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2005/10/07

コーヒーに一滴

 ホテル・ニューオータニ近くで、
 カラフルぴあの原田富美子さん、
 三枝成彰事務所の西山さん

 研究所にて、
NHKの谷卓生さん、星野 豊さん、滝島雅子さん。
 
 D3の柳川透と小俣圭の博士論文が
追い込みに入ってきて、
 私もいろいろ心配している。
 
 投稿論文と違って、博士論文は
いろいろ「余計なこと」を書かなければならない。
 その分野の従来の研究をレビューしたり、
メソッドを詳細に書いたり、
 雑誌に載る論文にプラスして、
様々な事柄を書き込んで行かなければならないのだ。

 普通の論文が効率良く情報を他人に
伝えることを目指すのに対して、
 博士論文は、博士を受けるのに
ふさわしい「学識」を自分が
持っていることを証明する、
という側面がある。

 それを書く過程は、ディテールの積み重ね、
debuggingだから、職人のごとく
こつこつとやっていかなくてはならない。
 早くしないと間に合わない。
 早め早めに前傾姿勢で行きましょう。
 わかりましたか、柳川くん、小俣くん。
 
 どんなに大きなことも、ディテールの
積み重ねだというのは常々思うことで、
 それが判った時、人生が随分
豊かになったように感じられた。
 若い時は「今すぐ全てを!」と
Sturm und Drangで行きたいと
思ってしまうのだけれども、
 職人でいる時間が長いことが
大切だ。

 インスピレーションは、コーヒーに
最後に一滴垂らすミルクのようなもので良い。
 人生のほとんどは、ほろ苦い液体で
良いのだ。
 そのほろ苦さに身を浸すことが、
何とも心地よい季節となった。

 それでいて、時に命がけの跳躍を
夢見たりもするのだ。

10月 7, 2005 at 07:36 午前 |

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コメント

残暑がようやく終焉を迎え、かわりに涼しい秋風が吹き抜ける時節になりました。紅葉のシーズンももうすぐですね。

漆黒のコーヒーに一滴たらす、純白のミルクのように、インスピレーションひとつで自分のまわりががらりと変わる。人生が変わる。

エジソンのように、偉大な発明の発端となったインスピレーションはなかなか訪れないが、日々の生活の中で
いろいろなクオリアを感じつつ、毎日を懸命に生きている自分がいるのです。時には、憂鬱になることもあるのですが…。そんなネガティヴな気持ちも人生にとっては意味があるのですものね。

人生100年まであと60年。
100まで長寿をまっとうできるのかどうかはわからないが、とにかく今ある人生を充実して生きてゆきたい。40代になって、やっとこのように考えるようになれたきょうこのごろです。

投稿: 銀鏡反応 | 2005/10/07 19:31:24

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