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2007/11/24

静かな水をたたえていれば

誰の中にも、朝の湖のような
静かな部分がある。

 パーティーの会場で、さまざまな
人たちと話しながら、
 それらの湖水に一生懸命耳を傾けていた。

 「日本文化デザイン会議」に
出席するため、姫路入り。

 「白鷺城」と呼ばれる美しい姫路城は、
いつも新幹線の中から眺めるだけだったが、
 初めて近づいた。

 しかし、手前で折れる。会場へ。

 香山リカさん、鏡リュウジさん、
八谷和彦さんと一緒にセッションをする。

 愉しく言葉を行き交わせることが
できた。

 日比野克彦さん、岡田武史さん、真山仁さん
が合流。

 パーティーで、たくさんの人たちと
話し、湖水に光がきらめいた。

 誰の中にもある、静かに、植物的に、
ゆっくりと育っていく部分。
 長い時間をかけて変わっていく
そのかたちの中に、
 パッションも、夢も、希望も潜む。

 ドッグ・イヤーなどと言われるが、
分秒を争う世界ではなく、
 ゆるやかな曲線の中にこそ本質があると、
もう少しで築城400年を迎える
 姫路城のライトアップされた姿を
見て思う。

 自分の中に静かな水をたたえていれば、
どこに行っても、何に巻き込まれても
大丈夫。

11月 24, 2007 at 07:35 午前 |

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コメント

茂木さんのような[信頼できる人]から「大丈夫」と言われると、本当に心に沁みます。『欲望する脳』の、まえがき最初の3行も、何度も読み返しては、そうだ、そうだと心で叫び・・。何だか色々な事のあった3連休でした。でも、自分の中に静かな水をたたえていれば・・・・何があっても大丈夫ですね!ありがとうございます。

投稿: | 2007/11/26 1:38:16

茂木先生

イチロー選手との撮影で
シアトルに行かれるのでしょうか。
バンクーバーが近いから楽しみですね。

今日お台場で15年ぶりに
昔の知人に会ってしまいました。

あんな人ごみの中、
なんで目に入るのか
自分でも不思議です。

15年は、やはり、長いです。
自分も確実に老化しているのだと、
感じました。

人ごみの中で知り合いや
有名人を見つけるのが
特技になってしまいました。

先生を必ず見つけようと
楽しみにしています。

ウォーリーくんをさがせ
     ↑
モーリーくんをさがせ
状態です。

先生を探せたとしても
お声をかけることは、
ご迷惑だと思うので、
やめておきますね。

先生、冬になると
なぜか、お餅が食べたく
なりませんか?

お餅つきのつきたてのお餅、
食べたいですね。


投稿: | 2007/11/25 23:10:29

自分の中の静かな水。
このイメージ、とても好きです。
茨木のり子さんの『みずうみ』を思い出しました。

自分の中に湛えた静かな水と皆の湖からたちのぼる霧を大事に感じとりながら過ごしていきたいです。

投稿: すくすく | 2007/11/25 20:45:50

>ゆるやかな曲線の中にこそ本質がある
>自分の中に静かな水をたたえていれば、
>どこに行っても、何に巻き込まれても
>大丈夫。
茂木さんのブログを拝見しながら
朝からひとり激しく頷いてしまいました。(^^;

茂木さんの新たな一年が、まずは健康で
素敵なものとなりますように。
(遅ればせながら・・・m(__)m)


投稿: fayway | 2007/11/25 17:32:53

姫路会場でのシンポジウムありがとうございました。
次回は、姫路城の天守閣にのぼって頂きたいです。

毎日見ている姫路城が、ありがたく思えます。

私の中に、焦っている自分がいつもあったので、
どこにいても自分の中に静かな水を
たたえていれば大丈夫という言葉が響いてきました。

投稿: | 2007/11/25 10:02:42

茂木博士の人間の中の「植物的なもの」という視点は
本当に新鮮で大切と思うのです。

人間も生き物であるかぎり、そういう部分・・・
つまり「水」や「光」「空気」を必要とするはずなんだけど
そういうことをすっかり忘れてしまって生活しています。

調子がくるったり、毒を吐いたりしてまう「やさぐれ」た自分が
いるときは、きっと自分の「植物的なもの」が「お水ください」
と叫んでいるのかもしれません。

そういうときは、自分できれいな水をあげましょう。
こういうことは、本当に生きていくうえで大切なことだと
思います。

投稿: | 2007/11/25 5:09:22

>自分の中に静かな水をたたえていれば、
どこに行っても、何に巻き込まれても
大丈夫。

大丈夫に決まってますよね!
すみません。
何も知らないくせに。

「科学のクオリア」、拝読しました。
日経サイエンスでは対談のページだけ(笑)
時々読んでいましたが、
改めてこうして1冊の形にまとめてあるといいですね。
カバーイラストもすごく気に入っています。

