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2007/07/06

不在こそが力に

ボクは走るけれども、
筋トレ系はどうも苦手である。

 マシーンなんて単純作業で
つまらないし、
普通にやる腹筋や腕立て伏せも
あまり面白くない。

 ずっと、走るのは
野外だから楽しいのは当たり前だと
思っていたが、
 それだけでなく、習慣の
問題かもしれないと思い始めた。
 
 世の中には筋トレが好きな人も
いる。
 歌人の
 穂村弘さんは学生時代
筋トレにはまっていたという。

 きっと、ドーパミン放出の
強化学習の一回りができて
しまえば、筋トレが好きになれる
のだろう。

 ボクはまだその一回りが
訪れていない。

 そんなことをぼんやりと
考えていたら、小学校2年生の時の
ある出来事を思い出した。
 
 放課後、校庭の一周200メートルの
トラックを走っていて、
 ボクだけ下校時刻までしつこく
回り続けて、確か五十何周か
したのだった。

 バカみたいだったが、あれで
「走ること」にはまったのかもしれない。

 キンコンカンコーンと鐘が
なった時に、「ああ気持が
良かった」と思った。
 あの瞬間にはまったのかもしれない。

 先に『殯の森』(もがりのもり)
でカンヌ映画祭グランプリを
受けた映画監督の河瀬直美さんに
お目にかかる。

 河瀬さんは奈良の寺で
新作の撮影に入っていた。

 撮影現場には、
 長谷川京子さんと村上淳さんが
いた。
 長谷川京子さんは
『プロフェッショナル 仕事の流儀』
を見て下さっているということ。

 河瀬さんは、生活している
中で、自分の中にある様々な
動きに耳を傾けていれば、
 そこに様々な波乱や激動が
あるのだという意味のことを
言われた。

 今日は調子が悪くても、
化粧をして人に会わなくては
ならない。
 そのような文明の趨勢とは
別の「生きるベクトル」が
あるのだと。

 『殯の森』で、
森の中に分け入っていく
しげきさんを追う真千子が、
異界へと入っていく力を持つ
のは、
 大切な人を亡くしたからである。

 不在こそが力になることが
あるのだろう。
 
 京都駅には祇園まつりの
音楽がすでになり始めていた。

7月 6, 2007 at 06:44 午前 |

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受信: 2007/07/08 0:54:54

コメント

 不在が力になることもありますが、在ことの力に比べるとささやかで、やはり在は凄いし、ありがたいです。今山口県の岩国市にいます。身内に不幸がありまして、今夜は故人と同じ部屋で過ごしています。叔父は医者の視点から悔しがり、いたたまれない様子です。母は今後誰と話せばいいのかと呆然としています。今の私にとって不在の力とは在を気づかせる力です。

投稿: poron | 2007/07/08 2:52:59

邂逅  >> アヴァロンの女神のダンス 3

SCENE 1/ACT 1 柔らかなヨロイ

きょうもいまひとつ体調すっきりせず 
病みあがりというより 病ミ下ガリの夜空ニ デアルコレデハ(笑)
何かお腹にいれないと・・と思い 夕刻 うどんや の暖簾
に腕押し とりなんうどん をたのみ カウンターについた
仕事帰りに いっぱいやってる常連さんが三人 ・・Ц こんなかたち
の尻尾のとこがおれでーす ・・よく滲み込んでそうなおでん鍋が
眼の前に

空腹感をあおられ たまご だいこん 牛スジ 竹輪(デカイゾ)
をおばちゃんにたのみ 息もつかせず ・・左耳で 常連さんの会話を
ナントワナシニキキナガラ・・ むさぼり喰う 意外と丈夫な胃ブクロ
なのか? さきほどまでのダルさがウセテイル・・

さすがにビールは我慢する クルマをコロガシテイル途中なので

まあ 此処が上野公園ならハナシは別だが 三十九キロオーバー
でツカマッタばかり ・・といってもかれこれひと月前になるけど
・・ついこないだは梅田 太融寺付近 旧関西テレビ近くの あの
ジャズBar いんたあぷれい8 ヨコの路上パーキングスペースに
300円を投入シ然るべき場所に駐車シテイルニモカカワラズ
当局の魔の手に愛しのYELLOW Beat が拉致コウソクサレタシナ・・

暫くして これまたHeavy User らしきおばさんが店に入るなり
ビールサーヴァーでセルフで給油(笑)
おいらの右手側に ううむ まさしく止まり木! おれの未来の
カフェ もかくありたし

そうこうしていると とりなんうどん が目の前に


半分喰ったあたりから・・
どうもまたダルさとともに 気持ち悪くなってきた
少し残してしまう 「お勘定して」とおかみさんにつげる
>>
ハイ 950円いただきまーす

おでんおいしかった♪
じゃあ 百円玉で細かいけど・・
ひい ふう みい よ いつ・・あっ!いま何時かな

ええと七時ですよ お客さん・・

はちきゅう とお ごちそうさま!!

