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2007/05/31

格闘する相手をこそ

小林秀雄は、ゴッホの生涯を、
その個性との壮絶なる格闘として
とらえた。

現代も同じかなと思う。ボクたちは
むろん現代から逃れることなど
できないが、本当の普遍に至ろうと
思ったら、現代の前提としているもろもろ
の条件との壮絶なる闘いを
挑まなければならないんじゃないか。

東京工業大学
すずかけ台キャンパスでの専攻会議。
修士一年の高川、加藤と「てんてん」
で研究の話をする。
柳川がいなかったので、天丼
だけだった。
柳川は必ず高いものを注文する。

エスクワイヤ編集部。
ボクは携帯音楽プレーヤーでは
音楽は聴かず、もっぱら
コメディや講演、朗読、落語を聴いている。
英語と日本語の割合はだいたい8対2。

この傾向はますます強まってきている。
音楽はむしろ据え置きで聴く。

そんなことを若林恵さんに話す。

ヒロ杉山さん、桑原茂一さん、
吉村栄一さん、大久保信久さん。

講談社の小川淳子さん。

鈴木健と、ネットのことを議論する。
柳川透も来て、コーヒーを飲む。

東京ドーム。
読売新聞の川人献一さん、重田育哉さん、
二居隆司さんと巨人×ソフトバンク戦を
観る。ボクがいくと4連敗であったが、
めずらしく勝った。
途中、芸術的なヒットエンドラン。
ああいうのはテレビで観ていても価値は
わからない。

言葉による表現も、本当に
良いものは言葉という限定との
壮絶なる闘いの結果なのだろう。

5月29日(火)の朝日新聞夕刊に、
私から詩人の吉増剛造さんへの
手紙が掲載されている(「たまには手紙で」)

往復書簡で、何回かやりとりが
ある予定。

詩人は、きっと言葉と取っ組み合っている。

そして、ボクたちは、格闘する
相手をこそ最も愛するんじゃないかな。
現代も、自分も、言葉も。

5月 31, 2007 at 06:33 午前 |

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コメント

茂木先生はあまり御存知ないかもしれませんが…。

20世紀末に活躍した音楽集団に「たま」というのがあった。

みな非常にシュールで個性的な服装・髪型・音楽性を持っていた。各人のもつ個性も其々強烈であった。また、彼等全員が作詩・作曲・演奏・歌唱が出来るソロアーティストの集まりであった。

ギターの知久寿焼(としあき、と読む)は河童のような頭に下駄履き、おまけに甲高い、幼児的な歌声の持ち主。

太鼓担当の石川浩司は坊主頭にランニング、画家の山下清氏を彷彿する姿をしていて、人呼んでその名もズバリ「裸の大将」。

キーボード系&ギター担当の柳原陽一郎(当時は「幼ー郎」という芸名だった)は女のコ受けしやすい曲を作るのが得意な女形タイプ。唯一のヒット曲
「さよなら人類」(1990)は彼の作詩作曲による。

エレキベースの滝本晃司は、4人の中で一番普通に見える姿ながら、その作る曲は実にシュール。ある意味、彼の持ち曲が一番音楽性が高い。

以上の4人は上述のように、非常に個性的でユニークな音楽性とシュールな姿形で話題になり、長く活躍したが、2003年に解散した。

彼等は確かに非常に個性的だった。しかし、彼等の姿勢には、小林秀雄が捉えていたような、ゴッホの生涯における、其々の個性を突破し、普遍に至るための、苛酷で壮絶な格闘というものがなかった。

現代におけるもろもろの条件との闘いがなかった。ただ、好きな音楽を楽しくマイペースでやろう、という安直な姿勢しかなかった。

彼等のありようは決して悪くはない。

しかし、彼等に、それぞれ自身の最も愛する個性、言葉、音楽性との、真正面からの壮絶な格闘が若しあったなら、彼等はユニークなだけではなく、普遍的な音楽性をもった集団として、今でも活躍していたに違いない。


