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2007/08/24

星の時間

九州創発塾二日目。

午前中は、スリランカ、
韓国、中国、ベトナム、モンゴルからの
留学生たちとたっぷり
ディスカッションした。

それぞれの故郷を離れて、
日本で学び、職を得て
定着したいと願っている
彼ら。

元気で、夢があって、
まっすぐである。

ランチも一緒にとって
さらに話した。

国籍などという
座標軸がはっきりしない
丁々発止の空間が私には
向いている。

分科会。

三つの分科会をハシゴして、
少しずつ聴く。

フォーマットが変わると、
人々の熱意の別の側面が
引き出される。

高崎山へ。

一目見た時から、
紡錘形のその緑塊を
好もしく思った。

餌をやる時間帯はあるが、
基本的には「自然」である。

猿たちのかわいらしさはもちろん、
その背景の照葉樹林の
盛り上がりに目を惹き付けられる。

猿を見て森を見ずでは
いけない。

モーツァルトも、また、その
背景に当時の文化的エコロジーの豊饒
があったはずだ。

シュテファン・ツヴァイクに
『人類の星の時間』という
作品がある。

きらめく瞬間が得られる
ためには、それを支える
広大なエコロジーが必要である。

そう思えば、人生の澱みや
暗がりも愛することが
できるだろう。

朝温泉につかりながら、
空を見上げた。

私が留学生たちになんともなしに
親しみを感じるのは、
文化の中に投げ込まれる
その感触が
近いからであろう。

クオリアなどと言っていると、
否応でも異文化の中に自分を
見いだす。

ここにも一人の留学生。

お湯をぐるぐるかきまわす。

8月 24, 2007 at 07:35 午前 |

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受信: 2007/08/26 4:54:26

コメント

茂木サン 

こんにちは、いつもこの日記からインスピレーションいただいております。

茂木さんがいらしたAPUは、高速道路で湯布院から別府に向かう途中にある別府湾パーキングエリアのすぐ崖下から見ることができます。

いつも福岡から高速道路に乗って、大分の実家に帰る際、このPA(パーキングエリア)に立ち寄りますが、ここから一望する別府湾の景色は最高です。

茂木さんにも見てもらいたいので、写真が掲載されているURLを紹介します。

●別府椀ワーキングエリアから見る360度写真
http://panorama.photo-web.cc/tiiki/beppu/beppu360.html?bsa1.html
●APUから見る別府湾360度写真
http://panorama.photo-web.cc/tiiki/beppu/beppu360.html?daigaku.html

以前、例のごとくPAに寄って景色を眺めてましたら、APUのカップル二人から呼び止められ、
「今、ヒッチハイクをしている大阪まで行きたい」と言われて乗せたことがあります。
APUから崖でも這い上がって、PAに来たのか?不思議でしたが・・
なんでも、3日後に大阪で就職面接があるので、ヒッチハイクで行くということらしい。

車中で、色々と話を聞くと、ヒッピーとして世界中を旅し、大道芸人で日銭を稼いできたそうな・・

この、たくましいカップル二人を福岡のあるPAで降ろした後、社会としての枠を気にもとめない、この若者の自由、多様性を、どう生かしながら社会の調和を図るべきなのか、少し考えたことを思い出します。

話は、代わって
姜尚中さん、少し前にNHKの番組で夏目漱石の解説しておられましたが、姜尚中さんの話には、私も非常に熱いパトスを感じています。

河合隼雄さんと、姜尚中さん、茂木さんの語らい、わたしの好きな3人の語らいを聞いてみたかったなぁー


追伸
5月に九州大学でいただいたサインは結婚の記念として大事にしております。

投稿: 石山輝久 | 2007/08/26 10:17:35

Dear Mr. Moguy Kane, Tyrolean,

I am a name-card translator.
Is this a kind of aha experience?

はじめまして。私は名刺翻訳者です。人の名前を主に英語に訳しています。
通常名刺の裏はローマ字ですが、英語に音訳しています。
受け取った相手は一瞬沈黙しますが、大体、次の瞬間笑顔になってくれて会話が始まります。
「沈黙の名刺」と呼んでいます。

これは相手にとってアハ体験でしょうか。
先生のコメントがいただけましたら幸いです。

以下に勝手ながらお名前を訳させていただきました。

┏━━━━━━━━━━━
┃  
┃  英語会系 脳科学者 茂木 健一郎
┃        
┃  Mogi Kenichiro
┃      
┃  English translation;     
┃                       
┃  Moguy Kane, Tyrolean

┃                             
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━
訳:私、「モギー・ケイン、チロル人」と申します。

よろしければご笑納の上、ご自由にお使いください。

沈黙の名刺の翻訳例(ご参考まで):

字幕翻訳家 戸田奈津子さんは、To doughnuts
麻生 太郎 外務大臣は、Assault Tarot !
マリナーズ 城島 健司捕手は、George McKenzie
宇宙飛行士向井 千秋さんは、Moo-cow Jerky
etc...etc...

