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2008/02/29

大いなる慈母

大いなる慈母

プロフェッショナル日記

2008年2月29日

http://kenmogi.cocolog-nifty.com/professional/ 

2月 29, 2008 at 07:47 午前 | | コメント (0) | トラックバック (0)

これをつくった時には

 人生を生きる上で真っ先に学ぶべき
大切なことは、
重要な問題になるほど、そもそも
「正解」など一つには決まらない
ということではないか。

 生きることを導くのは
私たちの価値観であり、
「よろこび」である。
 その学習に脳内報酬物質である
ドーパミンがかかわる。
 そして、ドーパミンによる強化学習は、
正解が何であるかを教えてくれる
「先生」のいない「教師なし学習」
である。

 人生とは、つまり、自分の
よろこびを耕すことであるが、
 その方向性は人によって
違っていい。

 数学者には数学者の、
八百屋さんには八百屋さんの、
 音楽家には音楽家の、
教師には教師の喜びがある。

 「どちらに行ってもいいんだ」
 「深めることができるんだ」
と知った時、人は目眩く自由を感じ、
大いなる喜びへの希望を抱くのでは
ないか。

 渋谷東武ホテル。Typeの大亀慎也さんに
『思考の補助線』について
取材を受ける。

 筑摩書房の増田健史(たけちゃんマン
セブン)と、NHKの西口玄関に
向かいながらもろもろ話す。

 たけちゃんには、しばらく前に
「歴史エッセイを書きたいなあ」
と言っていた。
 それが、サンデー毎日の連載
「文明の星時間」となった。

 「いやあ、大場葉子さんは手際が
速いんですよ。」
 「えっ、あれ、大場葉子さんだった
んですか。知らなかった。がーん」
とたけちゃん。

 大場葉子さんのパートナーの
大場旦さん(NHK出版)=オオバタンは、
たけちゃんとも私とも親しい。

 私とたけちゃんとオオバタンは、
毎年三人で「おじさん温泉」に行く仲である。

 「そうだったのかあ。ショックだなあ」
とたけちゃんは繰り返す。

 しかしながら、たけちゃんは今週末から
幻冬舎の(旧姓)大島加奈子さんと
新婚旅行でスペインに行くのである。

 立ち直りの速いたけちゃん。

 「まあ、いいや。アタマはスペインの
ことでいっぱいだから。」
 「スペイン語できるようになった、
たけちゃん?」
 「ペフファヴォーレ、グラシアス、
ムーチョ・グラシアス!」

 たけちゃんは結局は元気になって
去っていった。

 『プロフェッショナル 仕事の流儀』
の収録後、チーフプロデューサーの
有吉伸人さん(ありきち)がしみじみと語る。

 「いやあ、羽生さんの回の再放送、
見て本当に面白かったなあ。
 自分たちで作ったはずなのに、
感心させられてしまいましたよ。」

 ぼくも同じだった。

 「ぼくも、久しぶりに見て本当に
面白かったんですよ!
 ぐいっと惹き付けられたなあ。
 もう、あれは、「プロフェッショナル・
クラッシック」ですねえ。殿堂入りですね。」

 自分たちが作ったものでも、
時が経てばあたかも客観的に最初から
存在したオブジェのようなものに
なっていく。

 そして、その「手放した」
感触の向こうに、本当の手応えが
あるのだ。

 その昔、「新しき村」で
見た武者小路実篤の画賛

 「これをつくった時には生きた心地が
しただろう。」

 そこをみんなが目指して、
今日もがんばっている。

2月 29, 2008 at 07:12 午前 | | コメント (13) | トラックバック (7)

日立中央研究所訪問

2008年2月27日
日立中央研究所訪問 

の際の写真です。
飯塚宏さん、お送りくださり
ありがとうございました。


緑深き「返仁橋」にて


日立中央研究所の研究棟の前で。


「泉水クラブ」にて。
前列左から
小泉英明さん、茂木健一郎、武田英次さん。
後列左から
飯塚宏さん、矢野和男さん、禰寝義人さん。

2月 29, 2008 at 06:53 午前 | | コメント (3) | トラックバック (2)

2008/02/28

通行手形

パレスホテル。
猪口邦子さん、猪口孝さんに
お目にかかる。

テレビ東京の番組の打ち合わせ。

PHP研究所。

二件の取材を受ける。

お寿司屋さん。

木南勇二さん「日本テレビがあった頃は、
テレビの人もたくさん来ていたん
ですけれどもね。」

街の潮目は変化していく。
人の表情も移る。

国分寺の日立中央研究所。

武田英次さんが「一度いらっしゃいませんか」
とお招き下さった。
「変人橋」ならぬ「返仁橋」
があるとは聞いていたが、
実見して驚いた。

深い森があり、谷に橋が
架かっている。

研究所というものはそもそも
「変人」だらけであるから、その名前が
付いたわけだが、
鬱蒼たる自然の気配に包まれるという
ところまでは予見できなかった。

人は返仁橋を渡り、自動車はぐるりと
森を抜ける。

なんだか魔法にかかったような
気持ちで、大樹の間を歩いた。

禰寝義人さんが、中央研究所のoverviewを
お話くださる。

禰寝義人さんは、ケンブリッジ大学の
experimental psychologyに留学
されていたという。私のいたphysiologyの
すぐ隣りである。

外に出る。
研究棟を抜けると、そこには庭園があった。

池があり、鳥が泳いでいる。竹林を風が抜ける。
わき水からは透き通った流れが地を充たして
いた。

開所は昭和17年という。当時の日立は
まだ32歳。企業としての若々しい意図と、
その頃の人の大いなる構想力を感じる。

矢野和男さんにセンサネットの
プロジェクトについてお話いただく。
人間身体にかかわるデータを
集積する時に開かれる
計算世界は、その可能性が
まさに発掘されつつある。

牧敦さんに、光トポグラフィーについて
レクチャーいただく。

「YES/NO」
一ビットのBMIや、
最新の携帯型のプロトタイプなど、
非侵襲型の脳計測の手段としての
光トポグラフィーの発展の
方向を実感できた。

小泉英明さんがいらっしゃる。

「泉水クラブ」にて懇談。

武田さんの技術観、人間観、
小泉さんの脳科学の現状に関するお考え、
さまざまな研究者たちの消息、
これからの課題、
日立という会社のさまざまなトピック。

武田さんがセレクトされた
ワインも美味しく、
楽しい時があっという間に
過ぎていった。

多言語主義よりも大切なのは、
多文化主義だと信じる。

日立という企業のコーポレート
カルチャーを垣間見た。
その奥行きと深さを実感する。

私たちは皆旅人であり、
一人ひとりが持つ通行手形に、
行き交ったものたちの残滓が
刻印されていく。

2月 28, 2008 at 07:53 午前 | | コメント (8) | トラックバック (0)