五十円のお返し おおきにー

さっと 暖簾をくぐり外へ出た

外は ヤミ上ガリノ夜空 ノムコウ に暗い森
そして 天の川・・ 
>>

お勘定お願いしまーす

ハイ!きょうは三十五周年でおでんは半額よ

えっ・・ラッキィやなあーありがとうおばちゃん
ハイ 1千万円!

うわーっ こんなぎょうさん ハイ おにぃちゃん二百五十万円

うわーっ こんなぎょうさん!おおきに
>>
噺家たるもの 転んでもただでは起きないノデアル
ドンドン♪

投稿: 風のモバイラー&野村和生 from nomgroove.com | 2007/07/07 7:14:13

> 河瀬さんは、生活している
中で、自分の中にある様々な
動きに耳を傾けていれば、
 そこに様々な波乱や激動が
あるのだという意味のことを
言われた。


自分との対話かな?
日記を書いたり、手紙を書いたりしていると、誰でも自分と対話できると思う。
芸術家は、それを、小説、絵画、音楽、映画にするのだと思う。

投稿: tain | 2007/07/07 3:10:26

先生のブログには、時々、唐突に子供時代の思い出があらわれます。
これはやはり、脳の回路が奥の引き出しまで太くつながっているからなのでしょうか?「不在こそが力」の「不在」に目を留めました。「喪失」のほうが合っているのではないかと。でも、「所持」せずに「不所持」を認識する場合もあり、それもまた力になるのだから、やはり「不在」が正しいのか、と思い直しました。なんらかの、「欠落」を感じると、そこに渇望を覚える。コンプレックスとは少し違う気がします。

投稿: zuckerin | 2007/07/07 2:20:15

小学校時代、学校の周りを10周~20周、マラソンするのが朝の一環としてあった。準備体操のあと、みんなでぐるぐる回って走り続けるのだ。

私は内心、こんなことやって如何するんだ、何の意味があってこんなコトしなければならないのか、と首を傾げていた。

で、マラソンの後は腹筋と腕立て伏せ…。とても大変だったが、体力はついたようだ。

担任の先生が絵に描いたような体育会系の人で、浅黒いマッチョマンだった。しかし、生徒達には常に愛情をもって接していた。

その後、中学校に入ると、自分はもうあの、学校の周りを20周走らなくてよくなったため、ほどなく音楽部に入った。体育会系より文科系のほうが“ボヘミアン”的(?)な自分の性にあっていたようだ。

あれ以来、週1回のウォーキングはするけれど、めったに走らなくなった。走る時といえば、信号が青から赤に変わるとき、急いで走って行くくらいか。

ところで茂木さんは、日記の冒頭で「筋トレ系はどうも苦手」と仰っていますが、筋トレなどよりも、朝の緑濃き公園を、風をうけて颯爽と走るのが、茂木さんにいちばんあっている気がします。

投稿: 銀鏡反応 | 2007/07/06 23:42:01

探してるけど中々見つからない志ん生さんのお題に『祇園祭』というのがあります。
最後におよくさんという芸子さんが出てくるテイクなのですが、欠落がエナジーになる、ということも多々あるんでしょうね。

投稿: 眠ってるコブシ | 2007/07/06 18:59:45

私は、犬の散歩が日課なのですが、最初、犬が「キュンキュン」言うので、仕方なく散歩していましたが、最近、私が散歩しないと、スッキリしなくなってきました。

また、ある時、足に1kg(片方)のオモリを付けて30分歩くと、300キロカロリー消費すると聞き、アマゾンでオモリを買って、はじめは、違和感がありましたが、次第に無くなり、今では、いつも足にオモリを付けて犬の散歩しています。

歩き回る、走り回る、茂木さんには、健康にオモリはいいかも?

投稿: tain | 2007/07/06 17:21:31

僕は長距離走るより、筋トレとか短距離のほうが好きです。筋肉のタイプが白筋優位なので。


筋トレの楽しいところは、自分の体が、トレーニングすればするほど変化して、向上を実感できることで満足感があることでしょうか。

トレーニングとしてベストなのは、有酸素・無酸素運動の両方を自分の生活にあった形で最適化して、なおかつストレッチ、巧緻性を鍛えるバランストレーニングなどをすることだと思います。たぶん知性と同様に体のトレーニングも総合的にやるのが楽しいし、一番充実感やよい結果を得られるのだと思います。

投稿: なおき | 2007/07/06 13:45:47

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