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2007/09/02

大らかで多様な行き交いが

東京芸術大学の
大浦食堂は、椅子に座ると
緑が目に入りさわやかで
気持ちがいい。

 2007年の藝祭の
準備の活気あふれるキャンパス。
大浦食堂で
星野真理子さん、
浮田泰幸さんにおめにかかって
「プロフェッショナル 仕事の流儀」
にかかわる本について
お話する。

 吉村栄一さんがいらっしゃる。

国際こども図書館のカフェテリアで
昼食。

 第16回三木成夫記念シンポジウムへ。

 私と三木先生の不思議なかかわりに
ついては、
『脳と仮想』 
において、「思い出せない記憶」
の問題として書いた。

会場に金森修さんがいらしていて、久しぶりに
お話する。

 今回は、布施英利先生の研究室
にこの春まで在籍し、
 私も、東京芸術大学で
授業をする中でいろいろな関わりが
あった植田工(通称P植田)が、
「ピノキオと三木生物学」
と題して話すという。

これだけは聞き逃す
ことができない。
教えてくれた粟田大輔クン、
ありがとう。

出番が近づくにつれて、
植田工はパドックの競走馬の
ように高まってきた。

応援にかけつけた私の
研究室の石川哲朗、小俣圭
と談笑する姿も、なぜか動きが
止まらなくて残像となる。


出番を前に談笑する(左から)
植田工、石川哲朗、小俣圭。

いよいよとなり、
布施英利さんが植田工を紹介する。
植田、がんばれ。


植田工と布施英利さん

最初は柄になく大人しくやっていたが、
だんだん調子が出てきた。

コメントをして欲しいというので、
焚きつけた。
そうしたら、植田が全開した。

終わったあと、植田クンと話す。

「植田さあ、最初の瞬間からアクセルを
踏み切らないとだめだよ。」
「そうですか。」
「ぼくはこうだからとか、前提の話とか、
そういうのはいいから、いきなり本題に
いっちゃえよ。」
「そうですね!」
「そうだ、いきなり凶器攻撃で
場外乱闘に持ち込め!」

男である。植田工。これからの活躍が
タノシミだ。

コーヒーを飲みに行こうと
したら、布施さんが、「茂木さん、こっち
こっち」と言うので行ったら、
変ないきものが動いていた。

布施研究室の渡辺雅絵さんがつくった
animockたち。

http://www.animock.com/ 

「おおっ」
と私は思った。
「いいでしょ」と布施さん。

「うん、これは、現時点で抜けているね」
と私。
「抜けているのは、間が抜けているって
いうことじゃなくて、イッテイルという
ことです。」
と私。
「私も、現時点で、国際的な美術展
に出せると思うんですよ」
と布施さん。


私が見たAnimock二匹。こきざみに動いている。

アートというのは不思議なもので、
抜けている作品は一目見てわかる。
そういうものに出会えた時はうれしい。

渡辺雅絵さんが作品を解説する
言葉もふしぎな不可解があって良かった。
「近づいていって、ぶつかって、
それで少しずつ壊れていくんですよ。」

何でも、きっかけは、蛾がつかまって、
バタバタと動いていて、やがて
死ぬ様子なのだという。

抜けている作品ができることは、
そんなに滅多にないチャンス。

渡辺さん、とりあえずanimockを
二十か三十つくって、全開して
みてはいかがかでしょう。

きっと、行けると思います!

上野公園を歩きながら、
思う。

つまりは新しい文化を
創るということなのだ。

そのためには、大らかで多様な
行き交いが必要なのだ。

そんなように、風がささやく。

汐留の日本テレビ。

『世界一受けたい授業』
の収録。

ゲストの宇梶剛士さんが、
あるはずのないものを見る、
不思議な能力を示して、ぼくは
心を動かされた。

佇まいのある人だった。

9月 2, 2007 at 08:27 午前 |

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コメント

大らかで多様な行き交いこそが,新しい文化の創造には欠かせないのだなぁ。

沢山のいろんな物事と物事とが交差しつつ、混ざり合い、ある種の科学反応に似た感じで、新しい価値をもつ、これまでにない文化が創造されるのだ!


凶器攻撃で場外乱闘・・・? ずええっ、これまたすごい!
恥ずかしながら、小学生のころ「ワールドプロレスリング」で見た、タイガー・ジェット・シンが、サーベルを振りまわしてアントニオ猪木に襲いかかるという、子ども心にも迫力満点だったシーンを連想した…。

よく講演等で見られる、迫力満点の議論の丁々発止、時には“場外乱闘”も、いわば“観客”である聴講者としては、見たいと思う時もあったりして……失礼しました。m(__)m

投稿: 銀鏡反応 | 2007/09/04 4:33:48

amimock ユニークで可愛いです~!

毛糸とフェルト風な素材が暖かみと
デザインの色合い不思議さが、あの海の中の生物
ウミウシに何だか似ているような~

小刻みな動きというのが、面白いですね~
そして壊れてしまうの???

可愛い妖精のような存在もロボットだったわけですね~。
素敵な作品だと思いました~☆
そんなペットだったら飼ってみたいです。

小刻みに震えて、なにかしゃべり出したら最高~。
そしたら、芸術作品としても良いけど、
売れるかも・・・。
 いつも変なコメントですみません。


投稿: | 2007/09/03 23:10:26

幼児の頃の私がanimockを見たら、自分のおやつを
食べさせようとしたかもしれません。

絶対、食べないのはわかっているのに
放っておけなくて自分のおやつを分け与えて
ぬいぐるみの口をべたべたにしていたことがあるんです。。。

茂木さんの得意技は「凶器攻撃で場外乱闘」なのですね。
危険を感じて「死んだフリ」をする虫の気持ちが、
よく分かるような気がします(笑)。
次回は負けないように
目玉模様をいっぱい隠し持って行って
威嚇できるようにしますうそです。

こんなくだらないコメントを読まされてしまって
「知ったことじゃねえよ。」でしょうか。。。(笑)

投稿: | 2007/09/02 23:49:57

いくとこまでいって、
  底抜けになって、また、
    新しいものが出てくる、
  これは、かなり、
たのしみです!

投稿: | 2007/09/02 22:32:27

凶器攻撃? 頭の異種格闘技ですか? 写真に写っている人達の後頭部から、見えない凶器がみえ・・・。う~ん、コワイ!!


「animock」、昆虫たちの「パワー」と「はかなさ」、何か、考えさせられます・・・。

投稿: | 2007/09/02 21:48:53

渡辺雅絵さんの[animock]HP,拝見させていただきました。


一言でいうと、トテモ不思議でカラフルで、動くお花畑のようです…!

一つ一つが独特で、鮮やかな色彩と面白い形をもって生まれたanimockたち。

本日の日記でのanimockの動く写真。バタバタと一所懸命に動く様が生で伝わってくるようだ。

「近づいていって、ぶつかって、少しずつ壊れていく」

コンセプトもまことに深い。「少しずつ壊れていく」というところに、有機体である生命が成長し、年月を経るとともに少しずつ“壊れて”いって、やがては素粒子にかえっていく…という過程を連想させる。

この不思議で面白くも愛らしい“オブジェ生物”、是非実物の動く様子を見てみたい!


投稿: 銀鏡反応 | 2007/09/02 14:00:49

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