2008/02/27

脳を活かす勉強法 13刷

茂木健一郎
『脳を活かす勉強法』 
PHP研究所
は、重版(13刷、累計33万部)
が決まりました。

ご愛読に感謝いたします。

PHP研究所の木南勇二さんから
いただいたメールです。

茂木健一郎先生

いつもお世話になります。
日曜日は、取材+講演会+サイン会と
誠にありがとうございました。

『脳を活かす勉強法』は「自分を変えるための本」
と言われていたことが心に響いております。
授業、媒体取材、セミナーなど、ご体調が芳しくない時でも
つねに全力を傾注されているお姿を拝見すると、
まさに本書の内容を日々実践されているのだと感じ入った
次第です。

木南拝

http://www.php.co.jp/bookstore/detail.php?isbn=978-4-569-69679-9

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2月 27, 2008 at 07:48 午前 | | コメント (3) | トラックバック (2)

来し方行く末

来し方行く末

朝起きてすぐにすることは
いつもはブログを書くことだが、
今日はちがっていた。

2008年2月29日から
2008年3月26日まで
FUJIFILM SQUAREで
開かれる
『椎名誠写真展「ニッポン ありゃまあ お祭り紀行」』
に寄せる「烏天狗」のお面の
ペインティングをした。

椎名さんの笑顔を思い浮かべながら、
せっせと描いた。

筆を動かしていると、
まるで職人の朝のよう。

アインシュタインがあこがれた
職業は「灯台守」だった。

さかのぼる。

久しぶりの「プロフェッショナル 仕事の流儀」
の打ち合わせ。

夏休みを終えた登校日のよう。

住吉美紀さんが、しばらく顔を見なかった
クラスメートのように
思えた。


寺岡環ディレクターがナレーションを読み上げ、
すみきちはビデオを見る。

有吉伸人さんと、来し方行く末の
話をする。
時は流れ、そして積み重なっていく。
「今、ここ」からの健やかで
若々しい跳躍。

NHK出版で大場旦さんと
話す。

最初は「久しぶりですねえ」と
誤魔化していたが、
やがてのこと、オオバタン攻撃が
始まった。

「やっぱり、何日かまとまって
時間をとっていただかないと。」

「気持ちを入れないと、すぐに6月、
7月になってしまいますからねえ。」

そのうちに、オオバタンが
どん! どん! と机を叩き始めた。

おお。

オオバタンは、こうでなくてはならない。
原稿の催促の勢いで、
オオバタンの元気がわかる。

オオバタンのどんどん! が、
何だか、かけがえのない
「文化遺産」のように思えてきた。


どんどん! する前のにこやかな大場旦。

ソニーコンピュータサイエンス研究所へ。

柳川透くん、田辺史子さん、張キさん、
田谷史彦くんといろいろ議論し、
今後の方向を話し合う。

大切なのは、スピード感。

三田の「コートドール」へ。
橋本麻里さん、和楽の渡辺倫明さんと
来し方行く末を。

和楽連載もあと数回で終わり。

時は過ぎ、二度と戻らない。
積み重なったものは
化学反応を起こし、光を発し始める。

「新・森の生活」の原稿をお送り
したら、中央公論の井之上達矢
さんがお返事をくださった。

言葉には、時間をつなぎとめ、
永遠へと結ぶ力がある。

井之上さん、ありがとうございました!

*****

今回の原稿で、
多様性を担保する「拡散」が、
いわゆる「横」への広がりではなく、
「メタ」方向へも広がっていることに
気づかされました。

たしかに
「意識」の原初を解明するために
“意識的”に考えていくと、
今、私たちが持っている人間の意識すらも、
意識が進化していく階梯の「踊り場」に過ぎないのではないか、
ということを想定せざるを得ません。

この指摘だけでも、
十分に面白いと思いますが、
ここで
「思考のグルグル巡り」に終わらせることなく、
この意識の創発システムから
「同一性の再生」と「喪失」の物語、
つまりは
多様性の物語を
読み取られたところが、
茂木さんの面目躍如といったところでしょうか。

脳の問題と
心の問題と
生命の問題は、
「相互関係が生み出す多様性」がその
謎を解く鍵を握っているという点で、
同じ問題なんですね。

連載を重ねるほどに
茂木さんが
最初の打ち合わせで
熱く語っていた
「とにかく多様性なんだよ」という言葉の意味が
わかってきます。

中央公論新社
雑誌編集局「中央公論」編集部

井之上 達矢

***

2月 27, 2008 at 07:28 午前 | | コメント (8) | トラックバック (3)

2008/02/26

プロフェッショナル 羽生善治

プロフェッショナル アンコール 羽生善治

羽生善治さんとお話した
数々のこと。忘れられない。

将棋のことはどこでも考えられる。
始まると、アタマの中に将棋盤が
現れて、コマが動き出す。

ライバルである谷川浩司さんとの
対局は全部覚えていて、
同じような局面がくりかえさないように
配慮して指す。
二人の棋譜が歴史に残るものであるという
ことを意識されているのである。
羽生さんの存在自体が、
一つのインスピレーションである。

ふとした表情の向こうに無限の宇宙がある。

NHK総合
2008年2月26日 22:00〜22:45

http://www.nhk.or.jp/professional/

すみきち&スタッフブログ

2月 26, 2008 at 09:08 午前 | | コメント (3) | トラックバック (7)

『欲望する脳』6刷

集英社新書

茂木健一郎『欲望する脳』

は、増刷(6刷、累計51000部)

が決定しました。

ご愛読に感謝いたします。

集英社の鯉沼広行さんからいただいた
メールです。


茂木健一郎様

お世話になっております。

『欲望する脳』ですが、また重版が決まりました。

読者層について、前に新書としては、かなり若い感じだと
申し上げましたが、男女比をみると、ほぼ半々のようです。
通常、新書は男性のほうが多いので、『欲望する脳』は、
比較的、女性のかたが多いという印象です。
テーマにもよると思いますが、茂木さんの他のご著書も、
男性・女性を問わず読まれているのはないでしょうか。

鯉沼広行拝
集英社

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2月 26, 2008 at 09:01 午前 | | コメント (0) | トラックバック (1)

まだ空を

みんなが、世間で受け入れられる
コミュニケーションのスタイルは
こんなものだと思っている中、
自らが発信するものの内容を
自己規制している社会があるとする。

そんな社会は、ひそやかに人を
傷つける。

たとえば出版社。
大学の時には、こんなことを
研究して、あんな議論をして
いたのに、世間に出たとたんに
「売れ筋」の本を作ろうとする。
それがプロフェッショナリズムと
擬制する。
世間とはそんなものだと
思いこまされて、
次第にそれが自分の内面となってしまう。

