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2007/05/18

ふくらましてからぎゅっと絞る

11月にサン・ディエゴで行われる
「北米神経科学会」(society for neuroscience
annual meeting)のアブストラクトの修正
締めきりが、今朝の6時だった。

私の研究室から何人か出すので、
その「最終編集」(finalize)の
作業を、「プロフェッショナル 仕事の
流儀」の収録が終わり、ゲストの
菊池恭二さんとの懇親会に
住吉美紀さんが現れたところで
「バトンタッチ」して始めた。

研究室のボスというのはつらい
ものであるゾ。
一人ひとりはアブストラクト一つだが、
それをfinalizeするのは同時並列である。

先日、NHKの人たちと楽しく
花見をしながら、必死になってASSC11の
アブストラクトをfinalizeしていた
あの春の日が想い出されることであるよ。

気付いたことがある。星野英一クンは
妄想系であり、野澤真一クンは
案外慎重派であるなあ。

星野くんはイギリスにしばらくいた
こともあって、英語が一応できる
はずなのだが、その文章はなぜか
ムムムと首をひねらせるもので、
何か言いたいらしいのであるが、
何が言いたいのか、判じ物のようで
よくわからない。

考えてみるとスゴイ才能である。
本人には脈絡がついているの
であろう。
「何かを言っているらしいが、
よくわからない」真性異言の大先達
としては、わが友塩谷賢クンが
いるのであるが、
星野クンも弟子入りするのであろうか。

しかし、科学界には塩谷賢、あるいは
エマニュエル・カントのような真性遺言
を理解するひとは少ないと思われ。

少しずつ、明快なる文章を書けるように、
精進されたい。
私も応援しますゾ。

一方の野澤真一くんは、普段の生活を
見ていると案外妄想系のようにも
思えるのだが、
書く文章は非常に慎重であった。
これはどういうことだろうか。

少しく、味わいが足りない。

野澤くんのミニマリズムに、私は
少々ふくらし粉を入れて分量を
増やしたのである。

人生の要諦は、ふくらましてから
ぎゅっと絞ることにある。

ふくらます方は、銀河大宇宙までやって
よろしい。
絞る時は、身の丈まで絞ろう。

野澤くんと星野くんを足して
二で割るとよろし。

少しハイブリッドの実験でもしてみようか。


妄想系の雄、星野英一クン。


慎重系の猛者、野澤真一クン。

5月 18, 2007 at 08:38 午前 |

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と、大上段に振りかぶってみたのは他でもない。 またしても、茂木健一郎先生の褌で相 [続きを読む]

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   あろうことか、    ここ数日口を閉じることができなかった。    色っぽい表情のためには、    「上目遣い」と「半開きの口」という話を    その昔、耳にしたことがあったけれど、    そんな「きれいな話」ではない。    なんとなれば、古い虫歯の治療跡の痛みの為。    ちょっと触れただけでも激痛が走る。        *    こんなになってみて気がついた。       「口を閉じるってことは、    上下の唇を合わせるだけでなく    上下の歯をさりげなく噛み合わ... [続きを読む]

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» 技術財産PRの難しさ トラックバック IT起業研究所 ITInvC 代表小松仁 オフィシャルサイト
仕事柄、各種の技術系ベンチャーの創業者や技術責任者(CTO)などと会って話を聞く機会が多い。 特に、基本となる技術の価値について説明を受ける時特に感じるのは、その技術が全体の環境の中でどこに位置し、どこがユニークで競合上優位に立つのか、したがって市場にどういう影響を与えられるかという観点の不足、欠如である。 得てして、狭い範囲での従来技術との比較に力が入り、特許が何件あるなどのPRが多い。 これは、以前勤めていた大手企業で研究陣の人たちとのミーティングでも感じたが、当時はこちらが事業企画サ..... [続きを読む]

受信: 2007/05/19 21:45:40

コメント

>>トランス・ヨーロッパ・エクスプレスで会った人だろ?PART 2

藤子:博士・・博士!ねえ起きてください ・・あのう じょ助手さんも!
助手:・・僕だって名前ぐらいあるんだ!悲しい・・ジョシュさんだなんて・・スネスネ

博士:ふっ藤子君・・なんか藤子不二夫A みたいじゃな・・ホホ

藤子:はあかあせええええええー
博士:これっ伸ばしすぎじゃ

藤子:この名簿 最後までご覧になったの?わたしこの名前が目に
飛び込んできて・・思わず・・
博士:思わず・・?なんじゃね・・言ってごらん 誰にも言わん・・
助手:そうですよ 藤子チャン 言ってみなよ ここだけの話なんだから・・ムフフ

藤子:なんか勘違いしてません?おふたり なんだかヤラシイこと
ソウゾウしてるう!ヤーねえ オトナって・・
博士:うおほおん!!そりゃあ誤解じゃ!!このアホな助手ならいざ知らず わしゃそんなヤラシイエロエロじじいではありゃせんぞ!
助手:ああーあどうだか!!博士鼻が!ご立派なハナガ!!めいっぱい
伸び伸びで・す・ぜ!!!
博士:ナニを言いやがる!このごくつぶしの ひまつぶしの ひつまぶしの かつおぶしの 浪花節のお!!

