大鍋いっぱいの卵とじカツに合掌。
すずかけ台に行く電車の往復で、
『哀愁の町に霧が降るのだ』の再読了。
やっぱり、これは名作ですね。
6畳一間の太陽の差さない下宿での
男たちの哀しくも面白い集団生活。
晴れた日に河原まで
ふとんを干しに行って、
カツ丼を楽しみにしてわっせわっせと
かけていったのに、店が閉まっていて
クエワバワカル沢野ひとしが逆上するのだが、
「あのう、自分たちで作る、という
手もあります」
「うん?」
と特大カツをつくって酒盛りする
エピソードがマイ・ベスト。
A出版社の男がくさりがまを振り回して
原稿を追い立てる「現代」との時間の
ミックスなど、技術的にもなかなか
考えられた構成になっている!
と改めて思った。
すずかけ台キャンパスでは、
ポスターを張って、
受験生に対する説明。
ポスターセッションというのは楽しいなあ、
と思う。
インタラクションしながら、
懸命にメニュエットのように軽やかに
説明するのが好きなのだ。
学生科学展に出していたから、
小学生の頃からポスターづくりには
慣れているのだ。
http://www.qualia-manifesto.com/gakuseikagakujunior6.JPG
ちょっとダウンで、早めに眠って
起きて、それでも少しダウンで、
手塚治虫の『ブッダ』などを
ごろごろして読んでいて、
今しゃきっと起きてコーヒーを
飲んだところ。
ゆったりと「読む」というモードには
なかなかなれませんが、
一度入ると
脳が「もっともっと」と活字快楽の
みそ漬けのようになっていくのが
自分でもわかる。
そういう時にこそ自分は変わっていくんじゃ
ないかな。
今日はやることが沢山あるので
活字中毒にはなれそうもありませんが、
活字とビールと昼寝を往復運動する
せめて三日間などあったら、
この上なく幸せと思う次第。
その活字は、著者や編集者、印刷所、
流通の方々etc.の営為によって私の
手元にあるわけでありますね。
これこそ縁起、スモール・ワールド・ネットワーク
を最初に発見したはゴータマ・シッダッタではあった。
ブッダに合掌。
大鍋いっぱいの卵とじカツに合掌。
5月 14, 2006 at 08:28 午前 | Permalink
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コメント
もし、人生が楽しむためのものならば、仕事もやはり楽しんでいくようなスタンスでいかなきゃ、楽しくないかも。
人生は、辛いこともあるけれど、楽しいこともある。その繰り返しの中で、仕事を「仕事」と思わず、いっそ楽しんでしまうというのも良いものだ。
それはさておき、活字とビールと昼寝が茂木さんにとっての「幸せアイテム」なんですね。
それに「巨大カツ丼」がプラスされてれば、いうことなし!だったりして(笑)
投稿: 銀鏡反応 | 2006/05/14 17:49:32
キアヌ・リーブスが、シッダールタを演じた映画は…
いますぐに、題名が思いだせませんが、私は結構好きでした。
「チベット死者の書」は、アブナイ・・・けれど
「セブンデイズ イン ティベット」のブラッド・ピットは、なかなか・・・
スミマセン!
放っておくと、どこまで飛んでいくやらキリがないですね・・・
子どもの、漢字の宿題を一緒にやり終えて
やっと、PCを開けました・・・
これで、ゆっくりのんびりとサザエさんが見られます!
こちらは、意外に肌寒いので
皆さま、体調を崩しませんように!!
投稿: TOMOはは | 2006/05/14 17:46:18
ごろごろだらだらぼわ~っ…は、私のもっとも得意とする分野
かもしれん。その調子で本を読むと、ぜーんぜん読み進まない。
街に着くまでの10分ちょっとの地下鉄の中でも得意。
茂木さんの伝統芸能とは大違い!
スキあらば仕事と、スキあらばぼわ~ん、だもんね…。
あっ、地下鉄でごろごろだらだらは実践はしていないよ!
ぼわ~っだけ。ごろごろだらだらは心の中で。
マナーモードですな。
まだ頭痛が治らんので、家ではより一層、得意に拍車が
かかります。私は「アスピリンと合唱」ってとこかな-。
お昼寝茂木さん、はなちょうちんが似合いそう…
な-んて思った。春ですなぁ…。
投稿: 龍神 | 2006/05/14 16:24:48
5月の連休前、気温の変化が大きいせいか、
風邪で熱が出てしまい、肺炎にまでなってしまいました(泣)。
でもそのおかげで、アルコールはありませんが、
少しの活字と昼寝で、1人の時間を満喫しました。
茂木先生も、
たまには仮病のふりをされてはいかがでしょうか!?
投稿: yuri | 2006/05/14 13:28:26
私が 茂木さんの生活をしていたら
きっと 私だったら夜の宴会中 爆睡しちゃいそうです。
食べるものは 気をつけて 健康でいてくださいね。
私は どうもアルコール自体苦手でですが
活字とお昼寝 時間を気にせずできると幸せですね。
投稿: いちご | 2006/05/14 13:06:56
一番大事なことはいわゆる仕事にしない、楽しんでやる、というのが椎名さんたちの魅力でしょうか。
そういうスタンスでいられるときにこそ大事なものがとらえられている。そうしないと意味がいつのまにか失われたたんなる形式やぬけがらになってしまう、ということは、会社仕事のなかで嫌というほど経験しました。
人生遊びなんだよ、と言ってしまいたいなあ。
投稿: イガラシシゲル | 2006/05/14 9:46:18