専門的な内容は私には難しかったのですが、
純粋な気持ちで楽しめました。
特に宇宙の章(須藤靖さんとの対談)では、
その未知なる空間に意識を向けることで
脳が癒された感じでした。
無数の宇宙。神秘。
興味、謎が次々と湧いてきます。

調子に乗って宇宙関連の雑誌に目を通すと、
太陽が銀河系を公転するのにかかる時間が
約2億年ということに驚き、
更にその公転速度が
秒速約220㎞というのに仰天したり。
知らなかっただけに、いちいち感動しちゃってます。

科学の独特の魅力・・・
日々の生活に埋没してしまって
見過ごしてきたかもしれません。
でもこの一冊でそのきらめきを
拾うことができた気がします。

“科学のクオリア”
なんていい響きでしょうか☆

私たちが生涯を通じて体験する様々なクオリア。
豊かに育んでいきたいです。

先生が大変なときに失礼いたしました。

今、「欲望する脳」を読み始めたところです。

投稿: | 2007/11/25 1:36:19

先生、こんばんは。

私も、3週間前に姫路に行ってきました。
私が行った時は、紅葉になり始めたころでした。
今は、きれいなもみじが見ごろでしょうか?
また、行きたいなぁ。
お城の中も楽しかったので、機会があれば
ぜひ、寄ってみられてください♪

来年は、子供のからの頃の夢を叶えようと思っています。
先生からのお言葉が、後押ししてくれます。
一生の後悔にならないように!!

投稿: | 2007/11/24 23:17:36

茂木さん、こんばんは。今日は鳥取での講演、ありがとうございました。質問にも快く答えていただいて、またサインも本ではなく筆箱に書いていただいて…ほんっ…とうにありがとうございました!

茂木さんの講演内容をメモに取っていたときに、さりげなく茂木さんがおっしゃった著名人の回数を数えていたのですが、第一位はやっぱり『小林秀雄』さんでしたね。さすがです。茂木さんが自称となのっている程の方ですし、私も大好きな人ですから、なんだかにまにましながら聞いてしまいました…すみません。茂木さんにはもっともっと聞きたいことがいっぱいありますが…それは、これから出される本の中で(もちろん今井書店で購入したもので)答えを見つけだして行きたいと思っています。

今日は本当にありがとうございました。筆箱と共に、残り三ヶ月ですが、ドーパミンを出し続けてゆきたいです。合言葉は、ミル・アドミラーニ(…あってますか?)ですね!

追伸:私事でごめんなさい。どうしても茂木さんに伝えたくて、いつも除いてるクオリア日記に書き込みしてしまいました。コメント公開は茂木さんのお心に任せます。

投稿: | 2007/11/24 22:04:44

茂木博士はこの日も、様々な人と出会い交流を深めておられるのですね。

そして誰の心の中にも潜む“静かな湖水”の存在や、夢や希望や前向きな情熱などがゆっくりと育っていく“やわらかで肥沃な地面”の感触を確かめておられたのかもしれない。

時代の移り変わりが激しくなって久しい。そんな時代の速い流れに足を絡め取られてばかりいれば、そういう内面の豊かさに気付かずに過ごしてしまうだろう。

私自身、あまり人に会う機会がないが、あらゆる世界に触れながら、時に人と会い、心の中の沃野を豊かに出来たら・・・といつも考えながら、二度と帰らぬ日一日を、懸命に生きている。

