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2008/01/12

学習ということを真剣に考えていくとき

竹橋の毎日新聞社へ。

思えば、
「トゥープゥートゥーのすむエリー星」
というSF童話を「毎日小学生新聞」
に連載させていただいた時、
よく通ったものだった。

あの時は、学士入学した法学部に
在籍中だった。

場所の記憶がよみがえる。

東麻布の烏龍舎にて、
小林武史さんとお話する。

小林さんは、元気一杯の
人だった。
リズム感覚において
卓越しているのは
もちろんのこと、
一つひとつの身振りが大きい。
ダイナミックな行き来の上に、
グルーヴが乗っていく。

ソニーコンピュータサイエンス研究所へ。
ゼミ。

戸嶋真弓さんが、修士の構想発表の練習
をする。
戸嶋さんが興味を持っているのは、
学習におけるcognitive failureの問題で、
Leo TolstoyのAnna Kareninaの冒頭の
有名な一文

Happy families are all alike;
every unhappy family is unhappy in its own way.

のように、人間は失敗においてむしろ
多様な様相を見せるのだ。

石川哲朗クンが、修士論文の発表の
練習をする。
Baysian Learning単独では、
one-shot learningのタイムコースは
説明できない。
ただ、stimulus presentationを一つ、
二つ、三つと数えていくときに、その
自然なtick timeは何かという
未解決問題は残る。

学習ということを真剣に
考えていくときに、そのheterogeneousな
make-upの問題が中心的課題として浮上
する。

高川華瑠奈さんが、修士論文の構想発表
の練習をする。
Empathyの問題を考える時に、
因子として自分自身の身体状態、
相手のnon-facialな挙動、
そしてnon-visualな情報に着目
しようという高川さんの発想は
素晴らしいと思う。

東京工業大学一年生の
弘田クンと、長井クンが
シンポジウム
「21世紀 東工大生の挑戦」
の打ち合わせにくる。

PHP研究所の木南勇二さん、
ブリッジワークス(代表安藤大介さん)
http://bridgework.exblog.jp/ 
のお二人が
打ち合わせにいらしゃる。

新潮社の金寿煥さんが
大久保さん、高橋さんと
一緒に打ち合わせにいらっしゃる。

木南さんと、「いけいけどんどんですよお」
と話した。

金さんと、これからの仕事の
あり方について、熱烈に話した。

デスクトップを検索したら、
ファイルはあった。

毎回イラストを描いてくれて
いたのは、小学校と中学校の
クラスメイト、井上智陽である。

http://white.ap.teacup.com/chii/ 

『トゥープゥートゥーのすむエリー星』
(1986年頃? 毎日小学生新聞に連載)

