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2005/10/19

キックオフ

六本木のスタジオで、
日本画家の千住博さんと対談。
 「日本の美」を巡って。

 日月山水図屏風の資料を前に、
千住さんが、「春、夏、秋、冬を一つの
絵の中にこうしてならべるというのは、
日本だけななのではないでしょうか」と。

 「この月は、もともと銀で描かれて
いたのでしょうが、うすれてこうなって
しまうということは、当然画家は
予想していたでしょう。
 自分の手で描かれたものに、時間の
作用が加わって、このようなかたちに
なる。
 いわば、画家と時間の共同作業なのです」

 「普段NYに住んでいて思うことは、
茂木さんが言われるように、他者という鏡があって
はじめて自分のことが判るということです。
 日本の美に目覚めたのは、ボストン美術館
でのことでした。
 日本の美を、いかに普遍的な概念に
つなげていくかということが大切なのでは
ないでしょうか。」

 千住さんの提案で、和装した。
 ステテコをはいて、あとは名前が
わからぬ。

 対談を終え、六本木のテレビ朝日通りの
Le Bourguignonに移動している途中で、
千住さんも実は和装するのは初めて
だったと聴いた。

 千住さんはしみじみとおもしろい方なり。
 対談もまたおもしろかったなり!

 和樂の蔵敏則編集長、石塚晶子さん。
 千住さんの秘書の目崎祥徳さんも
加わり、おいしいランチ。

 研究所へ。
 日本経済新聞社の佐藤慎(まこと)さん。
 PCのインターフェイスの未来について。
 
 柳川透、小俣圭は博士の予備審査に向けての
準備をしている。
 その横で、私も仕事をする。

 NHKへ。
 『プロフェッショナル』のスタッフ。
 おなじみの有吉伸人さん、住吉美紀さん、
細田美和子さん、河瀬大作さん、小池耕自
さんに加えて、たくさんの方々が。
 
 打ち合わせ、懇談のあと、
 以前から「行きましょう!」と言っていた
カラオケへ。

 いやあ、私は驚いた。
 皆さん芸達者。しかも、脱抑制のツボを
心得ている。
 やはり、audiovisualなドメインで普段
仕事をしていることは伊達ではない。
 人間というのは、すごい
生き物だなあと思った。
 それぞれの仕事で、突き抜けて
見えてくる領域があり、
 それを言葉にしないとしても
実はちゃんと見えている。

 私は実はかなり厳しい状況で(であり)、
またもやコンピュータを取りだしてその場で
仕事を始めるというワザも使ったが、
どうしても途中で「お先に」というわけには
いかなかった。
 大切な「キックオフ」だったからである。

 昔、ラーメン屋に行くと、
「店のおやじになめられるから」と
必ずスープを最後の一滴まで飲み干した。
 その感じに似ていた。

 最後まできちんと歌って(ラストは
ミスチルをコーラスラインのフォーメーションで
合唱して)終わった。
 気合いが入った。
 楽しかった。

 それから、
 誕生日のお祝いということで、
花束とシャンパンをいただいた。
 みなさん、ありがとうございました。

 タクシーに乗ってすぐに仕事を
始めたが、意識がとぎれて気付いたら
家の近くだった。

10月 19, 2005 at 07:31 午前 |

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コメント

お誕生日、おめでとうございます!

投稿: nana | 2005/10/19 23:45:01

納得です。ありがとうございました。

投稿: santafeman | 2005/10/19 20:27:00

今回のエントリーの中に出て来た千住博さんの言葉:
「この月は、もともと銀で描かれていたのでしょうが、うすれてこうなってしまうということは、当然画家は予想していたでしょう。自分の手で描かれたものに時間の作用が加わって、このようなかたちになる いわば画家と時間の共同作業なのです」
画家が輝く月を銀で描き、長い時間がそれを枯れた味わいのあるものに仕上げてゆく。
そこに「日本の美」の、ひとつの神髄があるのだろうと思われます。
堅いコンクリートとガラスと鉄筋でつくられた都会に住まう私たち若者(40代も含まれます!)は、自分の国の四季の自然と先人が育んだ繊細にして豊穣な美に、時には関心を持ってみるのも良いかなと思いました。

投稿: 銀鏡反応 | 2005/10/19 18:37:29

対談の内容が分からないので恐縮ですが、春夏秋冬を画面に並べるのは中国の「四方四季」という概念からだと存じております。東大の東洋文化研究所の小川先生が詳しいと思います。千住博さんの「絵」は私も好きです。

投稿: 大納言 | 2005/10/19 8:40:24

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