藤子:きゃはははははっうおんもしろおおおいひつまぶしだってええ

助手:・・キズツクよなあ 可愛い顔してほんと僕にだって・・

不二子:あなたにも あるわ♪素敵な名前 ね♪ルパン・・

博士:???る・・るぱんルパンだとお!?フジコちゃんどうしたんだ   ね・・藪から棒に!!オッパイが・・ノビノビ NOBI NOBI ???
   いっ一体どおなっておるのじゃ??わしゃもうナニがナンダカ
   ・・NOBINOBI NOBINOBIふふ・・ふふふっ NOBI♪のびっ!
助手:・・博士!!気を確かに!はかせっ・・ 眠 っ た・・おいっ
   不二子!!・・ちゃーん♪なんで茶々入れるのお
不二子:だってええ こんなチャンス一生に一度あるかないかよ♪

    ね いい子だから・・あなたも このラディカルでマジカルな
    TEEの旅を ご一緒しませんこと?
    


投稿: 風のモバイラー&野村和生 from nomgroove.com | 2007/05/20 4:12:03

きがむいたらわたしのブログもたまにあそびにきてください。

吐き気がしたらみないでください。

投稿: 洋子 | 2007/05/19 16:42:34

かの大野乾先生でも、アメリカ初期の頃は病理組織記述の英語は難しくて書けなかったと、どこかに書いておられた。

その後、ギボンとかシェークスピアを手本に英語の猛勉強をされたとのこと。そして、英米人も驚く名文家となられた。

少なからず投稿の経験があるが(rejectは沢山)、書いて自分でこれでよしということは自分には全く無い。特にリズムは絶望的に出ない。

インターネットに散らばる段落ブロックが論文作成に大きく貢献(?!)している昨今、茂木さんのような、スタイルを持った日本人の英語書きはますます希少種になっている。

投稿: fructose | 2007/05/19 15:50:42

昨夜は記入途中で落ちてしまいました。
ああ、朝だあ、土曜日だ。
いつのまにか1週間が終わっていますね。

今の自分を考えると、
もっと慎重にならなくっちゃと思いますが

若い子で慎重な子を見ると
若い内はエネルギーを発散させろ!
赴くままに生きてみろと思ってしまいますん。

10歳年下の子のエネルギーをもてあました
過ちこそ、かくあるべし。

きっと10年たっても、そう思うので
だから今の自分に溢れるエネルギーを
抑える意味は無し!

そう今朝、寝不足、ぐったり力尽き状態で
ベットからズリ落ちながら思うてみました。

今の自分を確実に、10年後の自分は
愛を以って見守るんだから、
あとちっとだけがんばってみっかね。
白い天井を見ながらニヤリ。

一昨日も直球。
今日も直球

先生は10年前の自分を見つめて、
オロカと思えど、カワイイですか?
ウイやつですか?

人は変化して、10年前と10年後は
確かに別人かもしれないけれど、
他人ではないのだから、愛せればいいのだ。

脳と身体性も分離して考えがち、
でも結局脳も身体なんだ、って

別なんだけれど、一つなんだって思えると
最初から一つって思うたままより、
その方が、なんかイイですよね。

とりあえず、私はそういう方が好きです。
最近、なんだか、考えが元に回帰する瞬間が
自分の中で妙にイイ感じです。

ではでは、今日一日先生が
楽しく過ごせますように。

投稿: tyoutyo | 2007/05/19 14:32:11

僕も ふくらましてからムギュウッと絞るほうに賛成です♪

例えば カーデザインの分野においても 凝縮感のある立体感あふれる

面構成で迫っている最近のTOYOTA車の そうヴィッツなんか

そのたたずまいそのものが 緊張感が漲っていて美しい と

感じるのである 

ひと頃 日本車をはじめ外国車もこぞって大型化に走ったけど

なんだか 近頃話題のメタボリックシンドロームじゃないけど

無駄な 必然性のない「肉付け」というのは 美しくないのである

RACING CAR が車体重量の軽量化を極限まで追求し、一方でエンジンパ

ワーを最大限に路面に伝え、駆動するためのダウンフォースをはじめと

した空力特性を考え抜くのも そして 気の遠くなるようなテスト走行

を繰り返し そこから膨大な走行データを収集・分析し様々なセッティ

ングを詰めていくのも・・ すべては より速く という一点へと

すべてのテクノロジィを投入せんがため であるのだ

であるからこそ フォーミュラーカーは 機能を極限まで追求していっ

たモノのみが獲得できる美 をタタエル のだろう

だから やっぱ ふくらまして ムギュウッ なのですね♪

投稿: 風のモバイラー&野村和生 from nomgroove.com | 2007/05/19 7:49:25

罅 日々 常日頃 の マイクロな 瞬間 の ゲンカイ now-here A every-where のryth m u がやっぱり あらゆる揮毫 の きゅうきょ く の もく 的 なんじゃろかのー って おもう ときは すでに 過去の 今

あーやっぱきちがいザタでごめんなさい

わたしの天命はもしかするときちがいをいいわけに着て

社会から逃避しつづけることなのかなあ

なかまにいれてほしいだけなのに。。。ぐっすん。

投稿: 洋子 | 2007/05/19 7:24:39

星野さんと野澤さん、のびのびとして屈託のないお2人の笑顔。
まさにいま、青春を謳歌していらっしゃるという感じをうけます。

妄想系と慎重派、論文にもお2人の個性があらわれているんですね。

すばらしい師のもとで、お2人とも、知と愛と美をを追求する、
心有る俊英になられんことを!