茂木健一郎 作
井上智陽  絵

一、お父さん飛び込んでくる。

 これから始まるお話は、未来の地球に住んでいる、まさおの冒険のお話です。
 まさおの部屋は、まさおの家の中にあるいくつもの部屋の中で一番変わっています。それというのも、まさおは、コンピュータと、(未来の地球では珍しいことに!)ジャングルが大好きだからです。
 まず、コンピュータですが、まさおの一番の自慢はアジャパー星でつくられた「プリ君」です。アジャパー星のコンピュータは、よてもおもしろいので子供たちに大人気です。「プリ君」は、あまりやさしい問題を入れると、「プリ」と音がして、一時間くらいストライキをしてしまいます。この前も、次の日食はいつ起こるか計算させたら、プリッとおこってしまいました。そんな計算は、馬鹿らしくてやってられないというわけです! だから、まさおはプリ君のご機嫌には気を使っていて、ブラックホールの位置当てクイズのような、難しい問題にしかプリ君は使いません。
 まさおの部屋には、他にも折りたたみ式コンピュータや、全自動コンピュータ、透明コンピュータなどがあります。だから、まさおの部屋は、正直なところ、とんだり跳ねたりするスペースはありません。でも、無重力ジャンピングをするよりは、一日中コンピュータと向かい合っているほうが、まさおは好きなのです。それでも、コンピュータが好きなのは、別にまさおに限ったことではありません。まさおが変わっているのは、なんといってもジャングル好きのせいです。
 まさおの住む未来の地球では、ジャングルはアマゾンにある惑星ジャングル公園に残っているだけです。まさおも本物のジャングルは見たことがなかったのですが、小さい時に惑星子ども図書館で、ジャングルの立体映画を見て以来、ジャングルのとりこになってしまったのです。
 「ジャングルではね、光は葉っぱを通って来るんで、緑色なんだ。赤や黄色のオウムや、手の長いサルもいる。とても不思議なメロディーやリズムの鳴き声がいつでも聞こえてくる。昼間でも暗くて、夜になると、また別の生物たちが出て来るんだ。」
 宇宙動物学者のお父さんは、まさおによくそう話してくれました。まさおの部屋は、ジャングルの写真や、昔ジャングルで採れた蝶の標本、動物図鑑などでいっぱいです。そして、惑星小学校でも、こんなにジャングルに夢中になっているのは、まさお一人なのです。
 まさおの住む未来の地球は、すっかり様子が変わってしまっています。まず、地球全体が大きなビルディングになっていて、その屋上も町になっています。ビルディングの屋上には、宇宙へ向かう宇宙船が発着する宇宙ポートや、惑星天体観測所、惑星テレビ局、惑星人工太陽センターなどがあります。
 ビルディングは二千階もあるので、屋上に行くには超高速エレベーターを使います。まさおの住んでいるところから、屋上まで超高速エレベーターでわずか三分です。屋上に出ると本物の星々や太陽が見えるので、まさおはよくお父さんと一緒に屋上に「ピクニック」に出かけたものでした。
 まさおたちは、今「惑星小学校」に通っています。まさおは惑星小学校の五年生です。一度、惑星天文センターに遠足で行ったことがあります。その時、まさおは望遠鏡いっぱいに広がる星たちを見て、いつかあの星たちの一つ一つを訪れてみたいと思ったものでした。
 「地球全体がビルディングになったといっても、アマゾンにある惑星ジャングル公園や、シベリアの惑星タイガ公園、アフリカの惑星サバンナ公園などには、まだ本物の地面が残っているんだ。そこには、本物の土がある。今、お父さんたちはビルの屋上にも土をつくる研究をしているんだよ。」
 よく、お父さんはそう話してくれていました。動物学者のお父さんの仕事は、主に宇宙のいろいろな星から送られてくる珍しい動物を調べたり、あちらこちらにある惑星動物園をとび回って動物の世話をしたりすることでした。その他にも、「土」をビルディングの屋上に作って、そこに植物を増やす研究をしていました。まさおは「土」を見たことがありませんでしたが、とにかく、それがジャングルに必要なものであることだけは知っていました。
 まさおのお母さんは、遠く離れたベガ星へ、珍しい動物を調べるために出張していました。まさおは、お母さんにもう二年間も会っていませんでしたが、毎日ビデオテープの手紙がやってくるので、さびしくありませんでした。お母さんは惑星中央大学で植物の研究をしていて、そこでお父さんと知り合ったのです。
 まさおは、大きくなったら、惑星中央大学でコンピュータの勉強をしたいと思っていました。そして、お母さんのように、いろいろな星へ行って調査したり、お父さんのように地球の生物を守ったりして活躍するのがまさおの夢でした。
 