あるいはテレビ局。
視聴率を上げる番組は
こんなフォーマットで
こんな内容だという
「常識」が内容を均一に
塗り上げていく。

映像表現を志す、
その理想が、マーケットによって
蹂躙される。

もちろん、「仕事」は大事だ。
お金は大切。
世間を読み、時代の空気を感じる
ことも重要。

しかし、たまには、
「そんなことは知ったことか」
と自分の本音を出しても
いいんじゃないか。

本来の夢が何だったのか、
忘れてしまってさえいるかも
しれない私たち一人ひとり。

パーコレーション相転移の
ように、たとえ最初は一つふたつ
でも、つながることで一気に
形成は逆転するはずだ。

紀尾井町の文藝春秋。

「ナンバー」の座談会。
女性アスリートが人気となっている
時代背景について。
辛酸なめ子さん、生島淳さん。

CREA編集部の
山下奈緒子、井上敬子、三井三奈子
の「三人娘」さんたち、
それにナンバー編集部の竹田直弘さんと、
四谷駅近くのとんかつ屋「三金」
に行く。

竹田さんはなんとなく雰囲気が
新潮社の金寿煥さんに似ていて、
それで「締め切り」を思い出した。

四谷駅の近くの空は大きい。
かつて東京の空はどこでもそうだった
のだろう。
スカイラインが乱されず、
のびやかに広がっている。
そうだ、諸君、たまには
空を見上げようヨ。

月刊「文藝春秋」に掲載される
予定の脳の記事のインタビュー。

東嶋和子さん。編集部の井崎彩さん、
編集長の飯窪成幸さん。

東嶋さんと楽しく議論。
飯窪さんが絶妙のタイミングでコメントする。

珈琲店で、ひたすら仕事に
没入する。
時間の経過も忘れる。
フロー。

外に出ると、また空が大きい。
四谷界隈の住人になったような
気分になった。

お台場のフジテレビ。
フジテレビキッズの小畑芳和さん、
網谷浩恵さん、山田洋久さん、菅野温夫さんと
お話しする。

私の研究室から、須藤珠水、箆伊智充、
柳川透が同席。

丹下健三さんの設計した
社屋から、お台場の空が見える。

黒く茫漠たる広がり。

下界がどう変わろうとも、
同じものは依然としてそこにある。

私たちは、まだ空を失っていない。

2月 26, 2008 at 08:57 午前 | | コメント (13) | トラックバック (7)

2008/02/25

『文明の星時間』 戦国大名の個性

サンデー毎日

2008年3月9日号

茂木健一郎 
歴史エッセイ
『文明の星時間』
第三回 戦国大名の個性

http://www.mainichi.co.jp/syuppan/sunday/ 

2月 25, 2008 at 07:38 午前 | | コメント (3) | トラックバック (0)

黒姫の森においでよ

西新宿のヒルトンホテル。

『大人のウォーカー』誌の取材
で、梶本音楽事務所の
梶本眞秀さんと対談する。
ラ・フォル・ジュルネが
日本で開催されるようになった
経緯など、興味深い話を伺う。

部屋が変わり、
『週刊ポスト』誌上で
連載されている
眞鍋かをりさんとの対談。

眞鍋さんは、自分を客観的に
見る能力に大変長けていらっしゃると
思った。
それが、才能というものだろう。

紀伊国屋書店へ移動。
地下のカレー屋さんで、
ビーフカレーを食べる。
探しても探してもビーフの
かけらはなかった。

ふと見上げると、チキンカレーや
コロッケカレーの何よりも、
この店のビーフカレーは安かった。

なるほど。でも、ビーフくんに
会いたかったなあ。

地下のスツール椅子に
思いを残して、四階に上がる。

毎日小学生新聞の取材。
毎日小学生新聞は、
二十歳過ぎの時に
童話『トゥープゥートゥーのすむエリー星』
を連載させていただいた懐かしい媒体。

朝日新聞のweb媒体
「どらく」の取材

プレジデントFamilyの取材。

ブラインドスポットの平塚一恵さんが
アレンジ下さった怒濤の
『脳を活かす勉強法』関連の取材は、
これにて終了。

紀伊国屋ホールにて、
『脳を活かす勉強法』について
お話させていただく。

この本をこの時期に出すに
至った一つの背景は、
私自身が人生においてまだまだ
変わらなければならず、
また変わるべき時が来たのであって、
その時、自分が小、中、高と
魂の激変を経過したその経験を
もう一度なぞらなければならない。

そんな思いがあるのです、と
お話する。

平塚さんがC・W・ニコル
さんの知り合いで、これから
はりはり鍋を食べると言うので、
PHP研究所の横田紀彦さん、
丹所千佳さん、木南勇二さん、
電通の佐々木厚さんとともに
西麻布へ向かう。

大場葉子さん、石井高弘さん、
田畑博文さんとは名残惜しいですが、
また会う日まで!

ニコルさんと鯨の話をした。
森の話をした。
ケルトの民と、アングロサクソンの民の
違い。
ウェールズのこと。
炭坑のぼた山に復活した緑。
地球のこと。
お酒のこと。
人生のこと。

「ケンさん、黒姫の森においでよ。」
ニコルさんがいざなった。

行くよ、ニコルさん。
私は、この地球上の何よりも、
森が好きなのです。
木々が茂っているところを見ると、
とにかく、ニコニコと
笑い出してしまうのです。

ニコルさんは、森の下のふかふか
とした大地のように、あたたかく、
大きかった。

奥の座敷に松本人志さんが
いらっしゃる。
ブルータスの対談以来。
お久しぶりでした。

2月 25, 2008 at 07:30 午前 | | コメント (10) | トラックバック (3)

2008/02/24

すべては音楽から生まれる

ヨミウリ・ウィークリー
2008年3月9日号

(2008年2月25日発売)

茂木健一郎  脳から始まる 第92回

すべては音楽から生まれる

抜粋

 ずっと音楽に親しんできたのに、自分が思っていた音楽よりも、「音楽」の範囲は本来は広いのだとある時気づいた。一度わかってしまえば、「音楽」が宇宙全体を覆っていると言ってもよいくらいである。人間の意識の中には、常に「音楽」が流れている。私たちは、お互いに「音楽」をやりとりしている。私たちの生命は、「音楽」によって包まれている。
 それは、思わず、「あっ」と声に出してしまいそうな覚醒の瞬間だった。以来、音楽というものが全く違ったものに感じられて、その胸騒ぎが未だに収まらないでいる。

