« 東京芸術大学 美術解剖学 講義 | トップページ | プロフェッショナル 仕事の流儀 鈴木成一 »

2007/05/22

干渉色

ソニー本社で会議。

大手町の日経サイエンス編集部で、
東京農業大学の長島孝行先生に
お目にかかる。
昆虫がシルクを吐くメカニズムや、
さまざまな繭、
蝶の羽の「構造色」
など、私の大好物のお話。

長島先生がつくった、
珍しい蛾のシルクでつくったマフラーと、
モルフォチョウと同じ原理
で輝くマグカップなどをいただく。

長島先生、ありがとうございました。

話し方や間などが、なぜか養老孟司
先生を思い起こさせる。
なつかしいヒトであった。

打ち合わせ二件。
東京芸術大学で美術解剖学の授業。

上野公園での「延長授業」の
最中、研究室の野澤真一、箆伊智充と
いささか深刻なる議論を交わす。

六本木ヒルズに移動。

A whole new mindの著者、
Daniel Pink氏と創造性について
議論する。

Pink氏はいいヒトであった。
冒頭、ロースクールに入り、
しかしながらあまりそれに
合わず、
弁護士にはならなかった
という話をした。

それで、ぼくはPink氏が
A whole new mindを書いた
理由が深くわかったような気がした。

それは、一つの自己発見の旅だったの
である。

打ち上げの時に、ボクは、
「これからは日本語の仕事は減らして
いくのだ!」
などと息巻いていた。

六本木ヒルズから見る夜景は、
まぎれもない東京のそれであった。

『キル・ビル』や『ロースト・イン・
トランスレーション』は見ていないが、
小林秀雄の湿り気のあるあの麗しき
声との境界面に不思議な干渉色が
見えた。

モルフォも、羽ばたく時には
「もう一つの」を夢見るのであろう。

5月 22, 2007 at 07:31 午前 |

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 干渉色:

» こころに太陽を唇に歌を 藤原正彦 トラックバック 須磨寺ものがたり
Amazonから一冊の本が届いた。「こころに太陽を唇に歌を」 藤原正彦。 [続きを読む]

受信: 2007/05/22 16:12:28

» 小さなハエにも意志がある。 トラックバック 銀鏡反応 パンドラの函
@昆虫にもちゃんと「自発的意志」があることが、最近の科学実験で明らかになった。 @詳しくはこちらを。↓ アサヒ・コム/サイエンス記事 「ハエに『自発的意志』 米独研究チームが計測実験」 http://www.asahi.com/science/update/0517/JJT200705170008.html @虫にも自分からすすんで行動する意志があるということが、この実験で明らかになった、というわけだな。エサや光など、外からの刺激を受けて動くだけではなかったという、わけだな。 @虫だって... [続きを読む]

受信: 2007/05/23 1:01:10

» [会話] [イベント] 『常識を打ち破る直観力とは』 トラックバック First Penguin : ファースト・ペンギン
先日、六本木ヒルズの49Fにある「アカデミーヒルズ」で行われたRoppongi BIZのセミナーに参加してきた。雑誌「Voice」の企画となっており、今回の対談内容は8月号(7月10日発売)に掲載されるそうな。『脳と創造性』と『ハイ・コンセプト』を先月読んだのだが、その著者で... [続きを読む]

受信: 2007/05/24 0:10:32

コメント

はじめまして!文京区で大学院生をしているものです(^-^)
DanielPink氏の著書に影響を受けたのがきっかけで、今ちょうど、創造性とコミュニケーションの関係について修士論文を書いています☆茂木さんのことも大好きで、こうしてブログをチェックしたり著書を読ませていただいてました('-'*
ふたりが六本木ヒルズでお会いになったことのを知って、別々に好きだったものがつながった不思議な気持ちです☆
茂木さんの思う創造性についてもぜひ聞きたいなと思いましたo(^-^)o

投稿: 藤山ゆうこ | 2007/05/24 21:25:21

はじめまして、いつも拝見させてもらってます
トラックバックの承認毎回ありがとうございます

長島先生にお会いしたのですか
自分は長島先生のいる東農大に通っている学生です

長島先生の研究している「バイオミメティックス」は
大変すばらしく好奇心をくすぐるものがあります


自分はまだどこの研究室に行こうか迷っている段階です

長島さんの研究も面白いだろうし、農業の新しい分野の可能性も研究したいし・・・。
とりあえず悩んで悩んで悩みぬいてみたいと思ってます

茂木さんは農業についてどのようにお考えなのでしょうか?

投稿: きむにー | 2007/05/23 0:53:02

 昨日はおじゃまさせて頂きありがとうございました!
上野公園で茂木先生に話しかければ良かったなぁ~と心残りでした・・。

蝶々のモルフェは大変美しいですね~!茂木先生はモルフェが一番好きだろうと思っていました。
私もモルフェが好きです。
私のブログでは、黄色い蝶が主人公ですが・・・。

「フューチャリスト宣言」丸善で買いました。これから読ませていただきます~。


投稿: | 2007/05/23 0:40:34

虫のはくシルク、繭、蝶の羽の色…。養老さんと茂木さんの大好きな昆虫関係を研究されている農大の長島先生。

蝶のお話が伺えて、茂木さん、よかったですね!

