ざらざらと
汐留の日本テレビ。
「世界一受けたい授業」の収録。
ヤンキースの松井秀喜さんも
先生として登場するということで、
打ち合わせの時、
野球に関することは何かないでしょうか
と聞かれた。
『巨人の星』の星飛雄馬は、
アハ体験のスペシャリストだ、という
ことを言ったら、
その方向で行く、ということになった。
星飛雄馬は、追いつめられた時に、
一瞬のひらめきで「大リーグボール」
のヒントをつかみ、道を切り開いていく。
球が軽いという致命的な欠点に
直面して、座禅をする。
老師の「打たれまいと思うから
打たれる。打たれてもかまわない、
いや、一歩進んで打ってもらおう。
そのような姿勢になった時、おのずから
道が開けるものだ」
という言葉ではっと気づき、大リーグボール
1号を構想する。
原作者、梶原一騎の深い洞察。
「ひらめき」や「創造性」の見事な
モデルがここにある。
ジャイアンツの16番のユニフォームで
授業をした後、松井秀喜さんの授業の
時には生徒になって聞いた。
バットを持って立つと、すっと身体が
安定して、力がみなぎり、さすがだと思った。
松井さんの一流のパフォーマンスの
裏には、緻密な理論に裏付けられた
地道な努力があった。
いかに努力すべきかを知っている人を
「天才」と呼ぶ。
放送は2006年2月4日(土)
とのこと。
Benjamin LibetのMind Timeを
改めて読み出す。
思うに、脳の機能について今
main streamの中で当たり障りなく
言われているような知見は、
おそらくエッセンシャルなbreakthroughには
つながらないのではないか。
Libetが発見した物理的時間と心理的時間の
奇妙な関係のように、どう着地したら
いいかわからないざらざらとした見地こそが、
将来23世紀くらいに振り返ると
groundbreakingな発見だったということに
なるのだろう。
突破する前は、行き詰まり、ざらざらと
するものである。
1月 15, 2006 at 08:31 午前 | Permalink
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» 監理ポストと大リーグボール。(66.8) トラックバック shiba's scope
今週は、終わってみれば何だかドタドタな5日間だった。
ベースラインがマイルドなスランプなところに、週明けから仕事アタマモードを「強」に固定(させられる)。木曜の早い時間にフィードバックをよこせとアオるからけっこうヘロヘロになって間に合わせたのに、アオったヤツが木曜日一晩それを寝かせていた、という、割とありがちな攻撃を食らったりもして。(煮込み料理じゃないんだから寝かせてどうする...�... [続きを読む]
受信: 2006/02/18 8:00:04
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コメント
あの松井が「世界一受けたい授業」にやってくる!これは是非拝見しなくては。
100%でなくても、共感できることがピンポイントなところでもあれば、それはそれで御の字だと思わなくてはならないのかもしれない。
自分が思うに、共感できる、出来ないはそれぞれの心の状態と考えかたの傾向性がどうなのか、に掛かっているのかもしれない。
その上で、お互いの考えかた、感じ方の違いを受け入れ、認めあってゆくことが大事なのだ。
分かり合うこと、共感することは勿論大切。
しかし、それが100%といかないのが人の常、人脳というものの不思議なのかもしれません。ほんと、なかなか難しいですよね。
脳機能の研究で世の主流(main stream)にあるような、あたり障りの無い知見はbreak throughに繋がらない、むしろ“ざらざら”した、どう着地したら判らないような見地こそが、将来振り返るとgroundbreakingな発見だったことになるのだろう、という茂木さんの言葉に、科学なるものが、人脳と心の問題を完全に解明できるのは、おそろしいほど先になるのだろうな、と、私のつたない頭脳でぼんやりとながら考えている。
23世紀…200年後…。そのとき世界はどのようになっているのだろう。
投稿: 銀鏡反応 | 2006/01/15 15:47:39
あと一歩のトコでくすぶり、もがくからこそ、突破する時はbreakthroughなんですね。そんな風に言葉として感覚を表現する人間の語感もクオリアなんですかね。
投稿: 平成の芥川龍之介 | 2006/01/15 15:22:17
松井選手を、間近でご覧になれるなんて!!
やっぱり本物は違いますか?
さて、茂木先生のコメンとを読むときは
日本語もですが、英語は、辞書をまず見て
そのおっしゃっていることを頭の中で、アレコレめぐらせて…います。
(それにしても、受験英語用の辞書は、使えませんね・・・
何だか、その場所での、その言葉の意味にたどり着かないことがしばしばで…)
そもそも、想像力って何なのでしょうか?
先ほど、夫に『プロフェッショナル』のVTRを見せたところです。
以前、アルファトマムに泊まったこともあるのですが
夫は、今仕事で、ホテルや旅館の方とお付き合いがあるので
これは絶対見たほうがいいとすすめました。
それにしても、見るときの観点や感じ方が
こんなにも違うものかと、結婚して20年も経つのに、改めて思いました。
違う脳でありながら、同じこと(感覚?概念?)を、共有できるのか?
100%の一致でなくても、(測定できるものかも分かりませんが)
分かり合えること、共感することって、できるのか?
ざらざら、どころか
わけがわからなくなりました…
投稿: TOMOはは | 2006/01/15 15:13:27