全文は「ヨミウリ・ウィークリー」で。

http://info.yomiuri.co.jp/mag/yw/

2月 24, 2008 at 06:33 午前 | | コメント (1) | トラックバック (1)

『脳を活かす勉強法』紀伊国屋ホール講演会

『脳を活かす勉強法』刊行記念

紀伊国屋ホール講演会

2008年2月24日(日)
17:30〜

詳細 

2月 24, 2008 at 06:30 午前 | | コメント (0) | トラックバック (0)

妖精のしわざ

サミュエル・バーバーの
『弦楽のためのアダージョ』を
ふと耳にして考えた。

ポップスやロックを
含めたここ数十年の人類
が親しんできた曲を、バッハやモーツァルト
と比較した時の際だった特徴は、
「異なる要素が組み合わせられる
ことの緊張感」が
脱落したことだろう。

もっとも、民謡が素朴な
旋律主義に基づいている
ことを考えれば、
古典主義音楽、
教会音楽が「多様性の
封じ込め」を行ったことは一つの
特異点だったのかもしれぬ。

現代からは失われてしまった
「対位法」の世界観とは
何だったのだろう。
人間精神の単純化は、
現代の天空を舞うどんな
妖精のしわざか。

日本橋の髙島屋へ。

NHK「きょうの健康」
が放送開始から40年を迎えたのを
記念して開催されている
「NHKきょうの健康フェア」
にて、お話する。

宮川泰夫アナウンサーとは、
昨年の11月の「ねんりんピック」
以来。

宮川さんにお任せしていれば
本当に安心で、楽しくお話する
ことができた。
質疑応答も活発に。

突然、強い風が吹き始める。

春一番。

遠くの方で、誰かが、ほっぺたを
ふくらませて空気を吐き出している。

地球が丸いなどとは知らなかった
わが祖先たちは、地平線を
眺めてどんなことを考えていたか。

真実の発見は多くの幻視にとどめを
刺す。

物理的な真実への到達
がモノカルチャーを招くとは、
なんと皮肉なことだろう。
私たちは、多様な幻視をも生み出す、
多様性を支える普遍的真理を
再発見せねばならぬ。

対位法の精神の復活のためにも。

2月 24, 2008 at 06:26 午前 | | コメント (14) | トラックバック (4)

2008/02/23

脳を活かす勉強法 12刷

茂木健一郎
『脳を活かす勉強法』 
PHP研究所
は、重版(12刷、累計31万部)
が決まりました。

ご愛読に感謝いたします。

PHP研究所の木南勇二さんから
のメールです。
茂木健一郎先生

12刷4万部が増刷となりまして
累計31万部となりました。
茂木先生、誠にありがとうございます!
読者の皆様、本当にありがとうございます!

PHP 木南拝

http://www.php.co.jp/bookstore/detail.php?isbn=978-4-569-69679-9

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2月 23, 2008 at 08:39 午前 | | コメント (1) | トラックバック (1)

『すべては音楽から生まれる』8刷

PHP新書

茂木健一郎 『すべては音楽から生まれる』

は増刷(8刷、累計55000部)
が決定しました。

ご愛読に感謝いたします!

PHP研究所の丹所千佳さんから
いただいたメールです。

茂木健一郎先生


ブルーノ・タウト(フェノロサという説もあるようですが)は
薬師寺東搭を「凍れる音楽」と称したそうですが、
あらゆる美しいものは音楽になぞらえる
ことができるような気がいたします。
それはとりもなおさず、
「この世界はあまねく音楽である」ということ
なのかもしれないと思うのでした。

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2月 23, 2008 at 08:32 午前 | | コメント (0) | トラックバック (0)

力場の逆転

ボクは時々勘違いすることがある。

とにかく、事実ではないことを信じこんで
しまって、それが世界だと
思ってしまうのだ。

イギリスで免許を取ったが、
筆記試験の時間を一時間勘違いして
思いこんでいた。

受験票に午後6時とはっきり
書いてあるのに、なぜか午後7時だと
天地神明に誓って信じていたのだ。

会場につくと、もうみんな
帰るところだった。
あのときは悲しかった。

バーガーキングでホッパーを
食べて呆然とした。


グリーンパワージャパンというのは、
同時通訳のつく国際会議だと
信じ込んでいて、
会場に着いてから、聴衆もしゃべる人も
日本人ばかりだと知った。
一緒にいた電通の佐々木厚さんが
あきれた。

有楽町駅のコンビニでおにぎりを
買って、とぼとぼ食べながら
エスカレーターを上がった。

ロハス・サンデー

http://www.j-wave.co.jp/original/lohassunday/ 

の収録で、王理恵さんにお目にかかって
お話した。

やわらかく、しかし芯の
しっかりとした、「アルデンテ」な方だった。

勘違いしていた基調講演を日本語で
行う。

佐々木厚さんと移動。

日本自動車販売協会連合会の総会で
お話させていただく。

神保町の岩波書店へ。

ほぼ20年ぶりに
『岩波講座 哲学』全15巻
が刊行されるのを記念した
座談会。

西垣通さん、野家啓一さん、伊藤邦武さんと
哲学、思想の現状と未来について
語り合う。

編集部の中川和夫さん、
十時由紀子さんを交えて
山の上ホテルの
「モンカーヴ」
で懇談する。

最近はやりの「街場の哲学」は、いわば
「辻説法」のようなもので、
「修験の場」である山から
思想者が降りてきて、
縁なき衆生に語りかけようとする。

その行為が尊いものであることは
言うまでもない。

しかし、逆のベクトルもあったらいい。
志向者どうしで、修業している
のである。
きびしい小乗を実践しているのである。
精神の感化にとっては、本当は、
その場に歩み寄るのが一番良い。

辻説法は、ユニークな表現の形式を
生むが、実質的な「真水」の進捗
という意味においてはついに薄められた
ものになってしまう。

その峻厳たる頂きを目指して
登攀を始めるだけの脚力と意志を
現代人はまだ持っているのか。

山から下りてくるのを待っているんじゃ
なくて、
自ら登攀しようとする。

そんな「力場の逆転」を図る
「乾坤の一擲」を探る。

2月 23, 2008 at 08:17 午前 | | コメント (8) | トラックバック (4)

2008/02/22

グリーンパワーキャンペーン

グリーンパワーキャンペーン

2008年2月21日、22日

東京国際フォーラム
http://www.greenpower.ne.jp/event/conference/con_01.html 

2月 22, 2008 at 09:55 午前 | | コメント (1) | トラックバック (1)

Zhang and Mogi (2007)

