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2006/04/16

「ネットワークを選んでください」「はい」

金曜日の夜、帰ってきて
エアマックでインターネットにつなごうとしたら、
つながらなかった。

 何だろう、と思いながら、
放っておいて、エアエッジで
済ませていた。

 土曜になってもつながらないので、
いろいろ調べ始めた。
 これが意外と面倒くさい。
 エアマックのパスワードを
忘れている。
 リセットしたり、
パラメータを変えたり、
 いろいろやっていると、
組み合わせは沢山あるから、
やたらと時間を食う。

 エアマックじゃなくて、イーサー
で直接つないだらどうだろう、
うんちゃらかんちゃらとやって見たが
ダメ。

 いよいよ問い合わせなければ
ダメだ、と確かどこかに
あったはず、の説明書を探し始めたが、
見つからない。

 うんちゃらかんちゃらと探して、
ようやく見つかった。

 「あのーインターネットが金曜
からつながらないのですけれども」
 
 「あっ、そうですか。では、画面左下に
あるスタートボタンを押してください」

 「マックOSXなのですが」

 「そうですか・・・(しばらく沈黙)。では、
画面左上にあるアップルマークから、「システム
環境設定」を選んでください」「はい」

 「ネットワークを選んでください」「はい」
 
「ネットワーク環境は「自動」になっていますか」
「なっています」

 「DHCPになっていますか」「はい」

 「プロキシは設定していませんね」「はい」

・・・・・・・

 先方がお聞きになることは、私が既に
何回もチェックしていることである。
 しかし、サポートには、いろんな人が
かけてくるだろうから、こういう質問をしなければ
ならない、ということはわかる。

 それでも、話しているうちに、
私の知らなかったことがわかった。

 うちはマンションの4Fだが、部屋の中に、
どうやらハブがあるというのだ。
 「えっ、そうなんですか」

 廊下の横の収納スペースの中に、
確かにそれはあった。

 開けて見ると、リンクのランプが点灯していない。

 「いったんスイッチを切って、1〜2分してから
再び入れてください」
 というので、やってみたが、やはりダメである。

 夕方、久しぶりにランニングに出た。

 帰ってきた時に、管理人室の前にそれらしき
人の姿がある。
 
 思わず、「すみません、そこに
マンション全体のポートがあるはずなのですが、
どうなっているか見せてもらえませんか」
と声をかけようと思ったが、
 オフィスアワーは過ぎていることもあり、
何となくシャイになってそのままで済ませた。

 サポートから電話があるのは月曜以降。
 当分、エアエッジでつなぐしかない。

 故障を直している時の現象学的体験には
独特のものがある。
 普段は当たり前だと思っていた
インフラの脆弱性が明らかになり、
 どこが悪いのだろう、と模索している
時の感覚は、
 自分の無意識と対話することに似ている。

 だから、時に訪れる故障との直面は、私は
それほどキライではない。全てがストップ
するのが玉に瑕だが。

 小谷野敦さんのブログ
『猫を償うに猫をもってせよ』
で私の漱石論を取り上げてくださっている。
 私も一応大学教師はやっているんだけど、
それはそうとして、小谷野
さんのディテールにこだわる評論姿勢には
好感を持っている。

 コンセプトとディテールの相互ダイナミクスは
大変興味深い。

 力のあるコンセプトは人に勇気やインスピレーション
を与えるが、
 その一方で時に足元のディテールを
見直さなくてはならない。

 故障とはディテールの瑕疵のことであるから、
コンセプト病者にとっては良い薬である。

 今日は、城崎温泉へ向かい、内田樹さんと
お話しする。

 開けて月曜日には午前5時に宿を出て
東京に帰ってくるという、強行スケジュール。

 とても楽しみ。

4月 16, 2006 at 06:45 午前 |

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» ブログに心が宿るか トラックバック 54のパラレルワールド
「私という書物」にも少し書いたが、 ブログに自分の思考のすべてを書いたなら、そのブログは自分のクローンになるだろうか。ブログに心が宿るだろうか。 「O茶の水女子大生の上京日記」を最初の記事から最新の記事まですべて読んだとき、私はそこに「亀本さやか」を感じていた。そこには本当に亀本さんがいて、本当に亀本さんが語っていた。 私は会ってもいないのに、実際に会って話を聞いているような気になった。ブログには確かに亀本さんの心�... [続きを読む]