詳しくは、
http://www.mag2.com/m/0000182440.html

ありがとうございました。

投稿: 沈黙の名刺 | 2007/08/25 17:01:22

ヤラレタラ>>ヤリカエセ 風のモバイラー@ルッコラ

>>
りかちゃんのメロメロパンチをくらったおいらは・・気が付くと
北新地にいた。毒を食らわば皿まで。新地に来たならルッコラまで。
ファミマのあるビルの10階・・ジュッカイ、じゅっかいのみのうえ
ばんざーい!おいらにぴったりじゃすとふぃっと。。ごぶさたでーす♪

いやあさいきん かみさんのほごかんさつのうえにメンテイトイウナノ
ふこうのテガミガ届いたもんだから。。きょうはげつまつおきゅうりょうびまえ。。すいててきもちがいいね。さっきたなかりかちゃんとデートだったんだ。。ZIMA・・そうだなピニャコラーダにして。。

そらそうとマスタア
はやくやんないと・・こないだジャンゴのこうこくみてあっヤラレタってあせってんだけど・・カネサエアレバおれがせいさくそうしきで・・

ここルッコラにくるとさいきんきまって 「ルパン三世・実写版映画」
構想(笑)の話になる。
さて、あなたならキャスティング、配役はどうする?って楽しげなハナシ。。

>>つづく


投稿: 風のモバイラー&野村和生 from nomgroove.com | 2007/08/25 8:28:27

別府での講演
 昨日はありがとうございました。
 目が開いた思いです。

 もっと先生のお話の中に、インターネットを利用しての
地域づくり活動を強調してほしかった---この思いはとても強い。

 思い切って手を挙げたけど、指名してくれなかった---残念。
 創発塾の掲示板が開設されたけど、約束事でがんじがらめ、
自由に発言することは難しい---

 本当はこのような面をも先生に打破してほしい。

 これからもこのコーナーを拝見しながら先生からパワーを
頂戴したいと願っています。
 ありがとうございました。
             大分県 佐伯 黒田 正明

投稿: 黒田 正明 | 2007/08/25 7:40:28

神経回路の構造に一次ニューロン、二次ニューロンとある様に、クオリアにも一次クオリア、二次クオリア、三次・・・
というものがあるのでしょうか?

頭の中に生じる色のイメージが一次クオリアなら、色の組み合わせによって生じる好ましいという感覚は二次クオリア?

それとも、二次以降はすべて意識であってクオリアでは無い?

光がちりばめられた星空を見て生じる感覚は、クオリアなのでしょうか?

投稿: 大栗 勝 | 2007/08/25 6:53:10

>きらめく瞬間が得られる ためには、それを支える 広大なエコロジーが必要である。

現代日本には、真のヒューマニズムというエコロジーが欠如している(と私は思う)。
22世紀くらいの人々は、日本のみならず他の国のメンタル・エコロジーの貧困をも、哀れみを持って、見つめるのかもしれない。

投稿: s | 2007/08/25 5:03:14

私の輝ける宵の明星 あるいは灼けたジャズ・クラブの借りてきた猫
>>


昨夜。あいかわらず・・いや以前にもまして妖しい輝きを放つその「発光体」をふたたびマノアタリニした私は、借りてきた猫のように、大人しくスナオニ(彼女に)「酔っ払っていた」。

たなかりかon Vocal,竹下清志on Piano,荒玉哲郎on Bass,竹田達彦on Drums♪@梅田ロイヤルホース

ピアノの竹下清志さんはあきらかに彼女とヤッテいた一晩に二回以上も・・^。 -。-

PLAYERに嫉妬するコーナーの客。マヨコカラジブンノアイスルオンナガヤッテイルノヲミテイルのは・・オンナガウチガワカラ発光シテイルノヲ陶然トナガメテイルのは・・この「引き裂かれ」感は!

 

・・ つづく のか?

