風に吹かれたら
午前中、財務省の研修会で
「判断」についてお話しする。
財務総合政策研究所所長の石井道遠さん
財務総合政策研究所次長の金森俊樹さん、
大臣官房地方課長の山崎康史さん
に目にかかる。
最近事務次官に就任された
津田広喜さんも会場内に
いらしたとのこと。
事務次官にあたるのはイギリスでは
permanent secretaryという。
これはイギリスのコメディ
Yes Ministerからの知識である。
講演中、羽生善治さんの話を
したら、笑い声が上がる。
後でうかがったら、私の後に
羽生さんが講演される予定なのだという。
羽生さんとは、なぜかニヤミス
することが多い。
早稲田大学国際教養学部へ。
授業前、
遺伝子と認知プロセスの関係を
研究されている東玲奈さんに
短い時間だがお目にかかり、ご挨拶する。
今年度の集中講義として
最後の授業。
現代社会における人々の
共同作業についてエッセイを書いて
もらう。
いやあ、英語で授業をするのは、
本当に面白かったよ!
学生諸君といろいろ話すのも、
実に楽しかった。
また会おう。
研究所へ。
ゼミ。
石川哲朗、私、小俣圭が
論文紹介担当。
石川の紹介したのは、認知的課題解決が
容易には一般化しないし、記憶としても
定着しないことを論じたもので、視覚的
一発学習とは明らかに異なる。
私は前頭葉による感情記憶抑圧が
二段階あるということを論じた論文。
小俣は脳の中の回路の
スモール・ワールド・ネットワーク性
についてのレビューをした。
立派なレビューでした。
ゼミ風景。左から箆伊智充、柳川透、関根崇泰
社会経済生産性本部の磯祐二さんが
ゼミに見学に来られて、
その後の「あさり」での飲み会にも
参加した。
あさりの店内は夏の気配に満ちていた。
盛りがきたようである。
テレビで見たけれども、
朝青龍がモンゴルで
サッカーをしている様子は、
心から楽しそうだった。
モンゴル相撲(ブフ)は、
土俵がなく、身体が
地面に着いたら負けである。
組み合っている間に、
どんどん移動して行って、
地平線の向こうに消えてしまう。
そんなこともあるんじゃないか!
どこまでも続く、モンゴルの草原。
境界や制限などない。
そういうところで育った
人の感性はきっと違う。
大草原の中に立って風に吹かれたら、
いろいろなことが飛んでいって
しまいそうだ。
8月 11, 2007 at 08:37 午前 | Permalink
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» 里帰り トラックバック 須磨寺ものがたり
昨日は、帰省ラッシュのあおりで、
当店への荷物の到着が大幅に、
遅れて到着、余計な気を使ってしまった。
毎度の事ながら、いよいよ民族の大移動が、
始まったのか。 [続きを読む]
受信: 2007/08/11 12:09:27
» 考える トラックバック なんでもあり! です 私の日記!!
ひとつ前の記事でこう書いた。
この二つの間で沈黙になる。 感覚と言語がうまくマッチングできなくなる。 怒涛のような感覚の中で、言葉が溺れてしまう感じになる。 逆に、溢れる言葉の中で感覚が迷子になってしまう。 正確に伝わらない、と感じる寂しさに襲われたこともあったな
このことを考える。
例えばそれは、ベーベッツの情動の2段階、ベーベッツ回路に関わることなのかもしれない。
2段階においては、2つのレベルの皮質化過程があって思考の流れとか言語に関わることを考えるとそういうことなのではないかと思... [続きを読む]
受信: 2007/08/13 9:05:21
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コメント
灼けた黄色いHONDA BEATの下の猫
>>
残暑お見舞申し上げるにゃん
・・それにしてもニッポンの夏は暑すぎるニャー
最近おいらんちの旦那さんビートに乗らないにゃーなんて思ってたら
「よう、メンテーという名のフコーの手紙が届いたぜ。おまえにはいい日よけができたわけだ。」
ずいぶんしょげてたにゃー。
「フーコーからメンテーという名の手紙・・??」
軽蔑のまなざしをおいらに向ける旦那・・
シアワセノ黄色いビートはヒトを幸せにするんじゃなかったのかよ!?・・??なんて首ひねってたら、
「まあなんだビートも夏休みってことだ。それにこいつをキレイに磨きあげて眺めているだけでもシアワセだもんな。・・だけどいいか、いい日よけができたからってチンタラやってると承知しねえぞ!このゴクツブシノひまつぶしのヒツマブシノかつおぶしの浪花節の!おまけに×××が☆☆☆の○∵■が!!(爆笑)」
んそうそう、その調子♪おいらなんだかウレシクナッテ、にゃーにゃーあいのて入れてたにゃん∂。-
投稿: 風のモバイラー&野村和生 from nomgroove.com | 2007/08/14 6:37:08
今日、全国的に真夏日・・・
酷暑は、まだまだ続きそうです。
茂木様、そして皆様
お元気で すごされますように。
今年よい夏になりますように。
私も、暑さに負けず がんばります。
投稿: F | 2007/08/11 23:19:57
朝青龍のサッカー映像を自分もみたけど、確かに心からエンジョイしてるように見えた。中田ヒデとも楽しそうにしていた。
何処までも無限に広がるモンゴルの大地で生まれ育った彼には、「土俵」という境界をもち、行動についての「制限」がいっぱいの、日本の相撲界は合わないのではないか。
むしろ、モンゴル相撲の力士になったほうがよかったのではないか。
いやまて!…モンゴル出身力士でも、上手く日本の相撲のしきたりや、日本の文化や社会に馴染んでいる人はいる。ヨーロッパから来ている力士もそうだ。
と、いうことは朝青龍のほうが、日本の相撲文化というものをイマイチ理解しないまま、横綱になってしまったのであろうか。
それはともかく、茂木さんがきょうの日記で、
“どこまでも続く、モンゴルの草原。
境界や制限などない。
そういうところで育った
人の感性はきっと違う。”
と、書かれていたが、四方を海に囲まれた島国に生きている我々の感性と、他国の土地、例えばモンゴルの草原に生きる人達のそれは、天と地の差ほどに違う。
そうした違った感性の者同士が、出会って、引き裂かれ、お互いの文化と感性の差異に驚き、理解すると同時に、人として共鳴し、絆を結び合う。
生意気かもしれないけれど、願わくは、いろいろな場所からきた感性の違う者同士が出会って、衝撃と刺激を受けつつ、共生していけるような世が、近い将来、この島国に生まれたら、ドンナに良いだろうなぁ、とココ最近考えています。
投稿: 銀鏡反応 | 2007/08/11 22:04:16
私は、グーグルで、調べてもらったら、わかると思うのですが、あるメールマガジンを発行していた事がありまして、小泉前総理が改革の一つとして、小泉メールマガジンを発行して、その中に官邸に意見を言える場所があったので、政府が出す案より、良いアイディアの参考案として個人的に出して、その内容を、自分のメールマガジンで公開してすると言う事をやってました。その中で、官邸から「読みました。」と言うような返事が来るようになって、この内容は公開すると、参考案が使えなくなり、問題自体が解決しなくなると思い、今では公開せずに一方的に送っているのです。
テレビの向こう問題が、自分のパソコンのインターネットで送った参考案を送ると同時に、テレビの向こうで、解決していると言う、不思議な体験もありました。
今は茂木さんも含め、研究するなら、生産性の向上に関係する事を取り入れたら良いと思いますよ。うまく行けば、国家予算が付くかも?(笑)
投稿: tain&片上泰助 | 2007/08/11 10:42:50