The season of good will.
イチロー選手の取材については、
有吉伸人さんが「大きなオペレーション」
と呼んでいたように、
大変な人手とエネルギーが
投入されていた。
日本からアメリカに持ち込んだ機材は、
私は今まで知らなかったのだけれども、
「カルネ」という書類があり、
国際的な放送局のネットワークで、
「これは確かに日本のNHKが所有する
機材である」と保証することで
税関を通すのだという。
シアトルの空港に集結した
「機材」の山を見てびっくり。
海外ロケは大がかりである。
帰りの飛行機も有吉さんの
隣りになった。
有吉さんは見ていると面白い。
フライトアテンダントの人が
食事の準備をしている間に、
待ちきれなくなって眠ってしまう。
「ご飯ですよ」と起こされると、
「ああっ」とばかりにすぐに
起きて、目の前に置かれたものを
すぐに食べ始める。
そして、食べ終わると、また
眠ってしまう。
なんだか、「カワイイ」
のである。
ボクは、普段茶の間で気楽に
見られているテレビが、いかに
超絶技巧で作られているか
という話を有吉さんから聞くのが
好きだ。
有吉さんが起きている時間帯に、
音声のことを聞いた。
何でも、テレビの音声という
ものは、電波で飛ばして家庭で
受信するプロセスで
抜け落ちてしまう成分があるらしく、
それを補うために、あらかじめ
「加工」しておくらしい。
そのようなことも含めて、
音声編集の現場は大変なことに
なっていて、有吉さんでさえ、
全容は把握できないのだということだ。
とりわけ、『プロフェッショナル 仕事の流儀』
は映像はもちろん音声も凝りに凝った作りに
なっていて、何十ものトラックが
並列に処理、組み合わされるらしい。
ボクも、そのオソロシイ現場の
一端は垣間見たことがある。
東京に戻る。
カルネの荷物も、無事成田空港に
戻ってきた。
有吉さんが「大切な荷物!」
という感じで、「ひし」と寄り添って
いるのが責任感を表していて
いいねえ。
一仕事終えた、住吉美紀さんの
後ろ姿もいいですねえ。
六本木ヒルズで、アンジャッシュの
渡部建さんの番組PLATOnに
おじゃまする。
アンジャッシュのコントは以前から
見ていて、「ピーポー君」
とか「ADシリーズ」とか
好きである。
児嶋一哉さんと渡部建さんとのコンビは、
とても人が好い印象。
感触がやさしくて、小学生にでも親しまれる。
そのよく計算されたコントの中には、
「薄められた毒」が入っている。
だから、ワクチンのように効くのだ。
渡部さんと児嶋さんは、今でこそ
テレビ局の部屋でコントのリハーサルが
できるが、駆け出しの頃は、
公園で練習をしていたのだという。
大声を出すので、ケンカと間違えられて、
警察を呼ばれたこともあった。
台本は、喫茶店で書いていた。
ここでも、そのうちに夢中になって
声を出し、店の人に怒られた
こともあるという。
現在、コントを作り込むのに
約1ヶ月かけるという渡部さん。
わかりにくいネタではなく、
誰にでもわかるコントを作りたい。
その言葉に、志を感じた。
渡部さんが気を遣ってくださり、
マネージャーの方がわざわざ
ツタヤに走って、DVDを買いに
いって下さった。
大切に見させていただきます。
ありがとうございました!
J-waveのある六本木ヒルズは、
イリュミネーションがすでに
クリスマスの気分。
The season of good will。
一区切りがついた。
その安堵がやがて全身に広がっていった。
12月 7, 2007 at 07:50 午前 | Permalink
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コメント
大変だったお仕事が一区切りついて、ホッとされる茂木博士。
本当に、お疲れ様でした…!
イチローとの対談、放映が楽しみですね。
海外ロケにはあれだけ大量の、機材が本当に必要なんですね…!
スタッフの皆様のご苦労が伝わってきます。
アンジャッシュ「ネタベスト」のほうは、今夜の朝カルの授業で見せていただいた…。「料理屋」のコントは特に傑作でした(笑)。
渡部さんと児島さんの、ズレた会話の具合がなんともシュールで、思わず、何度も噴き出してしまった。
「ピーポーくん」のほうは、受け答えする人形の答えがこれまた警官役の渡部さんとズレていて、本当に可笑しかった。
以前見せていただいた英国発のコメディも毒とひねり、エスプリとユーモアが利いていて(個人的に)凄く面白かったが、今回のアンジャッシュもそれに負けず劣らずに笑えた。
毒の全然ない笑いよりも、ホンのちょっとでも毒のある笑いのほうが、見ていてめちゃくちゃに可笑しくて、笑えてしまうものなのですね…。
投稿: 銀鏡反応 | 2007/12/08 0:42:30
お帰りなさいませ。
大がかりなロケ、大変お疲れさまでした。
帰国するやいなやラジオ出演とは酷ですね。
私は地方なのでJ-WAVE圏内ではありませんが、
たまたま、地元チャンネルの扱う時間枠の中で
23:00からPLATOnを聴くことができました。
実際、茂木先生と渡部さんのやりとりを聴けたのは
ほんの30分くらい(泣)でしたが、
楽しませてもらいました。
最後に流れた尾崎豊さんの「OH MY LITTLE GIRL」が
暖かな柔らかい毛布のように
全てをやさしく包んでくれました。
不思議と満たされた時間。
先生はあの後、帰路に向かわれたのかなと
余韻に浸っているうちに
緩やかな眠りへと導かれました。
今日、仕事中も「OH MY LITTLE GIRL」が
頭の中で流れて、
やさしい気持ちで一日を過ごすことができました。
ありがとうございます。
超多忙な先生の「一区切り」、「安堵」。
それまでの様々な事のとてつもない大変さは計り知れませんが、
本当におつかれさまです。
投稿: s.kazumi | 2007/12/08 0:28:00
おかえりなさい。。
年末になると、きぜわしいなか、
ふうっと、むかしのことも、
思い出されますね。
アンジャッシュさんは、
私よりも他界した父がとてもファンで、
彼らはいいね、と、ほめていました。
父の身体が不自由になってから、
外出がむずかしく、私も介護で、
につまりそうになって、
すると、父の方がそれを察して、
テレビのスイッチをいれてました。
その画面に、聞こえてくる音に、
どれだけ救われただろう。
「ピーポー君です」に、大笑いして、
なんだか涙とかも出てきて、
そうやって、いま、私は、
ここに生きていられるんだなあ。
投稿: F | 2007/12/07 18:06:26
こんにちわ
MP3など、デジタル音声圧縮する場合、音楽を基準にしているので、音声にすると抜け落ちる音声成分があるかもしれませんね、よくは、分かりませんが・・・。
アンンジャッシュさんが、「脳科学者」って、コント作るかも?(^^)
投稿: tain&片上泰助 | 2007/12/07 15:38:46