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2007/12/15

ブンコウシマダガハク

 朝まだ早く、
 羽田空港に向かいながら再び、
 時間との格闘。

 須藤珠水の論文が、条件付き採録に
なったのだけれども(オメデトウ!)
そのfinalizationの作業を
 猛然とした。

 途中で、須藤に電話して、
「あのさあ、7時くらいまでに送れな
かったら、その後のチャンスは、
宮崎に着いてからだから」
と伝えた。

 空港に着いて、3つめのファイルを
finalizeしていたら、
 集英社の岸尾昌子さんから
電話があった。

 歩いていくと、島田雅彦とカメラの
中野さんが立っている。

 チケットを受け取ってから
初めて、行き先が宮崎ではなく、
熊本だと知った。

 「あれ、宮崎じゃなかった
んでしたっけ?」
 「宮崎なのですが、熊本から
行くのです。」

 椎葉村の椎葉勝さんの「民宿 焼畑」
を訪ねることになっていた。

 飛行機の中で、島田と中野さんに
挟まれて、ボクはまたファイルを
finalizeした。

 終わったので、おねむになった。
 お休み〜。

 宮崎空港に着いて、すぐ
須藤にファイルを送る。
 あとはオネガイシマス。

 岸尾さんの運転で、山道を
ぐいぐいと行く。

 横を見ると、島田雅彦が
何やらやっている。
 携帯電話を二つ持ち、
ノートに数字を書き付けながら
忙しそうである。


懸命に作業中の島田雅彦

 「何をやっているんだよ」
 「この前買った携帯電話の
住所録が消えちゃったから、
古い電話から一つずつ入れているんだよ。」
 「ブルートゥースでできるんじゃ
なかったのか。」
 「そうなんだけど、オレ、メカに
弱いんだよ。」
 「もっと機能がシンプルなやつに
すればいいじゃないか。」
 「あんまり簡単なやつだと、
年寄りみたいじゃないか。」

 島田雅彦の見栄は
サマになっている。

 途中、通潤橋のふもとで
団子汁(だごじる)を食べた。
 
 斜面を上がり、橋を渡る。
 水を通すこの橋は、時々
放水する。
 上から見ると、すんばらしい。
 そして、ちょっと目眩がする。

 椎葉村は、ダム湖の横の道を
延々といく。

 たどり着き、椎葉勝さんと
焼き畑を見る。
 大いにインスピレーションを
受ける。

 民宿 焼畑。
 実にこれはいいですね。


談笑する島田雅彦と椎葉勝さん。

下って、夜、島田雅彦と熱く
語り合う。
 この語り合いのために
熊本まで来たのだった。

 島田と喋ると、いつもとは
違う何かが触発されて、
私は大いに勇気づけられる。
 疾走するんだな、実に。これが。

 いつも私はちょっとふざけて「文豪」
と呼んでいるが、時々「画伯」と
間違える。
 まあ、同じもんだよ、ブンゴウも
ガハクも。

 ブンコウシマダガハクと
熊本で縄文からビッグバン、
死と再生まで大いに語り合いました。

12月 15, 2007 at 07:25 午前 |

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コメント

これまでに出会った椎葉さんは2人とも椎葉村出身でした。
やはり椎葉村は椎葉さん率が高いのでしょうか。
気になります。

投稿: | 2007/12/17 21:56:12

椎葉村は、「ひえつき節」にもうたわれる、
鶴富姫と那須の大八のロマンスが伝えられています。
落人達がひっそりと暮らした村。
大八は、落人狩りにきたのに、すっかり居ついてしまい、
鶴富姫と恋に落ちる。
任務も遂行せず、居ついてしまいたくなるほど、
うつくしい村なのでしょうかね。
その後、都に呼び戻された大八は、みごもった姫に、
その赤ちゃんが、男なら自分の刀(だったかな?)を持たせて都に。
女なら、自分の考えた名前(?うろ覚え)をつけるように言い残し、
都に帰っていく。
で、そのあかちーは、「女の子」だったそうです。
たしか、そんな話だったような・・・(うろ覚えですので、あやしいです。)

わたしは、昔、九州でバスガイドしてたのですが、
椎葉村には、行ったことがないのです。
一度は、行ってみたいと思っている場所なのですが、
うらやましい。


焼畑は、阿蘇では「春の風物詩」だと思うのですが、
椎葉では、今ごろ行われるんですね。
放牧の牛馬につく害虫などを焼き殺すとともに、
次に生えてくるきれいな草が、よく育つためでもあるともききました。

熊本は、九州のおへそ。
雄大な自然と、興味深い歴史の大舞台がいっぱいですよね。

ところで、いつもこのブログを、
楽しみに読まさせてもらっていますが、
先生は、ほんとうに、お忙しそうですね。
ご自愛ください。。。


投稿: | 2007/12/15 19:44:58

初めましてこんにちわ。現代思想今月号の先生の文章、興味深く読ませていただきました。質問がございます。時間論において、「認知科学と哲学の融合であろう」との意見がありますが、現段階では簡単な説明でしか私の考えは申しあげられませんが、時間というものを脳が感知する場合、長く感じる1時間と短く感じる1時間があるかと思います。しかし、身体の細胞レベルの変化で時間を感知すれば、曖昧さを排除できるのではと思いましたが、つまり、エネルギーの変化など。先生はどのようにお考えでしょうか?
何分、始めたばかりのことですので、勉強不足な点はご容赦ください。

投稿: | 2007/12/15 18:31:28

とても簡単なやつ、の携帯電話を
私の母が持っています。
自宅の電話のベルが鳴って、
「もしもし」と受話器をとると、
「がさこそがさごそ」
「?」
外出している母のバッグの中で、どうやら、
携帯のスイッチが入ったみたいです。
そのあと、移動しているらしく、
「ざっ、ざっ、ざっ・・」規則的な音が。
母の足音でした。私がお腹にいた頃、
こんな音を聞いていたんかしら、と、
おかげで、しみじみとしてしまいました。

投稿: | 2007/12/15 16:30:17

遂に出ました椎葉村。
宮崎には何度も行っているが、妻が小学校まで過ごした椎葉にはまだ行っていない。話は聞いているし、TVでもよく出てくる。

焼畑、平家落人、神楽、山への信仰など、「昔はよかった」などのようなヤワなものではない力強い本物の伝承を感じる。日本という枠を超えている。

ご同行の島田さんは、一時期新聞に食べ物コラムも書かれていて面白く読んだ。ずっしりとあくの強い食べ物の記事が記憶に残っている。一番共感できたのは二日酔いの記事でした。
スマート、切れ者という見かけとのギャップが面白かった。

投稿: | 2007/12/15 15:06:08

民宿焼畑私も泊まったことあります・゚・(ノ∀`)・゚・。

伝統農法の焼畑で作られた蕎麦から着ているん
ですよね~。

他にも山の幸の料理も最高でしたし思い出を
懐かしんで読んでいました。

投稿: アイエピ | 2007/12/15 14:44:26

こんにちわ

>ブンコウシマダガハクと
熊本で縄文からビッグバン、
死と再生まで大いに語り合いました。

ビックバンや死と再生を語れる、文豪や画伯がいるなんてうらやましい~。
私がこんな話をすれば、周りの人が疾走します。(^^)

投稿: | 2007/12/15 13:17:19

椎葉村といえば、柳田國男が滞在した場所であり、その経験が「遠野物語」を執筆するきっかけとなったところとして有名ですね。

今回は何かの取材でいかれたのでしょうか?

茂木さんにはどのようにあそこが映られたのか非常に興味深いです。

投稿: Mizuha | 2007/12/15 9:28:42

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