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2007/08/21

ルオー

夏の間はぼんやりとしていて、
9月の声を聞くと
急にしゃきっとする。

そんなことを、ティーンエージャーの時は
繰り返してきた。

身が引き締まり、やがて真面目な気持ちに
なる。
今年も何となくそんな時が来た。

朝、そう言えばトーマス・マンを
久しぶりに読みたいなと思った。
少し早く秋の風が吹いてきたらしい。

理化学研究所にて
BSI(脳科学総合研究センター)
の10周年を記念した
絵画・作文コンクールの審査。

小学生、中学生の絵画と、
高校生の作文を読む。

谷淳さんに久しぶりに会った。
岡ノ谷一夫さんにも。

東京大学本郷キャンパスへ。

正門前の「ルオー」でセイロンカレー。

大学院の時、何回ルオーに通った
ことだろう。

大きな肉が一つ、ころんと入った
独特の味。
食後にデミタス・カップで
コーヒーがついてくる。

場所にまつわる記憶というのは、
確かにある。
ミズスマシのようにくるくる
いろいろなところを回り回ってから
久しぶりに
ルオーの中に座っていると
昔の自分がいた。

ソニーコンピュータサイエンス
研究所(ソニーCSL)
から東京大学情報学環の教授
になった暦本純一さんが呼びかけた
memory+の研究会。

http://rkmt.net/memoryplus/ 

ソニーCSLからスピンオフした
Koozyt

http://www.koozyt.com/ 

の末吉隆彦さんや、塩野崎敦さんの
姿も。

未来が明るいと思うのは、
梅田望夫さんも常々言われるように
予測ではなく一つの意志である。

思い切りアクセルを踏めばいいんダ!

私の研究室の学生たちと、
弥生門から根津交差点に降りる。

「車屋」。
東京芸術大学の学生たちとよく来るこの
店には、
平山郁夫さんの色紙とともに
私の色紙もある。

白い猫が床の上を這っているのを
見ていたら、いつの間にか
植田工が抱いていた。

この春に芸大を出て、就職した植田。

元気そうだった。猫がのどを鳴らした。

根津界隈にも、かつての私の
分身が漂っていた。

猫はいぶかしげだった。

8月 21, 2007 at 07:43 午前 |

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魚大国日本の砦、 最高品質の魚介類が集まり、 世界最大の市場、 築地に何が起こっているのか? [続きを読む]

受信: 2007/08/21 10:27:37

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雑誌って買います? 自分はは定期購読している雑誌はないけど 特集が面白そうだったり 知ってる人の記事が載っていたりすると思わず買ってしまう。 しかしそこで雑誌を買ってもあまり記事を読んだりはしない。 もちろん、知っている人の記事は読むが ほとんどのペ....... [続きを読む]

受信: 2007/08/21 13:33:23

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お盆の忙しさが終わったと思ったら なんだか、急に大学関係が忙しくなってきた感じがする。 様々なことが、月末にかけて押し寄せている。 これまで、ずっとブレーキをかけられていた感じだったから 今は、アクセルをグンと踏みたい気持ちでいっぱい。 でも、この場合、アクセルは一つなのかな? * ああ、どんどん飛んで行きたい。 ばんばん羽を伸ばしてみたい。 で、一方で何にも考えずに、ぼんやりしていたい。 そして、なんだか切ない。 おそろしく様々な思いが溢れている。 そうして思うこと…... [続きを読む]

受信: 2007/08/22 3:02:26

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8/20 に東大で『MEMORY+ ワークショップ:テクノロジーによる記憶の拡張は可能か?』を開催しました。 参加者50名、ワークショップとしては非常にいい規模だと思います。 講演して頂いた河野さん美崎さん野島さん茂木さん、参加者の皆さんにあらためて感謝いたします。 ポ... [続きを読む]

受信: 2007/08/22 19:28:26

コメント

頭のなかで、♪Songbird が鳴っている。

僕にとっての「懐かしい場所」を考える。
2007年6月16日。その日の夜更け。僕は渋谷・道玄坂あたりをふらふらと、だが、「何か」に導かれるように彷徨っていた。
仮想のレストラン・バー「アバンティ」(presented by Suntory)はこのあたりにあったんだっけなんて思いながら。そんな「まだ見ぬBar」がおれを待っているんじゃないかなんて、根拠のない確信めいたものがあったんだね、その時なぜか・・