投稿: 銀鏡反応 | 2007/11/24 21:25:23

 私の住むマンションから見える某川…。波状に揺れる水面を乱反射する陽光が4分の1秒ぐらいの速さできらきらと表情を変える様はたいへん美しく、うっとりと眺めてしまいました。
 この世に、何故このように美しい瞬間を見せる自然の創造物があるのでしょう。その美しい瞬間は、ほんの一瞬で変化してしまうのです。故に、なおさらこの荘厳で不可侵な存在に魂を奪われてしまいます。自然がプロデュースしてくれる、私のお気に入りのパフォーマンスは木洩れ日や夕陽の移ろい、どこらかともなく漂ってくる季節の薫り、春の匂いや秋の匂いといったものですが・・・。人間の手では絶対に創り出せないものですもの・・・。
 最近、ミシュランガイド東京版が出ましたね。以前、仕事でリヨンに出張した際に先方の方にご馳走していただいた仏蘭西の三つ星レストラン「ポール・ボキューズ」の仏料理はさすがに素晴らしいものでした。これこそ仏料理を代表するauthenticな美味しさなのでしょう。もちろん東京版に載っていた店の何店舗かにも行ったことがあります。確かにいずれの店も美味しかったですよ。富麗華の上海ガニはまたいただきたいと思いますし・・・。でも、西欧人(一部、日本人もいたようですが・・・)が点けた星があるから何だと言うのでしょう。あのガイドブックに載らなかった店でも、手頃な価格でこちらを唸らせるような、六本木の「ふた川」など素晴らしい店はたくさんあります。あのような仏的価値観の一方的な押しつけはいかがなものでしょう。あのガイドブックに載ったということで、また日本人特有の「狂想曲」が奏でられるでしょうね。正直言ってもうウンザリです。もっと日本人が持つ味覚や価値観の素晴らしさに目覚め、世界に向けて自負しても良い頃ではないでしょうか。
 ミシュラン東京版の批判をいたしましたが、ちなみに私は味音痴ではないと思いますのであしからず・・・自慢ではないですが祖母も母も料理上手で一緒によく厨房に立ちましたし、味覚のセンスは悪くないかと・・・。先生はミシュラン日本版をどう思われましたか?
 そうそう話しが戻りますが、そんなセレブの方たちがいただくような高級料理よりも、日々慎ましやかに過ごす人たちが住む、このマンションの最上階から見る川面の表情の移ろいの方が、私を何よりも感動させるのです。お金では買えない、こんなに素晴らしいものが地球上にはたくさんあり、その素晴らしさはすべての人が平等に享受できるものなのです。こんな身近にある、素敵なものに感動する感性を持っていれば、どんな境遇にあろうと心充たされる一瞬を感じることができるのではないでしょうか。その方がどれだけ人生を素晴らしいものにすることか・・・。

投稿: | 2007/11/24 21:19:12

この宇宙と言う水球の上で、

アメンボたちが水面をゆらし、

会話をしている。

「僕たちの上のセカイ、泳げないかな?」

「上のセカイなんてあるわけないじゃない。」

「ほら、ジャンプできるぞ、もっと上のセカイだよ。」


今日は、詩風にしました。(^^)

投稿: | 2007/11/24 16:34:07

「自分の中に静かなを水たたえていれば」について考え込んでしまった。
全く動きのない静かな水ではなくて、 揺れ動く自分という波の下に、静かな水があればってことかな、とか。でもその波の下の静かにみえる水も波のようには見えないけども静かにゆっくりと運動しているんだな、とか・・・と、その時、アハ体験!
そうか、それぞれの命を大海の波にたとえて、死んだら静かな海に帰って行くって話を聞いたことがあるけれど、自分というものを、全体の中の一つの波と考えれば、死ぬってことが怖くないなって。それは死後の世界があるとか、特定の宗教ではとか、科学と矛盾するとか、そういうことではなくて、自らの死はどこまでも”無記(解らない・計り得ないという意味での)”のままそう思えるなって。

投稿: | 2007/11/24 15:37:10

胸を打たれる一文に出会う事が出来ました。

ありがとうございます

己がどうあるべきか…
己の静の部分に耳を傾けてみます。。。

投稿: | 2007/11/24 15:05:29

日本文化デザイン会議、大変楽しくお話を聞かせていただきました。
会議で質問させていただいたものです。

あの時は咄嗟にお返答できませんでしたが
アーサーCクラークと言えば、僕の一番好きな映画が2001:a space odysseyでした。
よく考えると救いようの無い結末なのですが、
なんといってもラストシーンが美しい。

それから幼年期の終わりもその後早速本屋で購入しました。
こちらも読んでみたいと思います。まさか直々にお言葉を
いただけると思わなかったので感激でした。

とりいそぎお礼まで。

投稿: | 2007/11/24 13:25:55

現在も生き続けている 城築城の夢・・・。

そんな活動を三重県津市では行われていました。
確か、松坂大学の先生だったと思います。

日本で唯一、城の設計図が残っているお城だそうです。
その当時私も、ほんの少し、夢見ていました。

日本全国人にこの夢を伝えて、寄付金を集めて、寄付した人の
名前を永遠にとどめておくようにする。

民衆による城構築
民衆が建てた城

ステキでしょう?

でも、どんな形なのかは知らないのですが。。。

民衆が建てた城
民衆が建てられた城

その擬似的体験を、小さな時したことがあったんです。
その感動は今も忘れられないほどきらきらしています。

投稿: | 2007/11/24 9:27:35

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