 さて、まさおは退屈していました。今日は日曜日で、惑星小学校は休みです。本当は、電子図書館で何か立体映画を見ようと思っていたのですが、お父さんが間違えてまさおのエレベータ・カードまで持って行ってしまったので、どこにも行けなくなってしまったのです。(エレベータ・カードはエレベータを動かすのに必要なカードで、4歳以上の人は、みんな一枚ずつ持っています。年齢や身分によって、乗ることのできるエレベータが決まっています。)
 仕方がないので、まさおはオウムのラッキーと遊ぶことにしました。ラッキーは、赤や青や黄色のまだらのとても美しいオウムで、三年前にお父さんが惑星ペットショップで買ってきてくれたのです。ラッキーは、まさおが籠から出してあげると、喜んで部屋の中を飛び回りました。まさおは、ラッキーがコンピュータの上にふんをしないように、気をつけなくてはなりませんでした。
 やがて、ラッキーが飛び疲れて、まさおの指の上に止まると、まさおはラッキーの目の横のところをなでてあげました。ラッキーは、気持ちよさそうに目をつむりました。
 「ああ、ラッキー。退屈しちゃったよ。コンピュータのプリ君は、さっきからストライキ中だし、お父さんは学会で夕方まで帰って来ないし、エレベータ・カードはないし、もうさんざんだよ。」
 ラッキーはまさおの言葉がわかるのか、わからないのか、きょとんとしてまさおを見ていました。
 「あ〜あ。何か素敵な冒険はないかなあ。宇宙船に乗ってどこかにいくとかさあ。一度でいいから、遠くの銀河へ宇宙旅行がしてみたいなあ。」
 まさおは真剣な顔をして、ラッキーを見つめました。
 「いいかい、ラッキー。もしも、もしもだよ。今、これから宇宙旅行に行くことになったら、お前もついてくるかい? お前のことだから、地球を離れるのはイヤだとピーピー鳴くだろうなあ。」
 ラッキーはバタバタと飛んでいってしまいました。まさおは、ゴロンと床の上に横になると、宇宙船から木星のオーロラを見たり、ベガ星へ行ってお母さんと一緒に珍しい植物を摘んでいるところを想像してみました。まさおの部屋はいつも春のような気温に保たれていて、とても気持ちがいいのです。ですから、ラッキーがバタバタとまさおのところに戻ってきた時には、まさおは床の上で大の字になって、すやすやと眠ってしまっていました。

 どれくらい眠ったのでしょうか。まさおは夢うつつの中で、象がどすどすと足を踏みならしている様子を眺めていました。まさおは、はっと目を覚ましました。まさおの部屋の外でドタドタと音がします。まさおはびっくりして、すっかり目が覚めてしまいました。
 ドタドタドタ! 音はだんだん大きくなってきます。その乾いた力強い音には、聞き覚えがあります。
 「お父さんの足音だ!」
 そう、まさおが思うのとほとんど同時に、お父さんが勢いよく飛び込んできました。 
 「まさお、早く支度をしなさい。」
 お父さんはそう言うと、いきなりまさおの服のケースを開けて、中から服を放り出し始めました。
 「早く服を電磁バッグに詰めるんだ。それと、銀河共通保険証も忘れるなよ。」
 そう言いながら、お父さんは、今度はまさおの本棚のコンピュータの本を見て、何冊か選び出すと、鷲掴みにして放り出し始めました。
 「これと、これと、これを持って行くんだ。早くしろ、早くせんと遅れるぞ。」
 お父さんがあわてているときは、とりあえず言うとおりにする方が良いことをまさおは知っています。まさおは、急いで電磁バッグに服を詰め込みながら、尋ねました。
 「早くしろって、何をいったい早くするんだよ。」
 「宇宙旅行の支度さ。決まっているだろう。」
 宇宙旅行! まさおは、もう、びっくりぎょうてんしてしまいました。
 「たった今、会議で決まったのさ。エリー星に、トゥープゥートゥーという動物の調査に行くんだ。とにかく、エリー星は、ジャングルだらけのすごい星らしい。五時間後に、宇宙ポートから出発だ。ヤッホー! まさお、喜べよ。初の宇宙出張だぞ!」
 エリー星? トゥープゥートゥー? そんなもの、まさおは聞いたことがありませんでした。ただ、お父さんの言った「ジャングルだらけ」という言葉だけが、まさおにはよく聞こえました。ジャングルだらけの星を探検だって! しかも、その星までは宇宙旅行で行くのです。夢のような話でした。まさおは、心臓がドキドキして、顔が真っ赤になったかと思うほどでした。
 十分後には、まさおとお父さんは用意を終えて、まさおの家のドアの前に立っていました。もちろん、ラッキーも籠の中に入って冒険のお供です。
 「この家とも、少しの間お別れだ。よく、さようならを言っておくんだぞ。」
 まさおは、コンピュータの「プリ」を置いていくのは寂しい気がしましたが、何よりも冒険への出発に、胸が高鳴っていました。それに、「プリ」なら、一年くらい放っておいても平気です。コンピュータは、退屈したら電源を自分で切って眠ってしまいますから。それでも、まさおは心の中で挨拶だけはしました。
 「さようなら、プリ! エリー星へ行ってくるよ!」
 こうして、まさおの冒険は始まりました。