その日の夜、私はダ・ウ″ィンチの「受胎告知」をマノアタリにした興奮を押さえきれずにいた。
あの絵のインパクト>>後の近代絵画に与えた影響力は途轍もなく大きい。>>たとえばルネ・マグリット。暗い森の上の雲ひとつない青空・・あの白日夢的ビジョン(昼間の世界への夜の闇の進入)は「
受胎告知」に描かれたあの「暗い森」と同質である、とか。
マリアと向かい合う天使ガブリエル・・あの顔つき。ただならぬ気配。ヤツはただ者ではないね!とか>>そんなことを語りたがっ
ている自分がいた。
何かに呼ばれたのに違いなかった。私はいつしか、渋谷・道玄坂を上っていった先にある奇妙な名前のBarの前にクルマを停めていた。
「Bar特異点」?・・
迷うことなくそのBarのある二階への階段を上がっていくのであった。
>>つづく

続きは「旅籠 風のモバイラー」でComin’up!! 
http:nomgroove.cocolog-nifty.com へお越しやす∂。-

投稿: 風のモバイラー&野村和生 from nomgroove.com | 2007/08/22 7:05:52

こんな未来があるんだ~すごいことを考えてる方々が
日本にはいらっしゃるんですね。

新聞、テレビで盛んに伝える政治・経済・教育問題は閉塞感を感じるものばかり・・・
「少子高齢化」「年金問題」「リストラ」「コストカット」などなど
こういう当面の問題をしっかり話し合い解決するという面もとっても大切ですが、将来を担う若者たちは、「明るい日本」が意識できないとがんばれないんじゃないかと・・・思うんです。
「未来が明るい」なんて説は久しぶりにお目にかかりました。

「未来が明るいと思うのは、
 梅田望夫さんも常々言われるように
 予測ではなく一つの意志である」

「思い切りアクセルを踏めばいいんダ!」

そうですね。
「予測」でなく、「意志」なんですね。
成りたい未来を強く思い描き、その目的に向かって試行錯誤する強い意志を持つこと
これが、前に進む強い動機になるのかもしれませんね。
・・そうだ!!!・・・・
クヨクヨしないで
目標決めて、手段が決まったら、アクセル踏むぞ!!!!

投稿: ふわく | 2007/08/22 3:01:22

“未来が明るいと思うのは…予測ではなく、一つの意志である。”

予測はドンナに綿密にたてても、覆されるもの。

明るい未来を思い描くのは、楽観主義の人であり、
楽観主義とは「前向きで強く明るい意志」なのだ。

そんな意志の人が未来を明るく描くことが出来、そのように人生を切り開いて行けるのだ。

今の日本は、楽観主義より「後ろむき」な悲観主義の「空気」がまだまだ蔓延している。

悲観主義をふっとばし、前向きに人生のアクセルを踏みまくれ!!そこから明るい未来はキッと開ける。

…そんな思いで、日々を生きていこうと思っている。

話は変わって、本郷界隈にはかつて自分も勤めた職場があり…今はありませんが…仕事がひけると、当時の友人と一緒にその界隈を歩いて回ったことがあります。

無縁坂や東大赤門前の古本街にもよく通いました。

今もそのあたりに来ると、かつての思い出が、じんわり~。といった感じで蘇ってきます。

…ってなわけで、本郷のあのあたりは、私個人にとっても思い出いっぱいの場所なのです…。

投稿: 銀鏡反応 | 2007/08/21 23:30:31

一つの場所に、ある人は出会いの場所、ある人は別れの場所、ある人には喜びの場所、ある人には悲しみの場所だったりする。その場所に行った人は、それぞれ、その人の脳内マップのその場所が存在している?


人それぞれ、違う地球に住んでいる?

投稿: tain&片上泰助 | 2007/08/21 18:05:27

茂木様の今日の文章を読んでいたら、
気持ちがゆったりとしてきました。
おいしいコーヒーも飲みたくなった。

昨晩、病院から、遠くにいる親戚に、
お蔭様で無事に手術が終わりました、
と電話をかけた。
周りの人の力に、私は
つつまれているように思えた。
では、これから付き添いに出掛けます。
暑さもあともう少しでしょう。
もぎさま、みなさま、お元気で。。。

投稿: F | 2007/08/21 9:42:01

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