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2006/07/09

魚たちは驚いて飛び跳ね

 神楽坂のスタジオで、
撮影。
 私が遅れてしまったこともあって、
あまり時間がなかった。

 カメラの川崎栄治さんに、冗談で
「カワサキさんは速撮りだから大丈夫
ですよね!」
と言ったら、本当にそうだった。

 15分であっという間に
撮影終了。

 ローカスの板谷智さんも
満足の様子。
 
 讀賣新聞の車で、ビックサイトへ。
 中央公論新社の
 岡田健吾さん(中公新書ラクレ)
 濱美穂さん(婦人公論)
 松本佳代子さん(中公新書)、
 ヨミウリ・ウィークリーの
川人献一編集長、
二居隆司さん
などのおなじみの
メンバーを始め、国際ブックフェアーだけに
宣伝部の方々もたくさんいらっしゃる。

 いただいたIDには、「VIP 作家」
とあり。

 やっぱり作家で行こう(笑)。

 しばらく皆さんと歓談した後、
讀賣グループのブースで、二居さんと
二人でトークショウをする。

 ざわざわした会場で、音響も十分ではなく、
条件は必ずしも良くなかったのであるが、
皆さん熱心に聞いてくださって有り難かった。

 終了後、サイン会。
 整理券が30枚出ていて、
あと何人です、と岡田健吾さんが耳打ちして
くださる。
 
 茂木さん、一人30秒くらいで
描かないとマズイですよ、などと言われるが、
 こっちはやはりちゃんと描かないと
気が済まないのだ。

 私のサインに添える絵の系譜は、
初期においては「茂木の木」
が中心だった。
 
 その「茂木の木」に、いつの頃からか
鳥が一羽とまるようになった。
 この原型は大学院時代に友人からもらった
福田繁雄さんの木のオブジェにあって、
 その実物は今も研究所にある。

 その後、突然変異的にフラワーピッグが登場し、
様々な変種も現れた。
 昨日も、水に浮かぶボトルや、サバンナや、
エジプトや、ロケットの中や、波乗りピッグが
現れた。

 もう一つ、重要な系譜は「まじめな」
サインで、
 これは、先日愛知県立一宮高校
に伺った時に、編みだした
 脳の絵を描いて、

「創造ハ自己改革デアル」
とか、

The human brain at the moment of creation

とか、
 シリアスな文句を描くことにしている。

 いらした方の顔とか、仕草とか、全体の
雰囲気を見て、
 「あっ、この方はフラワーピッグがいいな」
 「この人は、マジメ脳の方じゃないと
マズそうだ」
などと判断して、ぱっぱっぱっと
描いていくのである。

 無事終了。新宿のICCへ。

 北野宏明さんがプロジェクトマネージャーをやられている
未踏ソフトウェアのシンポジウム。

 ラウンドテーブルで、たっぷり
2時間半やった。

永野哲久さんと城一裕さんの『モナリザ』
は映像と音を相互変換するエンジン。
 永野さんは、ガッツとこだわりのある
人だった。

 遠藤拓己さんと徳井直生さんのPhonethicaは、
世界にある数千の言語をわたり歩くセレンディピティ
を促進するプロジェクト。
 遠藤さんは言葉の選択のセンスと、
フィロソフィーの作り込みが素晴らしかった。

 会場から、東京芸術大学の粟田大輔が
スルドイ質問を飛ばしていた。

 基本的に、メディアアートは
融合領域なのだから、
 時にアート側からみて
つくりが甘かったり、トホホなものが
あるのは仕方がない。

 一方、永野さんが見せた
ような「オレはツールをつくるんだ!」
という技術者のハートにも熱い共感を
覚える。

 終了後、NTT東日本の広報の
取材を受ける。
 ICCはリニューアルして、
常設展示の作品は無料で見られるようになった。

 従来の「メディアアート」という
壁を打ち破り、レオナルド・ダ・ヴィンチの
ごとき自由闊達な世界に至る道がちらりと
見えた。

 『英語でしゃべらナイト』のプロデューサー、
丸山俊一さんが作られた
 「爆笑問題×東大!東大の教養決定版」
を見る。 
 
 面白い。

 『異化力!』(NHK出版)で、
対談させていただいた時にも
丸山俊一さんが言われていたこと、
つまり、

異質なものを同居させることで、
今までにない動きを生むこと

が実現していたと思う。

 日常生活の中でいろいろなものと出会う時、やはり
心の中に動きが生じるし、
 それが生きるということか。

 地球上を大気が動き、水が流れ、
魚たちは驚いて飛び跳ね、そのような万物の
躍動の中に、私もまたいる。

7月 9, 2006 at 09:19 午前 |

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コメント

I know

    自分を無くしちゃダメですよ

You know

投稿: 一光 | 2006/07/10 6:54:34

脳科学者、とかいう「理系」の肩書き以外にも、「文系」のそれである「作家」も、茂木先生には似合っていたりして…(笑)
小説もものしたことであるし。

サインを頂く時、自分の場合は専ら、というかホトンド、フラワーピッグちゃんですね。(このあいだの美術解剖学の講義の際には「てんとうむし」を書いていただいた)