Zhang, Q. and Mogi, K. (2007) REPRESENTATION OF 3-D VOLUMETRIC OBJECT FROM THE PANTOMIME EFFECT AND SHADING CUES IN HUMAN BRAIN, International Journal of Pattern Recognitionand Artificial Intelligence Vol. 21, 1307–1322.

pdf file 

http://www.qualia-manifesto.com/research/research.html 

2月 22, 2008 at 09:43 午前 | | コメント (0) | トラックバック (0)

Omata and Mogi (2008)

Omata, K. and Mogi, K. (2008)  Fusion and combination in audio-visual integration. Proceedings of the Royal Society of London A 464, 319–340.

pdf file 

http://www.qualia-manifesto.com/research/research.html 

2月 22, 2008 at 09:39 午前 | | コメント (1) | トラックバック (0)

『生きて死ぬ私』(ちくま文庫版)8刷

『生きて死ぬ私』 (ちくま文庫) 
は増刷(8刷、累計30000部)
となりました。
ご愛読に感謝いたします。

以下、文庫化を担当してくださった
筑摩書房の増田健史氏からのメールです。

茂木さま

気持ちのよい天気ですね、ちくま増田です。

さて早速ながら、お蔭様をもって、
ちくま文庫『生きて死ぬ私』の重版が決まりました。

それにしても、この本に寄せていただいた内藤礼さんの
文章はやはり素晴らしいですね。
読み返していると、こちらの思考もあちらこちら
多方向に広がっていって、つまりそれが心地よくて
勤労意欲がぜんぜん湧きません。

ともあれ、まずは要用のみご報告までに。

増田健史

2月 22, 2008 at 08:34 午前 | | コメント (2) | トラックバック (2)

全部7825になる

人生における課題の一つは、
いかにより「ピュア」
になっていくかということでは
ないか。

様々に交わりながら、影響を受け、
しかし、芯にある「真水」
の部分を純化していく。

交わり、そして純化する。

吸って、そして、吐く。
「往還運動」の中でこそ、
春はずっとずっと濃くなり続ける。
「私」という樹木は成長し続ける。

ソニーコンピュータサイエンス研究所にて
ゼミ(The Brain Club)。

箆伊智充が「同時性」知覚における
恒常性についての論文をレビューする。

物理的な空間距離に関する知識が、
いかに同時性知覚に影響を与えるか。

触覚には距離という観念はない。
ヴァーチャル・リアリティに
おいても、higher knowldgeとしての
距離は成立しない。

A、Bという二つの刺激に
対するReaction Timeの定量的
関係と、両者のtemporal order judgementの
間にconsistencyがないことの意味。

続いて、関根宗泰が、video ergo sum、
ビデオを用いたヴァーチャル・リアリティを
通して擬似的なout of body experienceを
引き起こしたとするScienceの論文を
レビューする。

rubber hand illusionにおいては、
「自己」の位置は変わらないままに
handのownershipが変化するわけであるが、
そのことと、OBEの差異は何か?

もそもと、「かものはし」こと関根は、
ボディ・イメージについて何らの仮定も
せずにゼロからbootstrappingによって
構築しようという強い志向をもっているが、
rubber hand illusionとOBEの差こそが
よき練習問題であろう。

関根くん、がんばりたまえ!

田森佳秀がゼミに来た!

理化学研究所時代からの私の
親友、及び畏友。

今は金沢工業大学にいる。

ある時、
数学の問題を夕方から解きだし、
「夜の8時になったらあのカレー屋に
行こう」と楽しみにしていた田森。

「そろそろ行こうか」とドアを開けると、
何か変だ。
さわやかな空気が流れ、雀がちゅんちゅん
鳴いている。

夜の8時ではなかった。いつの間にか、
朝の8時になってしまっていたのだ。

あれれ?

そんなぶっとんだエピソードに事欠かない
数学の天才、「恐怖のアルゴリズム的頭脳」
の田森佳秀。

最近の「趣味の数学活動」の話をはじめた。

25×25の「魔法陣」。
「縦横、足すと全部7825になるんだよ。」
と自慢する田森。

「それだけじゃない。どの超対角線をとっても、
全部7825になる。つまりは、結晶と
同じで、並進対称性があるんだね。」

「さらに! どの5×5の正方形をとって
きても、全部7825になる。へへん。
すごいだろう。」

こういう話をしている時の田森は
本当にうれしそうである。

「でもね、これ、世界で初めてだと
思っていたら、何と、ベンジャミン・フランクリン
が見つけていたんだよ。残念!」

「そんなことをして何の役に立つのか?」
などと聞いてはいけない。
田森にとっては、数学を考えることが
何よりの喜びなのだ。

大好物のカレーを12時間も忘れてしまうように。

ゼミメンバーの中には、「田森初体験」
の学生もいて、普段は眼にすることの
ない「変わった人」を喜んで見つめていた。

銀座のエルメス・ギャラリーにて、
j-waveでon airされるラジオ番組の
収録。

朝日新聞社の下の「アラスカ」にて、
読売新聞の「オンとオフ」の取材。

「アエラ」の山本モナさんとの対談。

尾道出身のモナさんと、かの街の
素晴らしさを楽しく語った。


photo by Tomio Takizawa

赤ちゃんは純心だと思いがちだが、
価値があるのは大人の純真では
ないか。

魂が濁っているか、それとも澄んでいるか。
そのことにこそ、最大の価値を見いだす。

泥の中にまみれて、もまれて、
埋もれてこそ、輝きを増すものは
確かにあるのだ。

田森は、年間で26コマも授業を
担当しているらしい。

2月 22, 2008 at 08:31 午前 | | コメント (10) | トラックバック (2)

2008/02/21

作業

TBSラジオにて、
大沢悠里さん、五月みどりさんと
お話する。

大沢さんは声の彫刻家である。
五月さんからは正のエネルギーがこんこんと
わき出している。

ニューロクリアティヴ研究会。

甘利俊一先生の後にお話する。
田森佳秀と久しぶりに話す。
鈴木良次先生は十年ぶりくらいであった。

十字屋のトークが始まる前に
ベランダで外を眺めていた。

となりのアップルストアの看板が
見える。
dictionaryのトークの前、
あの下で、松任谷由実さんと
写真撮影をしたのだった。

中村千恵子さんにお目にかかる。

音楽と脳、そして感動について
お話する。

MAKIさんが率いるcode Mの
演奏がある。
クラッシックをcode M風に
アレンジした曲、そしてMAKIさん
のオリジナル曲。

幻冬舎の大島加奈子さん、
石原正康さんにお目にかかる。

石原さんとは、2006年10月12日に
放送された『プロフェッショナル』
の収録の時以来であったけれども、
なぜかそんなに久しぶりという
気がしない。

もっとも繊細なニュアンスを
感じ分けるとともに、
どこまでも単純に疾走していく。

この二つのベクトルをどのように
合致させるか。

センシティヴな感じ分けと
同じくらい、
手元の単純な作業は裏切らない。

朝の一杯のコーヒーが
精神を支える骨組みになるように、
解きほぐし、組み立て、
そして並べる。
そんな作業が私たちの心を
生き生きと輝かせる。

2月 21, 2008 at 08:48 午前 | | コメント (7) | トラックバック (4)