1月 12, 2008 at 10:37 午前 |

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受信: 2008/01/13 10:15:17

コメント

イチロースペシャル見ました。

思いがけなく、フィーリングが大きな部分だったようで、
そのための身体能力の「磨き」は、特注のトレーニングマシンくらい
だったような感じでした。もっと、「生活習慣」的なトレーニングの
メニュー(内容と順番)みたいなものが出てくるか、と思っていました。しかし、精神面を重要視しているところがあり、面白かったです。

投稿: ほしだん | 2008/01/22 22:55:31

地球温暖化って、人間に正しい知識はない!疑いなさいと叱責している地球の言葉のように思います。

天気のずれ、地理の変動、環境破壊を説明できるのに対処が見つからない科学等は、地球温暖化によった結果ではなく、人間と人間の自然に対する知識のズレを示す始まりのような気がします。

過去の身を削った研究をぶち壊す自然の猛威から、逃げる人間は自分達の知識にすがった対処を行い、二分もせず、なんのドラマもなく、ポックリ全滅するような気がします。なにより、今は統一化した雑学やら知識を学ぶのが盛んですし、
地球温暖化もテレビや本で広まりました。

自然の変化というより、それらを疑いもせず信じ、画一化した人間が、増える事の方が被害が甚大です。

つい、記事に感化されてしまい、すみません

投稿: コロ | 2008/01/14 8:47:22

『トゥープゥートゥーのすむエリー星』ですが、
全文を手に入れる方法はあるでしょうか?
もしありました、blogで紹介していただけるとうれしいです。
私は、大学生なのですが、何だか続きを読んでみたくなったのです。

投稿: 佐藤忠文 | 2008/01/13 10:40:44

すみません、若い方もいらっしゃることを思い出しました。
二重投稿すみません。

ほんの数年前、日本でお米が食べられない時がありました。
お金がある人だけが高い日本米を食べ、
庶民はタイ米と言うお米を食べていました。
ほんの少しのあいだでしたが、それが実際にあったことを、
環境破壊が進んだ未来が現実としてあったことを
覚えててほしいのです。


投稿: あすか | 2008/01/13 10:38:00

私たちの小学校時代はみんな「未来の地球」と言うと、
茂木先生の書かれているようなビルがならんでいる、
「宇宙家族」の様な世界でした。私もあこがれていました。
そして、私の書いた未来の地球は海の中を自由に行き来できる、
今で言う一人乗りの自動車のようなもので、わかめの林を抜けグングン海で
遊ぶ・・・そんな作文を書いたことを思い出しました。

でも、手塚治さんのある漫画でのシーンとであってから、
その考えが変わりました。

それは、ベランダに植木鉢があって、それに孫が誤ってつまづいてしまい、
土が零れ落ちた時にお爺さんは血相を変えて土を拾い集め怒っている
シーンで孫はそんなに怒らなくてもと言うようなものでした。

「土がなくなる?」そう思ったときになぜか「ゾーーッ」としました。
その前後だと思うのですが、ある洋画で人々がマスクをしないと生活
できない未来のシーンがあって、怖くなりました。
環境に関しては最悪に成ったときに人間生活はどうなっているの
だろうと考えてちょうどいいのではと思います。

地球規模というとてつもない広大な場所では、生活時間から
生み出させる速さで、ものごとが進みません。

茂木先生がこの連載を始めた1986年頃と言うと、
私が環境に関して関心をいだき「ケチは地球を救う」とか
「節約すればお金もたまるし地球も助かるのよ」と言っていた時期と
合います。でも、当時はだれも、知識のない、子ども扱いされいる私の
言葉など聴く耳も持たずにいましたが。
ただ、たまたまシンポジュームでパネラー
に「食って掛かった」みたいな発言を聞いて、東京新聞の方が
興味を持っていただいたようで、私を探してくださり取材を受け、
地方版ですが1986年の正月の特集で取り上げていただいたことがありました。
十年以上たって、マータイさんの「もったいない」旋風でようやくその気運が高まってきました。