投稿: 風のモバイラー&野村和生 from nomgroove.com | 2007/08/25 1:42:59

がばい佐賀北高校の奇跡の優勝を引くまでもなく、九州は気温だけでなく、熱い。

家内の郷が宮崎で、たまに行くが、宮崎は日本のカリフォルニアである(なんか、以前も書いた気がするなあ)。
空港も、フェリーも、JRも中心街から近い理想的な場所である。また、素晴らしすぎる高速道路。
フェニックスゴルフ場に研究施設が共存していたら、どんなにすばらしいだろうか。(ツクバは暗いなあ)

明治維新を引くまでも無く、九州(特に南)には革新性と保守性が共存してきた。この状況をアウフヘーベンするため、外国人の労働者と学生が大挙九州に流れ込むことの刺激に期待している。

投稿: fructose | 2007/08/24 23:07:08

「過去は育てることができる」、
そのことを思っていたら、
ほんとうに、そうなるかもしれない、
と思える出来事が、いくつかありました。
    (もぎさん、ありがとう。)

投稿: F | 2007/08/24 22:07:35

「月刊アスキードットPC」と言う本が家に届いた、私は、フリーウエアの作者で、ソフトがCD-ROMで、紹介される時、記念に載った本を贈ってもらう。

本を読んで行くと、竹内薫さんの特集があるではないか、竹内さんと茂木さんの学生時代のエピソードが載ってある!!(興奮中!!)


私が、こんな所で、競演するとは!!

もっとも、私のソフトは、別冊付録の「無料ソフトベスト100」の中で紹介されているだけですけどね(笑)。

投稿: tain&片上泰助 | 2007/08/24 21:07:42

『人生の星の時間』・・・このエントリーを読んで、是非この本を読んでみたいと、ふと思った。
(思うのはいいのだが、いざ実行!となると如何も足踏みしがちな私ではアリマス…)


…きらめく瞬間が得られるためには、それを支える広大なエコロジーが必要である。

…そう思えば、人生の澱みや暗がりも愛することができるだろう。

ともすれば、ある一つのものの背景に広大なエコロジーの豊穣があることを見落としがちな現代の私達。

たとえば、モーツァルトの天才としての輝きの面ばかりに目が行ってしまい、その背景に豊かな文化的エコロジーがあったであろうことに私達は、普段、気付かないでいる。

彼の人生にも、“澱み”や“暗がり”があったことをなかなか、見ないでいる。それは彼を育んだ文化的エコロジーと深く関わっているのに。

その人の「煌く瞬間」に気を取られ、ついつい、その人生の背景をささえる広大な豊かさに気付かないで居ることがままある。

しかし、茂木博士がきょうのエントリーで言われたように、その人の『星の時間』を支える広大で豊かなエコロジーにも眼を向けていくなら、その人の人生、また自分の人生にありがちな“澱み”“暗がり”をもいとおしく思えるのに違いない…。

茂木さんは、「人生の星の時間」の後ろを支えている広大なエコロジーに思いを馳せられる人だ。

そういう人は、歓びも哀しみも苦しみもひっくるめて、人生の全てをいとおしむことが出来る人なのに違いない。

投稿: 銀鏡反応 | 2007/08/24 20:37:05

音声ファイルが再生できなくなりました。
何か問題が起こったのでしょうか?
過去の講義が聞けなくなって残念です。

投稿: ザビィ | 2007/08/24 13:39:40

茂木健一郎さま

お世話になっております。
天外伺朗さん新刊の原稿の件で
先日メールをお送りしたのですが
こちらの方が確実にご覧いただけると思いまして
コメント欄と知りながら、
ブログへの即時の反映はないと思いましたので
ご連絡してしまいました。スミマセン……。

「教育の完全自由化宣言」の推薦文につきましてですが、
進捗状況いかがでしょうか。
じつは締め切りが過ぎておりまして、、、
大変お忙しいとは思いますが
何卒送稿宜しくお願い申し上げます!

とり急ぎ。

飛鳥新社 出版部 畑北斗

投稿: ハタホクト | 2007/08/24 12:37:54

>クオリアなどと言っていると、
否応でも異文化の中に自分を見いだす。

日本文化の中枢にいてなお異文化の中に
ご自分を見出す茂木さん。
一匹狼的孤独の緊張感、とても素敵です。

>ここにも一人の留学生。

九州でお湯をまあるくかきまわす、
クオリア国からやってきた茂木さん留学生。

投稿: 新屋敷 恒 | 2007/08/24 11:54:49

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