2008/02/20

(本日)十字屋午後のサロン

十字屋午後のサロン

東京・銀座・十字屋
「感動する脳」
2008年2月20日(水)14:00〜

http://www.jujiya.co.jp/event/salon.html

2月 20, 2008 at 07:32 午前 | | コメント (7) | トラックバック (1)

(本日)ニューロクリアティブ研究会

第一回ニューロクリアティブ研究会

2008年2月20日(水)
有楽町 朝日ホール

甘利俊一、茂木健一郎、多根弘師、
ナンシー・C・アンドリアセン、久米是志、
鈴木良次

http://www.kuba.co.jp/neuro/program.html 

2月 20, 2008 at 07:30 午前 | | コメント (0) | トラックバック (2)

大沢悠里のゆうゆうワイド

大沢悠里のゆうゆうワイド
TBSラジオ
2008年2月20日(水)8:30〜

http://tbsradio.cocolog-nifty.com/yuyu/ 

http://tv.yahoo.co.jp/radio/tokyo/2008022004.html 

2月 20, 2008 at 07:29 午前 | | コメント (1) | トラックバック (0)

emergence

論理的に指し示されるのでは
ない方向性について、
自分がどのように判断するか
という点に、その人が
一番現れるのだと思う。

「感性を磨く」とひとことで
言うが、それは、海図のない
大海原を闇雲に行くヨットに
似ている。

地球上の表面はくまなく
探検し尽くされてしまったが、
精神の宇宙の中には
まだまだ手つかずで多くの
暗黒大陸が残されているのだ。

飛行機が羽田にストンと
降りて目が覚めた。

東京工業大学すずかけ台
キャンパスへ。

長津田で遅い朝食を
とる。

日経サイエンス編集部にて、
京都大学の川合光さんと
超ひも理論のお話をする。

CERNで建築中のLHCで
ヒッグス粒子が見つかれば、
標準模型が事実上完成され、
未知の物理現象が発見される
ということはもはやほぼ期待
されない「砂漠」が広がると
川合さん。

「アンダーソン局在」
で知られる物理学者のフィリップ・
アンダーソンは、あるシステムが
理論から論理的に予想されることを
超える振る舞いをすることを、
emergenceと呼んだ。

たとえば、高温超伝導が
emergenceである。

しかし、「それは、理論が一時的に
追いついていないに過ぎない」
と川合さんは言う。

最終的には何らかの整合性のある
理論的記述ができるはずであり、
それまでに一時的に存在する
ギャップであると。

脳を探究していると、一つ
わかると十わからないことが
出てくるというように、
いつまでも理論がconvergeしない
印象を受ける。

これは、要素から積み上げてより
高度な組織ができるという
emergenceに固有の問題で、
逆に要素の方に還元していく
という知的探究においては、
標準模型が確認されれば
あとは超ひも理論で
その裏付けをするというように、
convergentな理論構築を
志向することができるのだろう。

超ひも理論においては、
いかに非摂動論的な
扱いをするかということが
理論的課題となっていて、
川合さんはその課題に
行列形式のダイナミクスの
記述で取り組まれている。

麻布十番の「かどわき」へ。

文藝春秋の女性誌CREA

http://ameblo.jp/creblo/

編集部の方々と、遅い新年会。

文學界連載の時から引き続きお世話に
なっている山下奈緒子さん、
編集長の井上敬子さん、三井三奈子さんと
楽しくお話する。

最後に出た黒トリュフのごはんが
絶品だった。

それだけで完結した、足すものも
引くものもない世界をつくっている。

ごはんを食べる時には赤だしや
お新香がうれしいものだが、
それらのものが要らない。

トリュフご飯だけでずっと食べて
いたいと思った。

この世のさまざまは
理論からは予想できない
emergenceをふんだんに
示し、
その航海で頼りになるのは
自分の感性だけである。

豚はぶうぶう言いながら黒トリュフを
探りあてる。

視覚は一覧性を特長とするが、
幻視においては私たちは何も
見渡していないし、並列も
していない。

ただ、感性という鼻で探りあてる
だけである。

暗闇の中を行くゾと思うからこそ、
人生は美しい。

2月 20, 2008 at 06:18 午前 | | コメント (8) | トラックバック (4)

2008/02/19

プロフェッショナル 片山象三

プロフェッショナル 仕事の流儀

あきらめなければ、失敗ではない
~
中小企業経営者・片山象三 ~

片山さんは、逃げない。
どれほど時代の逆風に
さらされ、
器用なものならば転身を
図るかもしれない場合にも、
そこに留まる。
身体、故郷、大切な人々。
この世には、そう簡単には
交感できないものが存在する。

どう、自分の状況を受け入れて、
そこで踏ん張るか。

片山さんの生き方に勇気づけられる。
生きる情熱こそが、革新をもたらすのだ。

NHK総合
2008年2月19日 22:00〜22:45

http://www.nhk.or.jp/professional/

すみきち&スタッフブログ

Nikkei BP online 記事
生きる情熱からしかイノベーションは生まれない
〜中小企業経営者 片山象三〜
(compiled by 渡辺和博(日経BP))

2月 19, 2008 at 08:16 午前 | | コメント (4) | トラックバック (5)

脳を活かす勉強法 11刷(部数訂正)

茂木健一郎

『脳を活かす勉強法』 

PHP研究所

は、重版(11刷、累計27万部)
が決まりました。

ご愛読に感謝いたします。

PHP研究所の木南勇二さんから
のメールです。

昨日、11刷1万5000部と朝、ご連絡させていただきましたが、
夜中に訂正されました。
申し訳ございません。
11刷3万5000部がかかり累計27万部となりました。
誠にありがとうございます!

その前にいただいたメールです。

茂木健一郎先生

いつもお世話になります。
11刷1万5000部が増刷となりまして
累計25万部となりました。
誠にありがとうございます!

