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2006/07/05

吉本隆明さん

 聖心女子大の授業。
 ボディ・イメージの話をした。

 最初は黒板やホワイトボードを使っていたこの
授業だが、PC上で書(描)いてプロジェクタ
で出力するというワザを覚えてから、  
 すっかりそれが面白くなって、
使っている。

 Rubber Hand Illusionについて
説明した図。

 もうすぐ試験で、それで終わりである。

 さて、ここからが007。

 学生たちが数人質問に来て、
にこにこ笑いながら聞いているが、
 内心気が気ではない。

 ダッシュで聖心女子大学のキャンパスを
抜け、
 地下鉄日比谷線に飛び乗り、
銀座へ。
 
 ピエール・マルコリーニの店に
走り、チョコレートを買う。

 そして、有楽町のビック・カメラに
走り、
 最新式のSANYOのICレコーダーを買う。

 よりによって、こんな日の朝に
Powerbookから抜き差ししている時に
壊れてしまったのだ。

 聖心を出たのが12時20分頃。
 ビックカメラから飛び出して
タクシーに飛び乗ったのが
 1時少し前。

 運転手さんは女性で、
早稲田大学の大久保キャンパスは
詳しく知らない、というので、
とにかく新大久保を目指して、明治通りに
右折してください、と言った。

 もちろんまだ風邪である。
じっとりと汗のにじんだTシャツを
後部座席でやり過ごしながら、
 Design シンポジウムのパワーポイントを
最終調整する。

 こんなことをしていて、大丈夫か、
と思う。

 会場に午前1時25分に到着。
 座長の東京大学の村上存先生にご挨拶。
 トークを開始。
 村上さんの研究室の助手の柳澤秀吉さんや、
大阪大学の野間口大さんのスルドイ
質問があった。

 会場を出たところで、函館未来大学学長の
中島秀之さんに会って、しばらく立ち話を
する。
 中島さんはとても元気そう。

 再びタクシーに乗り、
『共同幻想論』を読み返しながら
東大の赤門へ。

 新海均さん、松崎之貞さんと合流。

 ちょっと待ってください、とお断りして、
薬局でビタミン剤を買って飲む。

 吉本隆明さんのお宅は、猫が
沢山いた。

 ピエール・マルコリーニは、吉本さんへの
心づくし。

 吉本さんには初めておめにかかったが、
とにかく現代の人ではない、
昔、人間がもっと大らかで広々としていた頃の
人、という印象。

 お話を始める。

 しかるべき場所で改めてきちんと書くが、
うかがうに従って、自分がやはり
類い希なる思想の巨人と接しているという
感動が深まっていった。
 
 古典的な知識性が
不可能になっていき、文学も次第に
やわらかくわかりやすいものになっていく
ことは、一つの必然的な歴史の趨勢だと
吉本さんは言われた。

 三木成夫やゲーテが立ち止まってしまった
場所から、いかに科学主義に接続するか。
 逆に、科学主義の知が思想的、哲学的には
深まらないという問題をどう考えるか。

 次の時までに考える宿題が出た。

 吉本さんの家を辞す。

 竹内薫と、東京ドームで待ち合わせ。
報知新聞の山本理さんにいただいた
チケットで、巨人対中日戦を
観る。

 試合は巨人が良いところなく負けたが、
バックネット裏から野球を見るのは
初めての経験で、
 その臨場感、迫力のシャワーは
格別であった。

 山本さん、ありがとうございました。

 試合終了後、ソッコーで帰宅、
休む。

 やることなどあり、朝早く起きて
カラスの声を聞いている。

 こんなことをしていて、
風邪がちゃんと直るか。
 それでも身体には底力があるもので、
何とか上昇カーブに乗っているような
気もする。

 振り返って、
 吉本さんにお目にかかったことは、
我が人生でも記念すべきことだった。
 いろいろと反芻し、波紋を共鳴させる。

吉本さんとの対話、古典的知識性を巡る部分(MP3, 2.1MB, 2分)

7月 5, 2006 at 05:03 午前 |

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» 『冑佛圖録』 トラックバック 御林守河村家を守る会
『冑佛圖録』を早くまとめたらどうか、というありがたいお電話をいただきました。 でも、それにはカメラの腕を上げなければなりませんし、 先方と交渉してスケジュールの調整をし、 当方も塾の仕事に影響しないように、日を選びながらすすめなければなりません。 冑佛�... [続きを読む]