さて、自分に置き換えてみて、その本当の普遍に至る為の、激しい闘いに挑む覚悟があるや否やと、問うてみなくてはなるまい。

ただ「好きなだけ」でやっていては、よいものは創造しえない。

現代や、自分や、言葉など、自分の最も愛するものとの激しい取っ組み合いの中に、普遍に満ちた、よきものは創造される。

ゴッホに匹敵するくらいまでにはいかないかもしれないが、真の創造のためにその最愛のものと闘いながら、生きていきたい。

(5/29の朝日夕刊「たまには手紙で」を読みたいが、生憎うちは「毎日」なので…図書館の新聞閲覧コーナーで見ることにいたします)。

投稿: 銀鏡反応 | 2007/06/01 18:44:26

nomgroove♪WEBlogue!(のむぐるーぶえ・ぶろぐ!/仮題)
創刊!?準備カウントダウン FILE:010

>>♪ミラーナイフが宙を斬る
   戦え ぼくらの みらああああああ まん!

そんなことで みなさん 草木も眠る 丑三つどき
いかがおすごしでしょうか・・
nomgroove AWARD!!なんてずいぶんマイナーなこと
やってるようですが まいなーもキワメテテッテイテキニ
地の底までも深く掘り下げればマントル対流にぶちアタリ
そこから マグマ大使がゴアゴンゴンやアース様等を
引き連れて・・てこともかのうせいとして
(編集部 注:以下割愛 長いので)


ついに今夜!nomgroove AWARD!! 2006 発表♪・フィナーレ・

♪・・・

「ボンソワール!ムッシュゥェマダァンム。トレビアン!ボヘミアン!やんややんや」

・ブルーノ・ワルター指揮、コロンビア交響楽団でモーツァルトのオペラ「フィガロの結婚」序曲K.492 をお届けしました♪

「なんかこう、サアこれからオペラを楽しむぞ!っていうワクワク感が伝わってくるね、この曲。いいなぁやっぱり」

・どうしたの?急にあらたまっちゃって
「いよいよ年も押し詰まって来たんで、すこし襟を正そうかと。フィナーレも近いし・」
・よろしい。ことしはモーツァルト生誕250年!でかなり盛り上がったようですが。
「彼はコスモポリタンだから、本物のね。生涯の半分以上は旅をしていたという人だから。まさしく、[ノマドロジー] を地でゆくひとだったんだね。
・「とらわれ」がないんだ。この人の感覚って。
「そうそう。すごく開放するよね、聴くひとを。だから、いつの時代も新鮮に響くんだね」
・ついついモーツァルト談義に花が咲きましたが。
「みんな嬉しそうに話すんだね」

・さてさて。話はまだまだ尽きませんが!
「ホントにね。なんせ二年越しだから。想いが深いのかな。しみじみ・・ところでさっき紅白でBONNIE PINKがあのA PerfectSkyを歌っていたよね・」
・(^。^;)巻いて巻いて・・
「ちょっとショウゲキテキだったよなぁアノ資生堂のCF。あれがあのエビちゃんだったなんて、オジサンハビックリだったなぁもう・・」
・まさしくでぃーぷなインパクトだったわけだ♪
「いいフリするねぇぇ、でそのディープ・インパクトなんだけどさぁオレ有馬記念はもういただきだって・・」
・(^_^;)ではみなさん!よいお年を!!(^o^)/
「みんなー(^_^)vよいニューイヤーズイブを♪ TVじゃ、ジダンの頭突きに紅白、年越しモーツァルト・・お楽しみはこれからだ!」

from K.Nomura@nomgroove.com

>>いやはや
たしょうおふざけがすぎる!きらいもありますが
そこはそれ年の瀬のイキオイってやつでご勘弁を
さてみなさん!(コピーライティドバイJun Hamamura)

nomgroove AWARD!は極私的な賞(じぶんへのごほうび♪というアレです)まあ子供が母親にあげる「肩たたき券」みたいな 楽しませてくれて「いろいろお世話になりました」アリガトネ♪というキモチが入ったPRIZEなわけです

