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2005/12/29

ぎこちなく

ふっくらと炊いた豆のように、
いろんなものがぎっしりと詰まって
日々が過ぎていく。
 
 星野英一くん、箆伊智充くんが
修論構想発表会に向けて
 研究構想を発表し、それについて
議論した。

 星野君は、allocentricとegocentricの
空間認知に興味を持っていて、
 その両方がかかわるような心理実験を
設計すべく模索している。

 箆伊くんは、一連の事象が因果律的に
どのように連鎖しているのか
という認知と、そこに時間知覚が
どうかかわるかという問題。
 agencyやintentionalityの
関与も同時に検証すれば、
 より現代的になるのではないか。

 agency知覚もそうだが、
この世の中の全ての物質的因果性、
interactionのうちで、相手が
humanの場合のそれは特別な
位置を占めている。

 全てを擬人化する傾向に
見られるように、hot predictionと
cold predictionの交錯する場所に
こそ面白い問題がある!
 星野君の問題意識も主観/客観の
問題につながるが、
 socialなinteractionの視点も
介在させられたらというのが一つの
アイデアだろう。

 テレビマンユニオンの
花野剛一さん、電通衛星メディア局
企画業務推進部の金山淳吾さんと
会食。
 
 花野さんとは今年は随分会った。
 恐山にも一緒に行った。
花野さん、お世話になりました。

 金山さんはサーファー。
 ぼくはウィンドサーフィンしか
したことがない。

 最初にサーフィンをしたやつは
偉いと思う。
 考えてみると、
二足歩行も最初はサーフィンのような
ものではなかったか。

 一日に一回は、まだやったことが
なくて、ぎこちなくなってしまう
ことにチャレンジすべきなのではないか。 

 二足歩行の最初のふらふらは美しい。

12月 29, 2005 at 08:08 午前 |

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» ご恩は忘れません トラックバック 御林守河村家を守る会
塾から帰宅して、 食事をしているとき、 妻の話をききました。 西沢さんの奥様に、 スーパーで偶然お会いしたというのです。 西沢さんのご兄弟は、 ふたりとも島田進学スクールの卒業生ですが、 いまは社会人としてたいへん活躍している様子でした。 ひとしき塾のこと�... [続きを読む]

受信: 2005/12/30 0:38:32

コメント

朝起きると、頭が目覚め、その瞬間、頭の中からいろいろな想念が溢れてくる。

ゆうべ見た夢、きのうあった事柄、いつも考えていることなど…。

茂木さんの頭も例外なく、いろいろな想念が目覚めた瞬間溢れてくるのですね。

ところで、何時の頃から、人類は、「意識」というものを持ち始めたのだろうか。

2足歩行をはじめたころからだろうか、それともそれ以前からであろうか。

人が「意識」らしいものをもち始めたのは、2足歩行以前のような気もするし、それ以後からのような気もする。

なんて、茂木さんらのような脳研究の専門家の方々が御覧になったら、他愛のない想像かもしれませんが…。

人類が進化する過程で、何時頃から意識やクオリアというのを持ち始めたのか、ということを、時折、ぼんやりと考えているこのころです。

サーフィンでも技術でも、新しく事を始めると、やっぱり、なんとなくぎこちない感じになってしまう。でも、その分だけ大きなサプライズを感じる。

以前、NHK放送博物館を訪れた時、高柳さんという人の発明した回転板(ニポー円盤)式TVの復元機を初めて見た時(それは丸くて、走査線の荒い、旧式のブラウン管にカタカナの「イ」の字が映る実験機です)、ああ!すごいなぁ!といった新鮮な驚きを覚えたことがある。

いまどきの薄型TVを見ても、この実験機のような新鮮なサプライズを感じることは少ない。

新しくもぎこちないものは、常にサプライズにあふれているのですね。

投稿: 銀鏡反応 | 2005/12/29 19:53:03

あなたの文章も美しいと感じます。
ぎこちなく、ここに記します。

投稿: あいこ | 2005/12/29 9:25:05

ふと、“ランナーズハイ”ということを想い出して

ひょっとして“シンキング・ハイ”ということも

脳内物質を測定したら、証明できるのでしょうか?

薬学系の脳科学者の方もいらっしゃると思うので
チョット伺ってみたいです。

瞑想している僧侶の方の脳波がどうとか、聞いたことがありますが

お嫌かもしれませんが、茂木先生の脳をモニタリングしたら

何だかスゴーいデータが出たりして!!と

話がものすごく飛んでしまいました。

ゴメンナサイ…

投稿: TOMOはは | 2005/12/29 8:51:34

茂木先生も、朝、目が覚めると、
頭の中からいろいろなことが溢れ出していらっしゃるんですね…

それが、きちんと整理されて自覚できる方がいらっしゃると伺って、
(ソニー研究所の所長さんでしたっけ?)スゴイなぁと思いました。

私もどちらかというと「火事場のバカぢから」タイプなので

資料や本を読んだり、自分の経験を駆使して

グーッと、もぐりこんで、いったん、ぐちゃぐちゃになって

ポーンと、はじける・・・という感じがあります。

ここだけ読むと、「一体なんのこっちゃ?」って思われそうですが

ほんとうに脳の中の動きを言語化するというのは、ムズカシイです…

だからこそ、オモシロイ!!わけで

茂木先生は、どんなにお忙しくても、この脳の快感を、知ってしまったがゆえに

きっと走りつづけていらっしゃるんですね!!

今年もあと3日、皆様お元気で良いお年をお迎えください!!

(私は、かぜをひいてしまいましたが
皆様は、くれぐれも、お気をつけてくださいませ!)

投稿: TOMOはは | 2005/12/29 8:40:58

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