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2006/03/08

体育会系合宿仕様

毎年一回、大阪大学で集中講義をやる。
今年の講義のレポートに、
「先生が授業で言われていた大阪の「いらち」
という性格が、自分でも問題だと思うので、
直したいと思う」という趣旨の感想があった。

ここまで忙しいと、どうしても私も
「いらち」になる。
と言っても、他人様に対してではない。
自分一人でいるときの行動の密度が、
どうしてもいらちになる。

はい次、はい次、はい次、はい次・・・・

たまには
いらちじゃない人生を送りたいのは、
私の方です!

最近、少しでも暇があると、ネットワーク
のことを考える。

ネットワークと偶有性を結び、パスカルの確率論
を超えるか細い道が見え始めてから、
がぜんやる気になった。

思えば、『脳とクオリア』のきわめて
過激なスタンスにおいて、「統計的描像」
に対して「相互作用描像」を対置させて、
ベイズとか反応選択性とかはダメじゃん!
と言い切っていたのであった。

それから、神経経済学やボディ・イメージといった
システム脳科学の話が面白くなって、しばらく
そのあたりを考えるフェーズが続いて
いたのだが、
いよいよ本丸に攻め込む気合いが満ちてきた
ようだ。

午前中、NHKで『プロフェッショナル 仕事の流儀』
の打ち合わせ。
スタジオ・ジブリの鈴木敏夫さん。

「仕事を忘れた方が、仕事はうまくいく」
「仕事をお祭りにする」
など、共感できること多々。

ノイズと創造性の関係について、CP有吉さんや、
ぶっちゃけ住吉さん、FD変装山口さん、
タカ山本さんと熱く語った!

羽田空港へ。

飛行機の中は爆睡。(最近の国内の飛行機移動は、
ほぼ例外がない。日航寄席や全日空寄席を聴きながら、
たちまち意識を失って爆睡する)

レンタカーを借りて、学生たちと合流する
はずの指宿へ向かう。

合流。いつの間にかこんなに学生がいたのか!
とがんばらねば感を新たにする。

柳川透、小俣圭、須藤珠水、恩蔵絢子、田辺史子、
関根崇泰、箆伊智充、星野英一、大久保ふみ、
野澤真一、石川哲朗。

11人もいるのか!

こいつらみんなに学位を取らせて、就職させなければ
ならない。
うかうかしてはいられない。
がんばらなければ。

えっ、おれはいいよ、普通の温泉だけで
いいよと言ったのだが、
みんなが砂むし温泉に入るというので、
付き合った。

いい味出したおばさんが、どさっ、どさっと
砂をかけてくれた。

砂むし温泉のクオリアを正確に測定いたしました。

一番乗りで、とっとと上がって、みんなの
様子を見に行く。

写真をとるおじさんがいたので、
呼んで、柳川と小俣の写真をとってもらった。
こいつらにとっては、最後の合宿になるかも
しれない。

記念である。

そしたら、おじさんも商売。周囲に
いるやつらの写真も次々と
撮り始めた。

その後入った普通の温泉のお湯はしょっぱかった。


須藤珠水が、えらく安い宿を見つけてきて、
おい、大丈夫か、と思ったが、
いいところだった。
気候が温暖なので、
ゆるいつくりがかえって心地よい。

食事は「体育会系合宿仕様」で大変な
ヴォリューム。
生ビールでがっと流し込む。

道すがら、石川に卒論は何をやったのかを
聞いた。
どうやらスピン・ネットワークについて
書いたらしい。

夜、ウィンクキラーというのをやった。
前々からそういうのがあるとは聞いていたが、
私はいつも合宿遅れ参加ないしは不参加なので、
やったことがなかった。

トランプでばばを引いた人が
殺人者。

目と目が合った時にウィンクすると、
相手が死んでしまう。

「告発!」と言って、同調者が現れて、
一致して殺人者を指摘すると、殺人者の負けである。
あらかじめ設定された数字の殺人を気付かれずに
行うと、殺人者の勝ちになる。

私も何回か殺人者になった。ドキドキする。
星野はメンフクロウのような顔で
みんなを見ていて、「こいつは絶対
殺人者にはならない」と油断させて、実は
一度シリアル・キラーになった。