閑話休題。

躍動するこの世界のなかに我々は呼吸し、悩み、闘い、笑い、そしてすすんで行く…。

日常の中でいろいろなものと出会う時、心も動き、自分が変わって行く。

転変し、変化し行く万物の躍動のなかで、我々は其々自分らしく、人生を生ききり、死んでゆく。

フラワーピッグの本体であられる茂木先生も、躍動しつつ流転する万物の世界の中で、「らしさ」に忠実に生きておられる。

人はそれぞれ「自分らしく」生き生きと生きて行くのがまっとうな生きかたなのだ、と私が若い頃から師と仰ぐ人物が言っていた。

薔薇は薔薇らしく、菊は菊らしく、桜は桜らしく、梅は梅らしく、
というふうに。

「自分」は決して「他人」にはなれない。

エントリーと関係ないコメントの内容になってしまった。
相済みません。

投稿: 銀鏡反応 | 2006/07/09 18:50:15

ザオシヤンハオ!(おはようございますの意味です)

安徽省、合肥のホテルにてコメントします。
茂木先生、風邪治って良かったですね!
実は私も数日風邪を引き、ようやく元気を取り戻したところです。
しかし、今朝はシャワーのお湯が熱湯で手にやけどを負い、冷蔵庫の缶ビールで手を冷やしているところです。マイッタ、マイッタ!(^-^)

ところで、茂木先生の文章は何ていつも素敵なセンスと知性に溢れているのだろうと関心しきり!
そうかぁ、フラワーピッグの前身は茂木の木だったんですね。

4月ごろのある日、銀杏の木を眺めていて、木の枝が脳のニューロンに似ているなぁと思ったんです。丁度銀杏の扇の葉が小さく、徐々に大きく成長するところで、それが夏には大きなり葉をいっぱい茂らせて、秋になると、黄葉して美しい姿を披露してくれます。
冬には、枝はすっかり葉を落として、幹と神経細胞のような細かい枝だけになり、幹は年ごとに太くなってゆく。

それがなんだか、人間の脳の情報を蓄積しているのが、青々と茂った葉で、それが、必要なものと消え去るものとあって、必要なものが幹に蓄えられて太くなっていくような・・。
そんなふうに感じたのです。
もしかしたら、誰もそんな風に感じたことがあるのかも?

所で、ここ合肥という町は日本人で知っている人はほとんどいないと思います。でも、三国志で曹操(字がこれで良かったか分かりません)が治めた町で、城下町です。城跡のお堀の池があります。この2年余り高層ビルが建てられ古びた建築はあちこちで取り壊されレンガの山が見られます。
ホテルから眺めると、いっぱしの都市という感じです。
そうそう、車もBMWとかホンダとかフィアットとか良い車が走っているのには驚きます。

道路も美しく舗装され、街路樹が植えられ、公園が作られ、町は豊かに生まれ変わろうとしています。人々や町には活気があります。町が再生されている、という感じです。

昨日、このホテルのTVで、「プロフェショナル」のテストドラバー編を昼の時間帯に放送していました。茂木先生が出ていたので、びっくりしたんですよ!しかし、一般の人は衛星放送のアンテナを家に付けることは禁止されています。

でも、ネットや、携帯電話はひじょうに活用されています。ネットによるグローバル化は現実なのだなぁ、と実感!
もうしばらくこちらにいる予定です。テポドンの緊張が、平和的解決に向かうことを祈って。合肥にて。

投稿: tachimoto | 2006/07/09 11:40:05

爆笑問題の番組、きのうだったんですか
番宣を目にして、すごくおもしろそうだから、これは見なくちゃと思っていたんですが…見逃してしまいました。再放送あるでしょうか

茂木の木はどんなだろう。そのオブジェも気になります…。
エジプトやサバンナのサインまであるんですか。スケール大きいです(笑)
VIP作家の茂木さん
わたしもいつか書いてもらいたいなあ。

投稿: M | 2006/07/09 10:02:58

爆笑問題の番組、きのうだったんですか
番宣を目にして、すごくおもしろそうだから、これは見なくちゃと思っていたんですが…見逃してしまいました。再放送あるでしょうか

茂木の木はどんなだろう。そのオブジェも気になります…。
エジプトやサバンナのサインまであるんですか。スケール大きいです(笑)
VIP作家の茂木さん
わたしもいつか書いてもらいたいなあ。

投稿: M | 2006/07/09 10:02:52

自称はやはり自称に過ぎず、世間から『作家』ていわれるというのは、やはり相当な評価を受けてるんだと思います。乾杯!

そのうち、京都で着流し着ちゃってポーズとったりしないでくださいね。(笑)

投稿: 平太 | 2006/07/09 9:41:15

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