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2006/12/09

白魔術

竹内薫の日記を読んで、イラン人の親子の
退去の問題について、何かコメント
しようと思ったが、やめた。

 竹内薫が、怒りを表明する。
わが親友に対する信頼が深まる。

 最高裁判所、および件の法務大臣の判断は
私のコモン・センスと違う。
 しかし、日本の法の実務家にはそもそも
コモン・センスを尊重する風土がない。

 それにしても、最近の政治状況はどうか。
 小泉純一郎首相の時には、
インテリの間でも支持する声が
聞こえたが、
 今の首相を支持する人は周囲には
ほとんど見られない。

 政権から
 伝わってくるのは、弱者や少数者に
対する想像力ではなく、
 傲慢さと無知と偏見のいやなグルーヴ
だけである。
 これでは、まともな感性を持った
人が離れていくのは当然だろう。

 ボクは白魔術の人間でいたいと思う。
 モーツァルトのように、あくまでも
ポジティヴな感情、志向性を発して
行きたいと考える。

 Steve Jobsのスタンフォード大学の卒業式での
スピーチStay hungry, stay foolishは
素晴らしいが、
 なぜ、このような話を出来る大人が
日本にはいないのだろう。

 国を代表する知性と見なされるような人でも、
その話は後ろ向きで、愚痴ったり、
 政治的な正しさへの配慮がなかったり、
総合的判断に欠けていたり、
 聞いて未来へのヴィジョンに
駆られて元気になる、というよりは、
 どちらかと言えばうさを晴らして
すっきりした、というような
 黒魔術に属することになってしまう
のはどうしてなのだろう。

 愚痴吐きおじさんばかりが
しゅっしゅぽっぽ、しゅっしゅぽっぽと行くよ。
 

 ボクは白魔術の人間でいたい。
 Jobsのスピーチのようなグルーヴで、
あくまでも人間の可能性や、美しさや、
すばらしさを称揚したい。

 もちろん、誰にでもうらみや、ねたみ、
嫉妬といったネガティヴな感情はある。
 ただそれをそのまま出してしまっては、
本人にとっても世間にとっても迷惑な
だけなのであって、
 それを魂の錬金術により
 ポジティヴな感情へと転化して、
初めて表現者としてこの世になにがしかの
メリットを与えることができる。

 そう信じて微笑み続けることこそが、
モーツァルトや、今日90回目の命日を
迎えた夏目漱石の精神を引き継ぐこと
になるのだろう。

 Steve Jobsのスピーチ  
 "Stay hungry, stay foolish"

http://news-service.stanford.edu/news/2005/june15/jobs-061505.html

http://www.youtube.com/watch?v=D1R-jKKp3NA

各国語への翻訳

12月 9, 2006 at 09:10 午前 |

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コメント

> 最近の政治家の言葉は聞いても同感できない。
> なぜなら彼等には心が感じられないから。
> いい国にしたい、皆で協力して幸せになりたいという熱い誠実
> な思いや気骨が伝わってこないから。
> 人と人は話す時、言葉だけでなくその人の行間や表情を読む。
> 政治家と私たちの間には互いの信頼という本当は一番大切な”
> 見えない会話”が存在しない。だから立派な美しい言葉を羅列
> されても空虚な気持ちしか残らないのだろう。

極めて同感です。。

投稿: jii | 2009/09/30 1:28:10

今の日本はどんどんおかしな方向に向かっていると思う。その場凌ぎのことしかしない、想像力の欠落した、自分だけ楽をしようとするおじさんたちがしゅっしゅぽぽしゅっぽぽ行くよ。そして、それを見てる子供達は希望も夢も失っていくよ。

最近の政治家の言葉は聞いても同感できない。なぜなら彼等には心が感じられないから。いい国にしたい、皆で協力して幸せになりたいという熱い誠実な思いや気骨が伝わってこないから。
人と人は話す時、言葉だけでなくその人の行間や表情を読む。政治家と私たちの間には互いの信頼という本当は一番大切な”見えない会話”が存在しない。だから立派な美しい言葉を羅列されても空虚な気持ちしか残らないのだろう。
組織は上にたつ人次第で良くも悪くもなる、美しくも汚くもなる。国も同じで、私たちも良く考えなければならない時がきていると思う。

ジョブスさんの言葉、初めて知りましたが、活きていて、温かいですね。会ったことがなくても行間からそれが感じられます。自分が体験したことだから更にそれが強く伝わるのでしょう。
私自身も”見えない会話”の存在する関係をたくさん築いていきたいと思っています。

投稿: m-tamago | 2006/12/11 20:45:46

Stay hungry, stay foolish

最近いろいろな体験を通して感じたことと、
私も、先日拝見したばかりの奇跡のりんごの木村さんの言葉
を思い出して、まさに、生きていく上で肝心なことって
この2つだな。と感じていたところです。
あと、それにプラスしてラブアンドピース。

私が大事だと思っていたことが、本当に大切なことなんだと確信を
もてた感じがします。
また、この調子でいろんな大切なことを見つけていけるのではないかと、自分のめがねが曇っていない自信みたいなものができました(笑)