茂木先生は、できるだけ早く本物といえる
人と会うことが、学習には大切と述べられていますが、
私は子どもの頃、野球少年であり、
中学生時、母校からプロ野球選手に
なったばかりのK投手と一緒に冬季練習を
する機会がありました。
K投手は、その後、左の本格派投手として広島と
巨人に在籍し活躍しました。練習時、ボールを
投げる時の肘の使い方がすごく参考になったのを
今でも覚えています。
あの時、私のミラーニューロンも働いていた
のかもしれません。

ちなみに昨日は紀伊国屋2位でした!
週間ランキングでは1位です!

何卒よろしくお願い申し上げます。

PHP 木南拝

http://www.php.co.jp/bookstore/detail.php?isbn=978-4-569-69679-9

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2月 19, 2008 at 08:00 午前 | | コメント (4) | トラックバック (1)

ざらざらとした感触

由布院から博多へ戻るとき、
車窓から山々とその間に
点在する家々が見えた。

住んでいるということは、
どうしょうもなく動かしがたい
ものである。

ずっとその景色に包まれて
ある。
同じ道を通り、雑貨店で
買い物し、佇み、空を
見上げ、そして自分の
手を見つめる。

どこにでも自由に
行ける、検索ができる、
そんなもんは私たちの
実生活の中にはない。

そんな重みをどこかで
担保しなければ、人間は
バカになる。

そうだ、どっしりしていて
いいんだ。

ネットなんて聞いたことも見たことも
ない人たちよ。

インターネットなんて、
知っちゃことじゃない。
そう言って全くかまわないヨ。

ボクはネットのヘビーユーザーだし、
これからも抱きしめ続けるだろうが、
それでも、インターネットなんて
自分という存在の本質とは関係がないと
どこかで思わなければ、
魂のバランスが保てないだろう。

桑原茂一さんと小倉へ。
「もり田」にて、茂一さんの
旧友と美味しい寿司をいただく。

手間のかかった美味しい
料理に元気づけられ、
人の心のあたたかさに
触れる。

福岡の西南学院大学にて、
「ホープフル・モンスターを探して」

http://www.clubking.com/topics/archives/02event/218vol3.php 

はなわさんとお話する。

アーティストたちが、
作品をプレゼンテーションする。
議論する。空に向かって
手を思い切りの伸ばす。

すばらしい会になりました。
関係者のみなさま、ありがとうございました。

勇気というものは、ざらざらとした
感触がある。

スムーズには行かない重いところにこそ、
自分の生のエネルギーを注ぎ込まなくては
ならない。

2月 19, 2008 at 07:56 午前 | | コメント (6) | トラックバック (1)

2008/02/18

ニル・アドミラリ

ヨミウリ・ウィークリー
2008年3月2日号

(2008年2月18日発売)

茂木健一郎  脳から始まる 第92回

ニル・アドミラリ

抜粋

 数多くの情報が行き交う現代社会の中で、自分自身の生きるバランスを失わないことの大切さを思う時、私は夏目漱石の『それから』に描かれた代助の世間に対する態度を思い起こす。
 「二十世紀の日本に生息する彼は、三十になるか、ならないのに既にニル・アドミラリの域に達して仕舞つた。彼の思想は、人間の暗黒面に出逢つてびっくりする程のやまだしではなかつた。」
 漱石は、代助の考え方をそのように描く。
 「ニル・アドミラリ」とは、もともとはラテン語で「何ごとに対しても驚かない」ことを指す。経験を積み、様々な知識を持つ者は、目新しいことに接したとしても容易には驚かないのである。

全文は「ヨミウリ・ウィークリー」で。

http://info.yomiuri.co.jp/mag/yw/

2月 18, 2008 at 06:23 午前 | | コメント (3) | トラックバック (1)

10年前の宿題

桑原茂一さんと湯布院にきた。

空港に降り立った瞬間、
ゆだんしていた神経が
ぱあっと開いて、
「ああ、来たんだ」と
思った。


桑原茂一さんの日記はここです。
http://www.clubking.com/~kuwaharamoichi/D2/

駅のホームで
トンコツラーメンを食べる。
心が躍り出した。

ゆふいん号で目を閉じると、
窓から差してくる光が
オレンジ色に意識を包み、
温かさの中にすべてを
ゆだねた。

由布岳がくっきりと見え、
その頂きに向かって道路がのびる。

亀の井別荘の部屋に
荷物を置いて、近くを歩いた。

金鱗湖の水面から白くもやが
立つ。
新潮社の池田雅延さんに電話をして、
小林秀雄さんと湯布院との
関係についてお話した。

小林先生は玉の湯にいらしていたが、
そのいとこが亀の井別荘を
営んでいる。

白洲信哉に電話をする。
相変わらず元気である。
信哉がもらしたひと言に、
無意識を言い当てられたような気がした。

茂一さんと、ゆったりと
お話する。

談話室にて暖炉の火を
味わっているその時、
「仕事をしてまいります」
と部屋に戻った。

どうしても時間に追われている
そのことを始める。

ゆったりと線を描く
課題もまたあり。

10年前の宿題を思い出した。

お湯に浸かり、
少しずつ樹脂を
溶かして、ゆすりながら、
部品を解体したり、
また組み合わせたりする。

2月 18, 2008 at 06:22 午前 | | コメント (4) | トラックバック (1)

2008/02/17

ソクラテス

朝日カルチャーセンターにて、
植島啓司さんと「聖地」について
お話しする。

神様が「立ち入り禁止」
の立て札を置いている。
そう簡単に、「あちら側」には
行けない。

その向こうにある星辰の広がりを
こそ、私たちは想像し、震撼する。

植島さんが偶有性の話をした。
ジャングルを歩いている。
雨が降ってくる。
近くにあるバナナの葉で
避ける。

そのような一連の流れと、
傘をあらかじめ用意して
おくことは違う。

植島さんは、傘を用意して
おくのは嫌なのだと言われる。

レヴィ・ストロースの言う
「ブリコラージュ」には、
私たちの生命を育む
断片とそのつながりが
たくさん含まれている。

入不二基義さんと永井均
さんも講演をされていて
榊原淑子さんのアレンジで合流する。

永井さんと師弟関係にある
川上未映子さんもいらした。

「おしら様哲学者」塩谷賢と、
久しぶりにゆっくり話す。

「君の言う、一回性というのは
どのようなことだい」
と塩谷が聞く。

塩谷に手垢のついたことを言っても
始まらない。

トラジェクトリーを一つひとつ
扱う、それを統計的アンサンブルにして
傾向を見るんじゃ消える、という
のでは当たり前で、その前提と
なる時間や空間の成り立ち自体に
ついての懐疑にまで至らなければ
ならないのだ。

