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2006/04/14

流出の過剰こそが一つのメルクマール

先日、天草にいった時に、
小学校の校庭に二宮金次郎の
銅像があった。

 ご存じのように、薪を背負って歩きながら、
書物を読む姿である。

 時代錯誤のように思われがちだが、
何だかいいなあ、と思って
 何枚かデジカメで写真をとって
しまった。

 勤勉というものは、いいもんだ。
と脳裏に刻み込まれた。

 その影響、というわけではないが、
 ここのところ新たな
「尊徳」をやっている。

 歩きながら、Powerbookでメールを
チェックする、というのは
私を知っている人にはおなじみの光景だが、
それに加えて、最近は
 電車の中で空いているときなど、
隅にしゃがみ込んで
 かちゃかちゃ打つようになった。

 なんというか、ちょっと抑制が
外れたというか、「見た目」とか
「カッコ」よりも「実質」優先というか、
とにかく仕事を進めてしまいたい、
という気持ちが強くなってきたのである。

 ちょっとしたスキがあると、
かちゃかちゃやってアイデアを
書きためる。
 ノート魔復活。

 1994年2月、電車の中でクオリアに
目覚めた頃は、
 一時間で10頁とか平気で書いていた。

 おしら様哲学者、塩谷賢も
ノート魔だったが、最近はどうしているかしらん。
 
 不確実性まわりのアイデアが
カンブリア爆発の気配あり。
 創造は自由だ、じゃないけど、
とにかく、こと認知関係の思考については
好き勝手やらしてもらうぜ!
という気分が強くなってきている。

 春の嵐が吹き荒れる。

 NHKエンタープライズで、
モーツァルトについて話す。

 『プロフェッショナル』の収録は、
企業家の秋山咲恵さん。
 
 電子機器の検査装置という、
B to Bのビジネスで急成長。

 秋山さんのノートの取り方が
合理的で素晴らしかった。

 頭の中にメインのデータがあり、
ノートはバックアップに過ぎないから、
 なくしても別に致命的には困らない、
と秋山さん。

 それはよくわかる。人にコミュニケーション
する目的以外の防備録は、実は読み返さない。

 ノートに書き付ける、という運動自体が、
自分の脳に刺激を与え、ループをつくり、
脳内アーカイブを構築して行く。

 塩谷も、がちゃがちゃノートを書く
割には読み返していなかったが、
 最近はこれまたどうかしらん。

 読み返すにせよ、しないにせよ、
流出の過剰こそが一つのメルクマールである。

4月 14, 2006 at 08:23 午前 |

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» 若いヒトは結局オンナノコなら誰デモイイッテ事なんだね、、、 トラックバック かえで
ナノニ年上のヒトからは何も言われないヨウ、、、なんか淋しいブ。。。 [続きを読む]

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受信: 2006/04/14 21:20:26

コメント

 私もよくメモをとるけれど、これだ!というスケッチブックを
買っても、結局、そこらの紙切れにメモして、バラバラになって
忘れて、あとからちょこちょこ発見、ノートはほぼまっさらの
パターンを、性懲りもなく…。
 見つからなければ、読み返せないし、
メモしてそこでもう満足なんだったりして。

 電車のすみでかちゃかちゃする、ハイパーモダン尊徳モギケン。
 「あ~そんなところでまで仕事かー、お気の毒だわ。」
と思った。
 でもね…
 茂木さんが、そのスタイルで仕事をこなしているから、
この日記が毎日、毎日更新されていたりするよね?
とか思うと…ううう…涙~!

 はたらくもぎさん、ありがとう。嵐をおこしておくれやす。
 

 私の小学校の金次郎は、廊下にあって、落し物の野球帽や、
マフラーなんかがかかっていたり、夜中に歩き回っている!
だとかね…。
 小学校に置かれる銅像の悲しい運命やね…。

投稿: 龍神 | 2006/04/24 19:51:40

「ノート魔」って茂木さんがおっしゃると不思議と
とても響きが良く聞こえるのですよね。

私も恐ろしく記すタイプの人間でして・・・。
下手すると発言者の訛りまで矢印で記してしまうくらいです。
note基本の私は、noteしない人は
やる気が無い人だと思っていました。
(事実、常にペンとノートを持って話を聞いて
くれる人は、同じ質問を繰り返す事は無い。)
しかし、世の中には色んな人がいるもんで・・・。
ノートって人に提出するシロモノでは無いと思うのですが、
思いのままに書いていたノートを提出させられる羽目に。
当然もっとすっきり書けなどとかなり酷評。
しかも10コも下の若い!を自分と言うものを
嫌と言う位主張しているフォントで書いた
子のノートを見せられる。字が躍ってるよ。
自我も踊ってるよ。