投稿: おか | 2006/12/11 3:34:00

はじめまして

ジョブスのスピーチ 読みました。
昨夜、デビッド・カッパーフィールドの公演でかけられた魔法が解けていなかった為か、涙が出ちゃってどうにも止まらず、難儀しました。

奇跡のリンゴの木村さんが「バカになればいい」とおっしゃったのを思い出し、もっと皆が、謙虚に誠実にバカになれば、もっともっとましなそれこそ楽しくて明るい世の中になるのかしらと、そんな事を思いました。

投稿: 大栗 勝 | 2006/12/10 10:50:49

そうですね。

国のトップに立つ人は、人間の本質を知らなければ国民の支持は
得られないと思います。小泉さんは、織田信長的ではあったけど、少なくとも、自分の言葉でワンフレーズで国民に話しました。本当はそれに誤魔化された感じですが・・。

安部さんは、『美しい国、日本』というフレーズは、川端康成の小説か
三島由紀夫のエッセイから拝借したのでは? と思えてしまします。
多分、小泉さんの後で損をしている所もあると思いますが、小泉さんのような機知が感じられませんね。

もっと、自分の政治に対する思いや理想を自分の言葉で語って欲しいです。少なくとも中国や韓国には小泉さんより、かなり友好的に思われているのですから。

茂木先生、ちょっと、ドクター中松の気持ちが分かったのでは?
茂木先生が政治家になることはありえませんが、白魔術で日本を明るいイキイキとした愛のある政治に転換出来たらいいですね。

投稿: tachimoto | 2006/12/10 1:08:38

私もこのスピーチは大好きです。動画版は観た事がなかったので、早速喜んで拝見しました、ご紹介有難うございました! 彼の生き様自体がまるで「白魔術」を具現しているようですね。

・・・そして、「プロフェッショナル」という番組も、確かに白魔術を使っていると感じています!(^_^)

投稿: | 2006/12/10 0:41:51

先生本当に強く強くそう思います。人と人が出会った時、皆がほんの少し、互いに思いやる気持ちを持ち寄れば、今のこの世の中 日本だけでも良くなると思うのに。悲しい事が多すぎます。話は変わりますが、今年最大の私の深い考えは、目に見えるものだけが真実なのか・・・です。次先生にお会いするまでに自分なりの答えが出なければ、勇気をだして聞いてみます。先生前にすると、いつも恥ずかしくてモジモジしてしまうんです、

投稿: abekaori | 2006/12/09 21:32:44

はじめまして。再度トラックバックのご承認をお願いします。現在「白魔術」に挑戦中です。特に若者を「どう白魔術に巻き込むか」を最近追求しています。それではまずご挨拶まで。

投稿: 飯嶋 倫 | 2006/12/09 16:43:19

ジョブズ伝記(『スティーブ・ジョブズ-偶像復活』)を翻訳した方のコメントはこちら。
http://www.buckeye.co.jp/blog/buckeye/archives/cat36/index.html#a000014

投稿: jseita | 2006/12/09 13:40:25

魂の錬金術、難しそうですが、ぼくも日々の生活の中で実践していきたいです。

投稿: サイン(koichi1983) | 2006/12/09 13:28:46

竹内薫さんの日記を私も読んで、アッタマにきました。何だ!この島国のこんな奴らは。茂木さんのいう「コモン・センス」もなければ、弱い立場の人や少数者に対する想像力も思いやりもないのか!
コモン・センスというものは、おそらく、日本の多数の「国を代表する知性」といわれる人たちや、政治家、法律家、ジャーナリストの「辞書」にはない「言葉」なのだろう。

安倍晋三は優柔不断で、未だに政策的ヴィジョンがはっきりしないし(彼が確たる「ロゴス」を持っているかどうかは甚だ疑問だ)、件のイラン人の家族に「お引き取りください」と冷たく言い放ち、強制帰国させた法務大臣は、弱者の立場になって考えようとする、「愛」「慈悲」と言う名の「心の機智」がまったくない、と思う。

評論家の連中のいっていることも、なんだか見たり聞いたりしていると、愚痴とルサンティマン(怨嗟)ばかりで胸くそが悪くなるし、電車に掲げられている有名な週刊誌の中吊り広告を見ても、いやらしくて虫酸が走る、茂木さんのいうようにまさに「うしろむき」で嫌悪的なグルーヴが、あの一枚のポスターに埋め尽くされた見出しや文章から発散されていて、気が滅入ることこの上ない。

なぜ、茂木さんのいう「白魔術」でプラスな言動に変えず、「黒魔術」まるだしで傲慢・無知・偏見とルサンティマン(怨嗟)に満ちた不快な言動をみな、平気でするのだろう(私もそういう奴らに精神を絡めとられないようにしなくてはならない)。

魂の錬金術で、何故ポジティヴな、見る人聞く人に希望の灯火を点す言動に変えられないか。人間の可能性やすばらしさを歌い上げようとしないのか。

私自身もポジティヴに、人間の中に秘められた無限の可能性やすばらしさを、腹の底から叫んでいけるような人になりたく思う。

茂木さんのいう「白魔術」とは、深い意味からいえば、人間そのものを根本から変える力なのではないか。そうしなければ、明るいプラス志向で希望を与える言動など腹の底からできるわけがない。モーツァルトもジョブズも、これを無意識のうちに心得ていたのではないか。

愚痴とルサンティマンに溢れた「黒魔術」の氾濫する社会に打ち勝つには、そのような人間自身の根本的「革命」がいるに違いない。

投稿: 銀鏡反応 | 2006/12/09 12:16:58

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