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2006/12/24

モーツァルトの白魔術

ヨミウリ・ウィークリー
2007年1月7ー14日号
(2006年12月25日発売)
茂木健一郎  脳から始まる 第36回

モーツァルトの白魔術

抜粋

 いろいろと思い悩む人生の春には、どろどろとした暗い情念が内側からわき上がってくる。そのような心の動きは、モーツァルトの音楽では受け止めることができないように思われた。だからこそ、ベートーベンのドラマ性や、ワーグナーの情熱に惹かれた。モーツァルトを褒めることが、「政治的に正しい」というその雰囲気が、お上品ぶっているようでもあり、何となくイヤだったのである。
 その軍門に下ったのは、人生の酸いも甘いもある程度嚙み分けた年齢になってからのことである。モーツァルトの明るさが、人生の様々な哀しみや怒り、不条理を突き抜けた上でのことであるということが心の底からわかりはじめたからである。同時に、否定的な感情と肯定的な感情の関係についても思いをめぐらし始めた。

全文は「ヨミウリ・ウィークリー」で。

http://info.yomiuri.co.jp/mag/yw/


12月 24, 2006 at 09:06 午前 |

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» 「錬魂術」のススメ。 トラックバック 銀鏡反応 パンドラの函
@ネガティヴで否定的な感情エネルギーを、ポジティヴで希望に満ちた肯定的なエネルギーに変えて表出することを、脳研究者・茂木健一郎の言葉を借りれば「魂の錬金術」ということらしい。 @ここではさらに省略して「錬魂術」と呼ぶことにする。 @脳から噴き出される感情の「エコロジー」の中には、否定的なものも肯定的なものも、すべてそれなりの意味があるのだ、いたずらに否定的な感情を消し去ってしまおうとすることは、一番大切な「生命力」を失うことに繋がりかねない、と脳研究者はいう。 @その一方で、ネガティヴな感情をそっく... [続きを読む]

受信: 2006/12/24 22:09:31

コメント

モーツァルトの音楽は、ちょっとしたフレーズを聴くだけでも心が明るくなり、うきうきします。

暗い情念を明るき音楽藝術に変えたモーツァルト。彼こそ正に「魂の錬金術=“錬魂術”」の達人だったのだ!

日本の芸術家、評論家、批評家たちも、ドロドロした情念を丸出しにしないで、少しは彼を見習ったらよいのにね。


投稿: 銀鏡反応 | 2006/12/24 22:00:28

あーははは。そうなんですか。イヤだったんですね。
私もモーツァルト昔大っ嫌いでした。

ひらひら安もんのフリルつけた音楽。

って思っていたし、大っ嫌いな上品ぶった先生が、
「もう、好きで好きでたまらないの。」ってモーツァルト褒めちぎっていて、気色悪くて嫌いだった。

今、好きになりました。

投稿: | 2006/12/24 9:54:15

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