受信: 2006/04/16 8:20:57

コメント

小谷野敦さんの「バカのための読書術」を読んだ事があります。ここに紹介されている本を読めば何とかなるかな…と思いましたが、すぐに挫折。大島弓子さんのいちご物語が紹介されていた事にはものすごく親近感を抱きました。「『エマ』は阿部知二訳で読んではいけない。」なんて書いてあると読みたくなって図書館で捜したけどなかった記憶があってそのままになっています。思い出しましたので今度こそ読んで見ようかなっと!
閑話休題、私の住んでおります所に大山崎山荘と言う所がございます。漱石先生は、この山荘の名前を考えて欲しいと頼まれていたようです。工事中にわざわざ見にこられています。いくつか考えて手紙を送ったようですが、返事もなく、違う名前が付けられ、漱石先生、かなりご立腹の様子だったそう。
今、山荘の桜は満開のようです。

投稿: sakagutinoriko | 2006/04/16 22:56:54

内田 樹 『ウチダ タヅル』さんですね。
はあ~世の中にはいろいろな人物やその人の作品いっぱいあるのに、ぜんぜん私はしらないなあ・・・。

投稿: 平太 | 2006/04/16 17:03:13

パソコン関係のトラブルが起きたとき、特にネットワーク系のトラブルの場合、その原因をさがしているうちに、自分自身がパケットか何かになって、ネットワークの中を..まるで土管のようなチューブの中を通っているような感じになって、ずるずると進んでいくうちに「あ、ここかな?」なんて所にぶつかることがあります。
無線LANでも、パケットというか、ビットの気持ちになって、飛んでいる感じ。

この質感は...クオリア...じゃないですよね。

投稿: まる3@山中湖 | 2006/04/16 10:33:51

インフラの故障…あれはインターネット利用者にとっては本当に厄介で腹が立つ。

でもって、なんとかしようとうんちゃらかんちゃら、なんたらこんたらとやってみるが、つながる場合もあるし、ダメな場合もある。
茂木先生の場合は後者だ。

で、いろいろかちゃこちゃ、かちゃこちゃやっている間に時間は無情に過ぎて行くし、いらいらはするし、腹は立つしで、ある意味、精神衛生上よくないと思ってしまう。

「故障はディテールの瑕疵のことであるから、コンセプト病者にとっては良い薬である」。

人生においてもいろいろと故障・瑕疵があるものだ。からだの故障とか、人間関係で傷ついたとか。ただし、取り返しのつかない場合は別である。

茂木先生の自宅の、エアマックが明日にでも、インターネットに繋がればいいですね。

私も経験があるのですが、ことインターネット利用するにおいて、いろいろな不具合があったりしたばあいに、パスワードを忘れていたりして、「パスワードはなんでしたっけ」と事業会社に電話したりするなど、マア何とも面倒くさいことこの上ない。

「普段はあたりまえだと思っていたインフラの脆弱性が明らかになり、何処が悪いのだろう、と模索している時の感覚は、自分の無意識と対話することに似ている」

たしかに何かが故障した時、いろいろと「患部」を弄(いじ)くっている間は、無意識の中にいる「もう一人のもの言わぬ自分」にむかって話しかけている感じがする…。

ともかく、インフラのトラブルにはいろいろと悩まされますねぇ。でもそれで、脳が鍛えられていくというなら、それはそれで結構なことなのかもしれないですね…。でも疲れちゃうよね。

投稿: 銀鏡反応 | 2006/04/16 9:31:42

故障が起こるとそれを直そうとあれこれ考える。
すると脳が活性化する。すばらしい。

、、、しかし時間を奪われるし、気分を害するし、
故障はやっぱり厄介な出来事です。。

投稿: 54notall | 2006/04/16 8:31:31

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