憂いを帯びたようなキラースマイルで
殺人狂時代を演じたのは、石川だった。

オレは、途中で横になってしまったが、
眠ってしまってはシリアルキラーになることも
被害者になることもできない。

どうやら田谷が微笑みの殺人者になったり
したらしい。

見たかった。

3月 8, 2006 at 07:28 午前 |

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見返しに「カバー装画 高橋シュウ」とあります。 版画家高橋シュウの絵が 新潮文庫の表紙絵に なりました。 新潮文庫といえば、 私は 少年期から青年期にかけて、 愛読しました。 おそらく いまの若者たちもそうでしょう。 その新潮文庫におさめられている カミュの... [続きを読む]

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しばらく書かないでいる間にアクセスだけは15,000件を超えた。 学内にも,新潟県内にも,ネット検索で見る限り新しい大学に対する期待やいい意味での熱狂が未だ見えず,どうなっているのかと思うばかり。 どうもまだ不確定要素があるようなのだが,以前から書いているように... [続きを読む]

受信: 2006/05/21 22:55:18

コメント

『相馬雪香さん一周忌の集い』11月4日 憲政記念館。

“人に出会う”とはなにか?
竹内敏晴『「出会う」ということ』藤原書店。

投稿: 白井 | 2009/11/04 0:09:24

島田雅彦氏と平野啓一郎氏の対談(ドゥマゴ受賞記念)に居合わせました。ロシア正教会とカトリックの対話、自然科学者の信仰・思い込みに興味。部分最適が全体最適にならない。

投稿: 白井 | 2009/10/07 7:49:35

「今、ここから」をテーマに佐野ぬいさんと茂木先生、お二人の対話を聴いてみたい。お元気な佐野さんの映像を残してほしい。

投稿: | 2009/06/01 7:39:03

島田雅彦さんとアドルフォ・ニコラスさん、お二人にこの世界がどのように見えているのか番組で観てみたい。対談等があると嬉しいです。朝日新聞の朝刊連載、興味深く読んでおります。http://island.geocities.jp/narcoshaman/

投稿: | 2008/11/18 7:09:15

呼吸・発話・言語をテーマに竹内敏晴さん・西江雅之さん・中村明一さんの鼎談をNHK&橋本麻里さんの仕切りでみてみたい。次代を変える若者たちに残す価値があると思います。http://www.nhk.or.jp/digitalnative/

投稿: | 2008/11/10 23:54:08

堀田善衞展 開催中 11月24日まで 神奈川近代文学館
スタジオ・ジブリのお2人も若き日よりのファンとのこと。
http://www.kanabun.or.jp/te0160.html

『時代の風音』堀田善衛,司馬遼太郎,宮崎駿
お知らせまで。

投稿: | 2008/10/29 9:49:16

これは本当に難しい問題だ。確かに水には心があるように思えるときもあり、それに生き物の7割を構成する物質は水だ。

現代科学(物理学)のフィルターを通せば、水の分子は酸素原子と水素原子でなりたっている。そのようなものに心が宿っているとは考えられないというのが現代科学の知見であることは疑いがない。

しかし、もっと水についての解明が進めば、ひょっとしたら、水に心が宿るということが証明されるかもしれない。
いずれにしても、結論をだすのが現時点では難しい問題ではある。