少しは安心・・・・・?したいですね。

投稿: あすか | 2008/01/13 10:04:04

1986年、私、まさに小学生でした。
火星人っているのかな、なんて思ってました。
宇宙に対するイメージは太陽系の範囲内くらいのもので
「惑星」という概念は知らなかった頃。。。

今、加速膨張する宇宙を想うとき、
途方に暮れるほどの不思議さでいっぱいになる。
プリ君、5次元宇宙の問題なら退屈しないかな?

投稿: s.kazumi | 2008/01/13 0:16:38

『トゥープゥートゥーの住むエリー星』

とっても、とっても面白かったです。読んでいてワクワクしましたよ!
大学生の頃~ 可愛いお話を書いていたのですね~・・・

偶然ですが・・私の飼っているぬいぐるみのペットも『ラッキー』
なんですよ。今現在の。ラブラドール犬で、べージュと黄色を混ぜたような色ですが・・。

ジャングル、前から好きだったのですね~。楽しませて頂きました。
トゥープゥートゥーって、どんな生き物が見たくなりました~♪

投稿: tachimoto | 2008/01/12 13:25:36

つづきが読みたい!

投稿: zitterbewegung | 2008/01/12 13:12:54

「トゥープゥートゥーのエリー星」・・・これは驚きました!86年頃当時から、茂木博士は少年少女向けの童話を書いていらしたのですね。来るべき明日の世界を担う人々の為に、ロマンと夢がてんこもりの物語を。

易しすぎる問題を入力するとプリっと怒ってしまうアジャパー星のコンピュータ、惑星に移植された地球上の自然、対照的にビルだらけになった地球、そこにすむデジタル/ハイテクとジャングル好きの少年が、ある日突然、お父さんと一緒に地球外の惑星世界へ冒険に出るという・・・。

地球が人工物だらけの星になるという、今日的な怖い問題とつながっている話も含まれているが、さらりと読むだけでも、まさに文面から、宝石のようにきらきらと輝く「未来への希望」というものがあふれているように見受けられる。

1986年当時、バブル時代に入る直前の時代、私たちは1950年代ほどでないにしろ、今よりも前途に希望を抱いて、明日を夢見ていたのかもしれない。
(その頃にはすでに、私たちの大半は浮かれ始めていた)


私たちは、茂木さんはてっきり、少なくとも1997年あたりの「脳とクオリア」ご執筆当時から、文筆業を始めた人だと思っていた。それが法学部御在籍中からものを書き始められていたとは、今日の日記を読んで、私も初めて知った。

さて、今の世界を見渡すれば、人類による無駄な伐採と開発でジャングルは今、地球上からいつ消えてもおかしくない状態にある。

このままいけば、自然は何時かは枯渇し、私たち人類の存続もいよいよ、危ういものとなるだろう。

86年当時、この童話を読んだと思える少年少女の多くは、その小さな胸を、明日への限りない望みでいっぱいにしたのではないか・・・。

その当時の子供たちは、今、世の中に大して望みを見失い、カオシックな現代をさまよい歩いている者もいることだろう。また夢を見失わず、前向きに困難と戦い、社会になくてはならない存在となっている者も多くいよう。


いつの時代でも、キラキラした夢とロマンあふれる物語——ことに空想科学的な物語は、こどもたちにとっては大切な心の宝石となるものだ。

そして混迷する今の時代こそ、空想科学の物語が必要なのだ、と思った。

長いコメントで申し訳ありませんでした。

投稿: 銀鏡反応 | 2008/01/12 12:17:43

チャレンジ精神、冒険心とはなんだろうか?

鳥や犬にも猫にもあるだろうし、もちろん人間にもある。

新しい世界を求める心が生まれるには、自分の世界を認識する必用がある。

ニューロン細胞の働きだろうか?

う~ん、チャレンジ精神、冒険心の事なのに、シリアスになってしまった。(^^)

投稿: チャレンジのクオリアby片上泰助 | 2008/01/12 12:03:10

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