そして他人のnoteを覗き見たくなり
「人生に奇跡を起こすノート術」を購入。
私にはあまりにも整理されていて面白みの無い感じに写った。
そして自分のnoteが一番だと、縦に横に斜めに書き散らしています。
やはりnoteは読み起こす事に意義がある故、自分の感情まで出る
フリーな取り方が私にはベストだ
と思っております。

投稿: アブレオ | 2006/04/15 1:27:58

fin.

投稿: 千歳飴 | 2006/04/15 1:18:30

今日、茂木先生の夕学50講に参加しました。ブログを読んでいても非常に不思議だったのは、朝から晩までお仕事をしているのか?ということでした。先生、朝から晩までお仕事してるんですね、しかも電車の中でも。ちなみに、私は電車の中では極力何もしない人間です。今日のお話を聞いている時に、興味あることが始まるとドーパミンが出ているような。この瞬間に色々知識を吸収したら効果あるのかなぁ?と思いながら、講義に熱中していました。楽しかったです。また、ブログで早めに教えてくださいね。

投稿: おっとり | 2006/04/15 0:34:26

(メーリングリスト解除)

投稿: 千歳飴 | 2006/04/15 0:05:25

良いです、待ってます。(おわり)

投稿: 千歳飴 | 2006/04/14 23:54:24

これでよろしいでしょうか、

投稿: 千歳飴 | 2006/04/14 23:49:44

 不精なせいか、ケチなせいか、メモ癖がないんですよね、私。
 大抵頭に入っていると思って、ケアレスミスを連発…
 かといって、他愛もない事をノートやメモに書く紙の無駄を心配する小心者(苦笑)。

投稿: cosmosこと岡島義治 | 2006/04/14 23:19:59

「ノートに書き付ける、という運動自体が、
自分の脳に刺激を与え、ループをつくり、
脳内アーカイブを構築して行く。」

大学生になってからノートをあまり取らなくなった。
いかんいかんと思い、授業中にいろいろ落書きをするようになった。
思いついた言葉を書き付ける。
そしたらいろんなアイデアが生まれてきてめっちゃクリエイティブ!
「書く」という行為が脳にいい刺激を与えていると痛感しております。

本当は右利きですが、左で書いてます。
右脳に刺激を与えるためです。かしこ。

投稿: 54notall | 2006/04/14 21:27:54

うちの近所の小学校にも、「にのきん」こと二宮金次郎(尊徳)の“薪を背負って勉学三昧”の像がある。尊徳が働きながら勉学に励んでいたのはもう200年近く遥か昔の話だが、時は流れ、空いている電車の隅っこにしゃがみこみ、PowerBOOKをカチャカチャやりながら、周囲の眼も気にせず仕事に励む21世紀版の二宮尊徳がいる。

それはなんと茂木健一郎先生であった。

茂木先生の魂の中で“ノート魔”が蘇り、頭から噴き出したアイデアをPowerBOOKに書きとめている。まるでカンブリア紀の生命大爆発の時代のように、先生の頭の中はいまいろんなアイデアが噴出しているようだ。

「認知関係の思考については、好き勝手やらしてもらうぜ!」

この言葉に、この少壮の脳科学者の力強い男気を感じる。

そうだ!男はなりふり構わず、ひたすら仕事に燃えなくては!

春の嵐は外にばかり吹き荒れるのではない。噴き出す思いが茂木健一郎という男の内部でも、春の嵐として吹き荒れるのだ。

日本だけでなく、世界でもいろいろな嵐の吹き荒れる時代、脳と心とクオリアと思考の謎を解かんとおのが命を燃やす茂木先生。

先生の「男子の本懐」が何時の日か遂げられんことを祈念す。

投稿: 銀鏡反応 | 2006/04/14 18:55:16

コメント一番のり!で、感激です!!
電車の隙間で座り込んでかちゃかちゃやってる茂木先生
一回でいいから目撃してみたいです(笑)
ある意味かっこいいですよ!

投稿: のがも | 2006/04/14 10:05:17

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