シルクと言えば、小さい頃、保育園の先生が何故か蚕をボール紙の箱に入れて飼っていたのを思い出す。

日がな1日もぞもぞしていた蚕が、何時しかちいさな箱のなかに、雪の様に白い綺麗な繭を作り、中で蛹になっていた。

いろんな色の鱗粉が組み合わさって、蝶の羽の色や文様が出来上がる。それは本当に精緻で複雑な天然のモザイクだ。

モルフォの鱗粉の1枚1枚は、光を乱反射するように出来ているのだろう。その1枚1枚が無数に集まり、あの幻想的に輝く美しい色を生み出しているのだろう。

随分昔になるが、何処かでたしかモルフォ(レテノ-ル・モルフォ)の標本を見た事がある。

角度を変えて見ると、エメラルド色にも見え、またブルーにも見える。

何故天然のものなのに、あのような金属光沢の輝きが生まれるのだろう。

モルフォ、大和玉虫、ハンミョウ…。美しい輝きを放つ虫たちは、自然の妙なる力の生み出したる藝術品だ。

最近は、南米各地の密林も伐採が進み、彼等の類いの生息地も減っていることだろう。

ところで、虫といえば…小学校の理科の授業で飼育したキイロショウジョウバエ…。たしか腐ったバナナを細長いビンに入れておいて、おびき寄せてから飼育していた記憶がある。
(茂木さんも、理科の授業でこのショウジョウバエをビンで飼われていたことがおありなのだろうか?)

今宵、都立大学のその関係のサイトを見ていたら、いろいろな突然変異のショウジョウバエについて書かれていた。
羽根が4枚あるもの、全身に複眼が出来ているもの、エーテル麻酔をかけるとゴーゴーダンスを踊るような動きをするもの…。実に多様的で面白い。ずっと読んでいると、“同性愛”のものや“拒食症”になるものなど、まるで我々人間そのもののようだ。

しかも最近の実験で、ショウジョウバエにも自発的意志があるということがわかったそうな。虫もちゃんと自分の意思で動いていることが、科学的にも立証されたということだ。

さて、ヒルズにはここ最近行っていない。森タワーにはまだ上ったことはないが、キラキラと電光の輝く東京の夜景を想像すると、クールで疾走的な“現代”の姿が見えてくる。

それは天然の中で生まれ育った蝶達のたおやかな姿とはあまりにも対称的だ。

その現代の空の上を、かの「批評の神様」の麗しき声とともに、幻想のモルフォがたおやかに舞う。

投稿: 銀鏡反応 | 2007/05/22 22:47:08

東京は良く知らない
元々旅行好きでないのも手伝って
数回しか行ったことが無い

東京は日本の首都である以上に
他者の色んな夢を孕んでいる

自由が丘でお茶するのが夢だと言う主婦の浅い夢を
僕は笑いたくない
東京がメタファーとしての都市であるなら
どんな夢でも飲み込んで成長して行けば良いと思う

僕にとっての東京はリーダーの住む場所です

投稿: | 2007/05/22 20:43:23

海洋冒険家の白石康次郎氏がかつてイギリス人とチームを組んだ際、
紅茶をヨットに積むのをうっかり忘れたらイギリス人のチームメイト
が「なんで、紅茶がないんだ!」と本気で怒っていたらしいです。

ダーウィンがビーグル号で航海した時にはどんなマグカップを用いたのでしょうね。
ウェッジウッドの陶器なんて過酷な航海ですぐに割れてしまいそうですが・・・。

かつてソニーから画面の縁が赤いテレビがソニースタイル限定で販売されたと記憶しています。
最初は「いいな!」と思ったのですがよくよく考えてみると画面の縁が
赤いテレビを見続けるのは目が疲れそうです。
買わなくて正解だったかもしれません。

ロースクールに入りながら弁護士以外の道に進んだ人物として他にパット・ロバートソン師がいますね。
養老先生から要注意人物としてマークされていそうです。

投稿: | 2007/05/22 17:43:26

昆虫が・シルクを・吐く・メカニズム ぞっくとするぐらいいい文字の並び!。
古代のガラスが地中で銀化して 今私たちの目の前の光の境界面に虹色を見せて存在するのも干渉色なんですね?。構造色のマグカップなんてどんなのでしょうか?高い顕微鏡で見た蝶の羽根のきわどい美しさは忘れられません。それに似ているのでしょうか?淹れた珈琲は美味しい?

ここに書いたらクオリア日記のおじゃまになるかもしれないので、消してくださいませね。
親愛なる東京芸術大学の教授の茂木先生・・・。京都天台宗真如堂の貫主の画僧は90歳の画家で東北芸術工科大学で13日講演をなさいます。
李朝の器とのコラボレーションの作品展も。精神性の高さ。画業の現われは抽象的。是非体験して頂きたく願っています。海外で高く評価されています。京都にご健在なので、是非!!是非真意をお確かめ下さい。

投稿: | 2007/05/22 15:13:39

茂木先生が小学生時代に鱗翅類学会へ出席していたという音声ファイルを思い出しました。当家にも一つだけモルフォ蝶の標本があります。モルフォ蝶色のマグカップを見てみたいですね。当地でモルフォテックスを木材に塗布するという実験をやってみました。下地が黒くないと色が映えいないようですが、おもしろい色が出ました。モルフォ蝶から刺激を受けて様々な技術が生まれているようです。

投稿: | 2007/05/22 13:36:43

いつか機会があれば、蝶のお話をきいてみたいです。
とても珍しい、美しい蝶が、目の前を飛んでいても、
それと分からず、見過ごしてしまう。
分かる人には、わかるのに。もったいないなあ。
<輝くマグカップ>、想像しただけで、
気持ちが落ち着いてくるような・・・。
窓から、すうっと心地よい風が入ってきます。

投稿: | 2007/05/22 11:30:32

コメントを書く