人生の要諦は、銀河系大まで大きく膨らましてから、身の丈までぎゅっと絞る。何を、膨らましてからぎゅっと絞るのか。

それは、人の持つ夢と希望と、さまざまな思いなのに違いない。(こんな解釈でよろしいですか…?間違いだったらごめんなさい!)

そうしたものを膨らましたり絞ったりしながら、人は生きていくものなのだなぁ。

そうやって幾多の、困難な事態も乗り越えて、ゴールにたどり着くものなんだよなぁ。

それはさておき、本来の「青春」は一瞬ゆえに美しい。でも本来のそれ以外にも「永遠の」青春というものもある。

お2人を指導しておられる茂木さんは、いつもポジティヴで若々しく、ゴム鞠のように弾みながら、深くクオリアを研究し、思索されている。

そして、明日への希望とこの世の矛盾への義憤とに燃えながら、時代の先を見据えて、未来へ!未来へ!と疾走している。

茂木さんは「永遠の青春」を生きている人だ。


投稿: 銀鏡反応 | 2007/05/18 22:22:14

このところリアルの世界での飲み会が続きバーチャル世界へ来る体力がなかった。「ふくらましてからぎゅっと絞る」楽しく読みました。どうも音声に関してふくらまして考えていないのかなと反省しました。Voiceの持つ身体性とEmotionへ訴える力のすごさについて再度考え直さねばと思っております。

投稿: 福地博行 | 2007/05/18 21:45:28

私も文章に関しては確実に慎重派の一人です。私はこの「クオリア日記」に最近になってコメントを書き始めたばかりで、ですので、他の方のコメントを読んでも失礼ながら何を言いたいのかさっぱり分からず、他の方のコメントどころか、茂木さん自身の日記を読んでも「これは本当にあの茂木健一郎さんが書いているのだろうか?私が読んで知っているあの本を書いている当人なのだろうか?これは詩だと思って読めばいいのだろうか?」とドン引きしてしまいました(じつは今でも少し引いています・・・)。
いやはや、まだまだ私自身の膨らまし方が足りなかったのですね。そう言われると身に覚えがあります。

投稿: ダンテス | 2007/05/18 21:05:06

先日送信ミスをしてしまい恥じ入っていたのですが
もう一度挑戦しています
妄想系と耳にすると何処かドキリとするタイプの僕ですが
妄想を現実化する努力はしているし、それを怠ってないかぎり
「お前は夢を見ている」
と言う他者の意見は耳に入れなくてもよいと今は思っています

関係無いですが研究室のボスの話で
『独身の時は自分のデート代だけで済むけど
結婚すると二人分財布から出ていく』
と言う女の先輩の話を思い出しました

投稿: nobori | 2007/05/18 20:42:21

茂木様や、皆様のご活躍を目にして、うれしく存じます。
とても、お忙しそうですが、お名前のように健康第一にと
心より祈念申し上げます。           私の方、
仕事の予定が遅れて、5月に忙しくなるはずだったのが、
梅雨の頃に入りそうです。いま、少しだけ具合を悪くして
いますが、ごまかしながら、これから、体調管理をして、
お世話になった方々に、微力ながら、恩返しをしなければ、
と思っております。 一時期、手話を習っていました。
ゆっくり、は、かたつむりを真似して伝えます。
いつも、気持ちの中に焦りはあっても、どうしても、
ゆっくりにしか動けません。我ながら情けないのですが。

投稿: F | 2007/05/18 17:04:24

先日、桜の季節に書いた詩があまりにも冗漫なので
-大風呂敷をバ?ンと広げてから小さく畳む-
ように思いっきり削りました。
俳句ほど短くはならないのですが、どうも言葉による究極の表現を目指そうとすると、いきおい文章が短くなります。それで普段は手に取らない季寄せなどをめくったりすると、季語があって字数制限のある俳句って良いなあ高度な言葉遊びだなあと改めて思い、現代詩との差異を考えたりします。

投稿: mano | 2007/05/18 16:24:40

妄想系の雄の方、
そのふわふわ感たまらなく素敵だけど
ケイタイやコップ、
どうか落とさないでください(笑)

慎重系の猛者の方、
頼もしそうでしびれちゃうけど
その瓶、そんなにしっかり握らなくても
たぶん大丈夫だと思います(笑)

>野澤くんと星野くんを足して
二で割るとよろし。

茂木先生のお説に賛成します。

投稿: アラヤシキ・ツネ | 2007/05/18 14:05:26

これ読んで大笑いしました!ぐははははー

今にでっかい風呂敷を広げてご覧に入れますから見ていてください。

投稿: 野澤真一 | 2007/05/18 9:35:32

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