かに胸の中で育みたい
ものだなあ。

2月 16, 2008 at 09:14 午前 |

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コメント

他者に負けることが多い人は空しさを感じますが、
他者に勝ち続ける人もいずれは空しさを感じると、僕は思います。
ただ、「克己心」は別で、人生を通してたいへん重要だと思います。
せっかく人間に備わっている恵み豊かな感受性や思考を単純化し、
まるで獰猛な動物のように本能むき出しで戦うのは、正直好きじゃありません。
(価値観や学び方は人それぞれなので、個人的な意見に過ぎませんが・・・)
人間は確かに動物ですが、確かに自然の一部でしかない存在ですが、
人間は理性的な動物であると思います。
僕は、気にすると果てしない勝ち負けにこだわるよりも(もちろん自活する為には、
男には負けれられない戦いもありますが笑)、極力、全体の調和と利益を追求したい
です。それが、日本人が世界に誇れる「和」の素晴らしさだと思います。

松尾芭蕉の「不易流行」という言葉のように、
科学を通して確固たる基礎力を身につけ、己の基軸が一定の方向を向いてぶれない
ようにしながらも、流行から本質へのヒントを汲み取れる思考の柔軟性も同時に
大切にしていこうと思いました。

今日の茂木先生の日記は勉強になりました。
ありがとうございました。

投稿: ひろぽん | 2008/02/17 5:31:00

私、関根君のファンです!(笑い。おっと失礼)

投稿: Nezuko S | 2008/02/17 3:38:43

なんともクオリア日記には沢山のまなび。

グルグルグル。
まわっていたけれど、気付きと学びがないままでは、何もかわらない。

ぶれない事でいよう。
細かい事まで伝えたなら、理解ある他者へは変わりなく。
(どんな人も必ず理解してくれると思い向き合う姿勢があったけれど、私のエゴでもあるかもしれない。)
無数の話しをしたところで同じ風景をみれるものではなく。

凛とある事といよう。

多くは語らなくても、ただただてもと作業してゆこう。

(フムフム、なるほどなるほど。
苦手な朝もクオリア日記とコーヒーで克服です!)

投稿: 美容師 | 2008/02/17 0:53:00

こんにちは!

今日の茂木さんの日記、
とってもカッコイイ!ですね☆
(いつもとても素敵なのですが!)

以前、「男はハカ」というタイトルの日記を
書かれていたことを思い出しました。
カッコイイ!!です(^^♪♪♪

神様がにっこり微笑んでいらっしゃるような
気がしました。

世の中の大人が、
茂木さんのような人でいっぱいだったら、
もっと建設的で意欲に満ち溢れた子供たちが
育つんだろうなあ・・・と思いました。
私も、そういう世の中になるように、
私らしく貢献できればなあ・・・と
小さい歩みながら、日夜努力中です。。。

追伸、関根崇泰さんの絵からは、
愛情がたっぷり感じられました♪むふふ♪

投稿: ももすけ | 2008/02/16 23:59:29

ヒットパレードはどうせ通り過ぎていくものだから、
振り回される必要はない。
むしろその賑やかさから遠ざかった座標にこそ
宝ものを探す価値があると思います。

この地球という小さな星で、
世間と付き合っているあいだにも、
宇宙はそれとは全く無関係に加速膨張し続けている。

茂木先生は、内なる自分と宇宙の間、
そのダイナミクスレンジを往来しているかのよう。

私たちはこの地球、銀河系の
重力のお世話になっているのだけど。
先生が銀河系を遥かに超え、
いつか何億光年の彼方の超新星となられますように☆

関根さんのイラスト、nice!です。
下の方は、もしや
『千と千尋の神隠し』にも登場する○○ら様?!

投稿: s.kazumi | 2008/02/16 21:33:13

関根さんの絵が、面白くていいですね…!何処となく誰かに似ているのが御愛敬ですが(微笑)。


富士、といえば北斎の赤富士「凱風快晴」の悠然としてのびのびした姿、あるいは真っ白に雪化粧した時の、美しい姿を思い出します。

富士山は何があっても堂々と動かずにいるように見えるけれど、実は少しずつ、ズズ、ズズ、と動いているのではないか。動かないように見えるのは、その移動が私達にはわからないほどの微かな動きなのかもしれない…。

世間はキラキラした、それでいて薄くひらひらしたもので覆われているようだ。だけど、そんな世間からは離れられない。

むしろ、そんな世間…社会の中に飛び込みながら、自らの内面を見つめ、磨いていくしか、ないのではと思う。世間の華やかな、キラキラとは適度な距離を保ちつつ…。

投稿: 銀鏡反応 | 2008/02/16 20:45:19

こんにちわ

自発性と自己認識は関係が強いのではないでしょうか?
群れを成す動物は、自動的に何らかの自己の認識が必要になりますし。

関根崇泰さんの絵は、関根さん脳内にいる不思議な生きものではないでしょうか?(^^)

投稿: くるくる回るクオリアby片上泰助(^^) | 2008/02/16 9:37:57

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