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2006/01/18

外まで聞こえる子供の声に

 NHKで『プロフェッショナル 仕事の流儀』
収録打ち合わせ。

 プロジェクトルームが、10階に移った。
まずはコーヒーの自動販売機の場所を
確認。
 100円玉とエスプレッソを
「交換」するとしみじみうれしいのは
なぜであろう。

 霞ヶ関ビル33Fへ。
 
 超高層ビルの先駆けだが、ものごころ
ついたかどうかの頃、父親と
見上げた記憶がある。
 その思い出のビルに用事があって
入るのは初めてと気づく。

 「科学技術への顕著な貢献in2005」
選定者と文部科学大臣の懇談会。
 小坂憲次 文部科学大臣をはじめ、
文部科学省の科学技術政策
担当の方々と向き合う形で座る。

 昼食をとりながら、一人三分間ずつスピーチ。
 私は、科学において技術の側面だけ
を重視するのではなく、
 科学の名誉のために、難しい問題にこそ
チャレンジするべきであること、
 Public understanding of scienceを、
かのMichael FaradayのChristmas lecture
のような形でやることを目指したら
どうかということを申し上げた。

 小坂大臣は、先にストックホルムに
行かれた時に入手したという
 ノーベル賞のメダルの形をした
チョコレートをくださった。
 食べずにとっておくことにする。
 
 新幹線に乗り、広島へ。

 丹下健三の建築についてもう一度
考えようということで、
 平和記念資料館を中心とする
平和記念公園を見るのである。

 クオリアとは何か、伊勢神宮に
象徴される「日本的なもの」とは
何かということについて
 テレコムスタッフの中村健さんや
平田潤子さん、福本浩さんに
話す。

 近くの店で皆で宴会。
 撮影スタッフのかもし出す、
 何とも言えない現場感が良い。

 中村さんは東京学芸大学付属高校の
同窓。 
 私が25期。
 中村さんは13期。
 ちょうど全共闘で、当時の話を
うかがうのが楽しかった。

 ホテルに皆で歩いていく途中、
ふと思い立って一人外れ、
 橋を渡っていった。

 夜11時を過ぎ、暗がりに包まれた
平和記念公園は人の気配がなく、
 時折自転車に乗った人がすーっと無灯火で
通り過ぎていくだけだった。

 場所の記憶というものはあると思う。
今から60年前の夏、この地の上で
間違いなく人類初の原子爆弾は炸裂したのだ。

 原爆ドームのところまで歩いた。
 以前来た時にはなかった「世界遺産」
のプレートがあった。
 そして、広島市民球場はすぐ横にある。

 以前、夏の盛りに炎天下ここを歩いた時に、
これからは広島カープを応援しようと
誓ったことを思い出した。

 あの時、外野席から子どもたちの声援が
外まで聞こえて、
 その様子に心を打たれたのである。

1月 18, 2006 at 08:18 午前 |

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コメント

「プロフェッショナル 仕事の流儀」第2回を拝見しました。
掲示板(Ancient Qualia Cafe)にも書きましたが、この番組で紹介されていた佐野さんのお顔が穏やかなのは、やはり、彼が医療の最前線で数々の“修羅場”をくぐり抜ける中で己を「磨いて」きたからこそ、あのようなお顔になるのだ、と思いました。

未熟な人間にはとてもあのような良い顔はできない。

佐野さんは現場で戦われるご自分の姿を通して、若い医師たちに己を磨かせていらっしゃるのですね。

医療事故がいまだに絶えない日本の医療の現場で、佐野さんのような本当のプロフェッショナルがどれだけいるのでありましょうか。

投稿: 銀鏡反応 | 2006/01/20 20:01:57

良い意味でも悪い意味でも、人との関係のなかで
その時の自分が映し出されることを、実感できるようになりました。

子どもを育てていると、いやがおうでも

子どもと自分との関わりを、見つめながら
自分がいかに育てられ、いかに親や周りの人から影響を受けていたかに
気づかされます。

よく、心の中のエネルギーの浄化という表現が使われますが

子どもだった頃や、昔の記憶が、不意によみがえってきて
涙があふれてくることが良くあります。

(何らかのきっかけは、もちろんあるのでしょうが・・)

何年もかかって、記憶の整理をするような不思議さが
“脳”にはあるのでしょうか?

投稿: TOMOはは | 2006/01/19 2:20:34

番組「プロフェッショナル」拝見しました。
命を救う職業 現場のプレッシャーは 私などには考えが及びませんが。。。
重圧と責任の中で それでも「救いたい」という心情持たれ 現実的に結果を出していく
まさに「神業」だと思いました。

番組の冒頭で茂木先生が
「脳には他人を鏡にして 自分を磨く」機能があるとおっしゃってましたが
佐野先生は 現場で戦われながら その姿を
若い医師に示され 導かれていかれているのだな。。。と感動致しました。

私個人の反省として感じたのは
「映す」だけでなく「磨いていく」自主性を忘れてはいけないなと。。。
きっと 見えてくるもの 感じてくるものの「質」が変わってくるのであろうから

佐野先生のやさしい笑顔が素敵でした。

投稿: ROSE | 2006/01/18 16:20:58

平和記念公園に行かれるとのこと.丹下健三氏の建築再考なのですね.氏の建築に対する思考は,このころの方が僕的には好きかなと感じてます.なぜかと聞かれてもすぐには答えが出せませんが.しかし理由のひとつには,このプロジェクトにイサム・ノグチが関係しているからなのかも知れません.戦後,日本人の血がありながら,アメリカ人として来日しなければならなかった氏の「魂の声」がそこにはそこにはあります.勝手なコメントでごめんなさい.

投稿: 池田耕治 | 2006/01/18 8:58:43

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