受信: 2006/07/05 8:00:29

コメント

このふたつ上のコメントがローマ字表記になったのは、わがPCの文章作成ソフトウェアが、「書きこみ禁止モード」に急になってしまったからです…。申し訳ありません。

ので、あらためて、ここでコメントさせてくださいませ。

世界的にも類い稀なる知性の巨人であられる吉本隆明さんとのお話…。(当然、よしもとばななさんのお父さんでもあられるのですが)
古典的知識性が不可能になり、文学もやわらかいものになっていくのは時代の趨勢なのか…。
科学が知性的思想的にふかまらない問題を如何するか…。茂木先生はまたも大きな、しかし我々人類にとってきわめて重要な宿題を持ちかえられたのだ。

そのあとで竹内さんらと巨人中日戦を観戦するなんて、この日の茂木先生のご行動は、なんとダイナミックなのだろう。

自分もダイナミックな人生をかように送りたいと思えども、しかし、毎日の清掃の仕事をこなして、私の毎日は過ぎて行く。

清掃の仕事と言えども、けして、人の役に立たない、と言うわけでもないが、あまり感謝もされない…。しかし、ビルを使う人達が快適な思いをしてくれるのなら…。

エントリーと関連の無い書きこみになって済みません…。

投稿: 銀鏡反応 | 2006/07/06 18:56:06

吉本隆明先生のお話は2分だけ?
柳澤先生・野間口先生の質問は無し?
・・プライバシーの侵害でしょうか??

体調が悪い時に、睡眠時間を削るのは止めましょうよ。

投稿: | 2006/07/06 11:43:05

…(言葉もなく)、うーん、すごいですねえ。
風邪大変ですねなどという生半可な同情の域を越え、
危ういコメディをみているようです。(呆然と、笑うしかナイ。)
「走りながら考える」のは何人だったか忘れてしまいましたが、
スタートダッシュ、平静沈思…、スタートダッシュ、平静沈思…
こういう方を、何か名づけてあげたいような衝動に駆られます。
このリズムの中に吉本隆明さんがいらっしゃるというのもスリリングです。
そして、球場のざわめきあり、眠たげなカラスの声も聞き。。。
お持ちになったピエール・マルコリーニ、きっと甘さが増していた!と思います。

投稿: | 2006/07/06 0:52:39

nihon-go no nyuryoku ga dekinai joutai
nano de roma-ji nyuryoku no mama de kakimasu.(microsoft ime nihnngo nyuryoku-sysytem no kosho no tame dato
omoware masu)


waga namae mo rouma-ji nyuryoku no mamadesu

yominikuito omowaremasu ga nanitozo go-ryoushou negai masu.

nihon wo daihyou suru chisei no kyojin taru "yosimoto-takaaki"san to taidan sareta mogi-sama.

kagaku shugi to ningen no chisei no suri-awase wa hatasite umaku yuku nodeshouka?

投稿: ginnkyou-hannnou | 2006/07/05 19:40:33

お風邪は大丈夫ですか…。
それでも野球観戦される茂木さんのパワーはすごいです。
茂木さんが有楽町を経由されているとはつゆ知らず、わたしはきのうの一時半ごろビッグカメラ近くにいました。

吉本さんというと、やはりばななさんが先に浮かんできます。
かなり前に『大震災・オウム後 思想の原像』を読んだのですが、当時のわたしには難しく、読み返すこともありませんでした。
古典的な知識性が不可能になっていく…ですか。
先生が類い稀なる思想の巨人と認める吉本さんの著作、あらためて読んでみたいと思いました

投稿: | 2006/07/05 7:49:38

『類い希なる思想の巨人』との対話、そして『考える宿題』

言葉では、申し上げられないような…

なぜか、「しあわせ」というイメージが浮かんできます…


その出会いを、
私たちにも感じられるようなことばにしてくださって

音楽のように響くさまを
目にし耳にするのを心待ちにしております。

投稿: TOMOはは | 2006/07/05 6:45:25

お風邪悪化の中での強行スケジュール、見事にクリアされて脱帽です。

気の利いた手みやげまで買って吉本氏宅へいらしゃったり、早めに休んだ分早起きして埋め合わせたり。体調がよいときは何でもないことも、具合が悪いとかなりしんどいことも多いはず。
それでも体調がどんなでも何事も平然と(とはいかないかもいれませんが)やってのける茂木さん、
やっぱり超人です。くれぐれもお大事に。

茂木さんこそ「何もしないバカンス」を神様がご褒美にくださるとよいのにね。

投稿: | 2006/07/05 6:29:06

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