グランプリが=金賞 ×1、銀賞 ×2 銅賞 ×3

nomgroove AWARD!!2006-2007実行委員会からの公式(笑)
発表はこのあとすぐ!!(明日デース)

投稿: 風のモバイラー&野村和生 from nomgroove.com | 2007/06/01 3:50:00

先日テレビで人間の脳は
不安を乗り越えてこそ
新たなものを創造できる
というようなことを
おっしゃっていましたね
すごく残る言葉となりました
「そして、ボクたちは、格闘する相手をこそ最も愛するんじゃないかな。
現代も、自分も、言葉も。」
わかります…
普遍ですね…
私も小さいながら
創造と格闘する身
最も愛する大切なものの為に
逃げずに不安を乗り越えたいと
思いました

投稿: shino | 2007/06/01 3:46:10

おしさしぶりです。

「お宝探し」「トレジャーハンティング」と考えても悪くないかも?

投稿: tain | 2007/06/01 2:57:41

自らの普遍と他人の其れとに隔たりが有るのに気が付いたのは
恐らく思春期と呼ばれる時期だったと思う

自分の言葉と他人の言葉が共通の理解に基いている訳でないと知り
僕が思う優しさと他人が優しさと受け取るものに違いがあると理解した

違いを理解し 格闘を避けたのかもしれなかった

言葉に出来る物と出来ない物がある
していい物としてはいけない物がある

お互いの前提を知り言葉と行為で共通の優しさを確認する
僕にとっての格闘の相手は他者です

投稿: nobori | 2007/05/31 20:23:44

「携帯音楽プレーヤーでは音楽は聴かず、・・・」と茂木先生。
私はクオリア日記の音声ファイルばかりを聞いています。

本当に小さく・軽くなった携帯音楽プレーヤーのおかげで、
茂木先生の講義・講演・対談を聞きながら
食事の支度することができるのです。
(「科学の恵み」講演ファイルを思い出します)

包丁を使い、火加減・味加減しながら聞くクオリア日記は
何故か他の「ながら行動」時よりも気づきが多いから不思議です。

クオリア日記を聞きながら「あっ、そうか!」と感じることが多い
「ながら行動」ベスト3は、
1.台所仕事中
2.通勤歩行中
3.お布団の中(但し、眠りにつきにくくなることも)

4月は音声ファイルが無く
「何か事情ができてもう公開してくださらないのだろうか?」
と本当に心配していたのですが、5月は数が多く嬉しいです。

『クオリア日記+音声ファイル+携帯音楽プレーヤー』をきっかけに、
私の中で「学びブーム」がこの1月から起こっています。
茂木先生と科学の恵みに感謝します。

投稿: 岸本 | 2007/05/31 15:11:41

茂木さん、今日は。
拙ブログ「須磨寺ものがたり」
松本人志 映画「大日本人」の今を語る
<< 作成日時 : 2007/05/29 13:43 >>
の記事に、「松本人志」とすべきところ、
「松本仁志」と誤って書きました。

本日の拙ブログでコメントがあり、
そのようにご指摘いただきました。
早速訂正とお詫びのブログをアップしました。

今後、誤記のないように充分に気をつけてまいります。

投稿: morien | 2007/05/31 12:58:29

印刷された画集だけ見て、語ってはいけない。
画集はカタログで、絵の前に立って、はじめて分かる。
テレビも、関係者は、なんでも映せると思ってる、
映せないものの方が多いのに、と批判されたりする。
でも、目には見えないものが、伝わるのも、ほんとです。
切り落とされたものが、沈めず、浮かんでいたり。
(もちろん、感じたものが外れる場合も多々あるけど)
気の流れや寿命が、ふわっと見えるときもあります。


投稿: F | 2007/05/31 11:35:03

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