「つまりさ、生命というものを
考えていくと、時間の問題に
当たらざるを得ないんだよ。」

「うん、わかった。それじゃあ、
その時に空間というものは
どう考えているんだい?」

塩谷はソクラテスかもしれないと
思うことが時々ある。

それならば、ボクはプラトンに
なろうと志願して
塩谷の粘着質どろどろ未解明の
思考を分析しようとするが、
なかなか歯が立たない。

日本の哲学界では、誰もが
塩谷のことは知っていて、
しかしその思考をいかんとも
し難いので、投げ出している。

かくして、塩谷は奉り上げられて
「おしら様」となる。
それが、塩谷にとって幸福な
ことなのか、不幸なことなのか。

バーで飲んだ後、塩谷と二人で
牛丼屋に入った。

ボクは生卵をつけるのが好きだが、
塩谷は苦手だという。

「じゃあ、並盛りだけでいいんだな」
と確認すると、それでいいんだ
という。

ボクがとって勧めたお新香も、
塩谷は「いいよいいよ」と
二度ほど言ってから手をつけた。

流通しているもんなんて、大した
ものじゃないと思う。

その一方で、塩谷と18歳の
時に出会って、
駒場を猛然と歩きながら
シュトゥルム・ウント・ドランク
して、隅田川のほとりで
ビールを飲みながらくだを巻いて、
カップルが僕たちの周囲を半径10
メートルくらいに避けて歩いていって、
とにかく向き合おうとした
問題の動かしがたさと、
やっかいさと、何も変わって
いない感じと、塩谷が
哲学界で奉られてしまっている
感じと、さまざまを思い合わせると、
どす黒い絶望のようなものが
込み上げてくる。

「お前が、いったんは社会的身体を
まとったら、いったいどんな姿に
なるんだろう?」

オレは塩谷に問うた。

「どうなるかわからないから、
オレはおそろしいんだよ。」
と塩谷は言った。

一度対談本を作らねばなるまい。

流通しているものなんて、
くだらないと思う。

しかし、万人の胸にどうしても
流通できない鬱屈した思いは
必ずあるはずだと信じるならば。

植島さんの
バナナの葉の話ではないが、
不意打ちされる時に
もっとも大きな恵みを受けられる
ことは確かだ。

ボクは、塩谷と深夜の牛丼屋に
たどり着いて、本当にうれしかった。

塩谷には、57歳まで、
社会的身体をまとうことを
猶予してもいいよ。

「どうしてだい」と塩谷が
聞くから、
「カントが純粋理性批判を出版したのは
57歳」
と呪文のように答えた。

2月 17, 2008 at 08:22 午前 | | コメント (9) | トラックバック (5)

2008/02/16

植島啓司 茂木健一郎 人はなぜ聖地をめざすのか

植島啓司 茂木健一郎 人はなぜ聖地をめざすのか

朝日カルチャーセンター 新宿

2008年2月16日(土)
15時45分〜17時15分

http://www.acc-web.co.jp/sinjyuku/0801koza/A0101_html/A010130.html 

2月 16, 2008 at 09:53 午前 | | コメント (2) | トラックバック (0)

『思考の補助線』3刷

ちくま新書 
茂木健一郎 『思考の補助線』は増刷(3刷、累計45000部)
となりました。

筑摩書房の増田健史さんから
いただいたメールです。


茂木さま

お世話になります、ちくま増田です。

さて早速ながら、お蔭様をもって、
ちくま新書『思考の補助線』の重版が決まりました。

第3刷として、5,000部を増刷させていただきます。
(累計は45,000部です。)

ところで14日の朝日新聞朝刊、気迫みなぎる
ドデカイ広告の対面で圧倒的に翳
んでいたのでお気づきでないと確信しますが、
弊社の広告も出して
おり、そこにはもちろん『思考の補助線』
も載せていたわけで、
「美と醜、善と悪、
凡人と天才、感情と論理、科学と思想……
一見かけ離れた物事のあいだに補助線を引
くとき、世界の見え方が一変する!茂木流
『考えるヒント』」と、紹介文を付しました。

ご本の論考に通底してある「怒り」とか
「厳しさ」とか、それでいて「可愛げ」と
か、そういった魅力の核心を省みつつ、
こういうところが好きだなと、
感心しながら読み返しているわけで
あります。

それでは、またいずれ。

要用のみ、ご報告旁々御礼までに。

増田健史

2月 16, 2008 at 09:39 午前 | | コメント (2) | トラックバック (3)

『すべては音楽から生まれる』7刷

PHP新書

茂木健一郎 『すべては音楽から生まれる』

は増刷(7刷、累計50000部)
が決定しました。

ご愛読に感謝いたします!

PHP研究所の丹所千佳さんから
いただいた一つめのメールです。

茂木健一郎先生

いつもお世話になっております。
先週は怒涛の取材に最後までお付き合いいただき
ありがとうございました。

さて、増刷のお知らせです。
PHP新書『すべては音楽から生まれる』は
このほど増刷が決定し、
おかげさまで7刷累計50000部となりました。

文中に直接出てきてはいませんが、
この本を読んだあとでは
「私は単なる耳にすぎず、
それ以上のなにものでもないのだろうか」
というニーチェの言葉が、
以前とは異なる響きとして感じられるのでした。
読者の方々も、読後なにか一つでも
「変化」に気づいてくださると嬉しいなと思います。

真夜中、こうして会社にひとりいると、
昼間は聴こえなかったものが
いろいろと聴こえ出す気がいたします。
それらはみな、すくいとる前に
指の間からすり抜けていってしまうのですけれども。

眠さゆえ、
おかしな文面になっているかもしれませんが
お許しください。

丹所千佳さんから
いただいた二つめのメールです。

茂木健一郎先生

すみません、今しがたお送りしたメール、
署名を忘れていたようです。
丹所千佳でした。

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2月 16, 2008 at 09:34 午前 | | コメント (2) | トラックバック (0)

脳を活かす勉強法 10刷

茂木健一郎
『脳を活かす勉強法』 
PHP研究所
は、重版(10刷、累計23万5000部)
となりました。

ご愛読に感謝いたします。

PHP研究所の木南勇二さんからの
メールです。

いつもお世話になります。
10刷2万部が増刷となりまして
累計23万5000部となりました。
誠にありがとうございます!

私が子どもの頃、数学好きの母親が
「数学の問題を夜中ずっと考えていて、
解けたときすごく嬉しかった」と
よく言っていましたが、今になって初めて
その言葉のもつ意味がわかった気がします。

PHP 木南拝

http://www.php.co.jp/bookstore/detail.php?isbn=978-4-569-69679-9

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2月 16, 2008 at 09:17 午前 | | コメント (3) | トラックバック (5)