投稿: 銀鏡反応 | 2006/03/10 20:16:09

実は、ここで告白してしまいますが

>人間の気持ち(言葉)が水のかたちをかえる、というのは
考えられる事かもしれないな~と思っています。

とおっしゃっていらっしゃる☆☆☆さんの言葉に

私も同じように感じるものがあります。

一応理科系の教育を受けましたが
違うという証拠を積み上げたとしても答えは出ない気もするし
どちらにしても、いまの段階で断定はできっこなくて

そういう可能性を否定できない以上
そうでないという仮説も肯定できないのかしら?と

わけがわからなくなりつつあります。

もちろん信じてしまうことは、簡単かもしれませんが
そのどちらともいえないことを、とにかく直視してゆくしかないのかもしれませんね・・・

意図していることが、伝わっているかどうか
はなはだ心もとないです・・・

投稿: TOMOはは | 2006/03/09 1:08:35

茂木さんのブログ&皆様のコメントを拝見させて頂いてます。
「科学」とは何か?そして「非科学」とは?
10年、20年後には、今の「非科学」が
当たり前のように「科学」になっているのかもしれません。
ちょうど銀鏡反応さんのコメントを読んだあと、
<最近の書き込み>をクリック・・・
11月のブログへのコメントのようです。
------------------------------------------
「我々がHさんのことを思い出していれば、きっと来ていたことになる」というくだり、
クオリア的に深いなあと思います。

Hさんについてのお話、茂木先生と南直哉さんの対談で南さんが、
「思いが形になっているもの」について語られていたこととわたしの中ではつながりました。
--------------------------------------------
水にこころがある、かどうかは分かりませんが、
人間の気持ち(言葉)が水のかたちをかえる、というのは
考えられる事かもしれないな~と思っています。

感じたり考えたりするのは、全て人間ですから・・・☆

投稿: | 2006/03/09 0:27:37

スタジオ・ジブリの鈴木敏夫さんも
ジブリファンとしては、見逃せませんね!!

最近、またいろいろな作品を借りて見直していますが
(『耳をすませば』や『猫の恩返し』etc)
また新たな発見がたくさんあって、面白いですよ!

もしかしたら、私自身の中にしまい込まれていたり
眠っていた何かが、掘り起こされて出てきて
それが「見つけた!!」という感覚をもたらしているのかもしれませんね・・・

さて、研究室のご旅行は、たまには(orいつも?)
ハメをはずせて、とても楽しそうですね・・・

そんな思いっきり楽しい経験が、きついお仕事や研究に際してもがんばれる
人間としての基本的な土台になるのでしょうね。

11人中、女性が4人もいらっしゃるのですか?
ほんとうに頼もしくて、うれしくなりますね・・・

前途洋洋  皆様の未来への航海に、幸多かれ!!

投稿: TOMOはは | 2006/03/08 18:40:02

体育会系合宿仕様の、お宿の食事は、おいしかったでしたか?

砂蒸し風呂、入ってみたいなあ…。

ところで、茂木先生もようやく、御自分の探究される道をようやく見出されたのですね。

たとえ、その道はか細くとも、見出したい真理への道であるならば、何があってもそれを辿って見出してみたいと思われるのが、科学者としての真骨頂につながることなのでしょう。
(生意気な事言って相済みません)

スタジオジブリの鈴木さん、いいことを仰る。

「仕事を忘れたほうが、仕事はうまくいく」
「仕事をお祭りにする」

自分も天職を見出したなら、仕事を「忘れて」
打ちこみたいものです。

最近、非科学的な言説が教育の場にも蔓延しています。
「水は心をもっている」とかいうのはその最たるもので、これには専門の科学者も、「この説はインチキだ」と断じているくらいです。
科学離れが進んだ挙句の、哀しい現象としかいいようがありません…。

水にもとより心のあるわけがなく、単に酸素原子1と水素原子2からなる物質に過ぎない。勿論、生き物の生命を支える物質ではあるけれども。

宗教的観点からみれば、水にも心があるというみかたもあるであろうが、科学からみた冷徹な現実として、水に心があるというのは衒学的な言説でしかない。

しかしそんな言説がいま、子供達をよい方向へ教え導くべき教育の場で猛威をふるっている。

この現状を憂い、科学者有志が立ち上がったとのニュースもあったと聞いています。

茂木先生とその教え子の皆様方が、脳科学というジャンルであれども、巷に蔓延(はびこ)る脳にまつわる様々な衒学的な説を確かな眼で
喝破してくれることを望むのは私だけでしょうか。

投稿: 銀鏡反応 | 2006/03/08 18:39:44

いいなぁ。
楽しそう。
今からいやいや付き合いの飲み会だぁ。
嫌で嫌でたまんないのにどうして行かなきゃならないのか。
タスケテクレー!

投稿: | 2006/03/08 18:37:22

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