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2005/09/27

たった一日の中の並列

西明石にある、
独立行政法人 情報通信研究機構 
関西先端研究センター(KARC)を訪問。
 田谷文彦、張キさんと一緒。

 新幹線の中は、例によってずっと
仕事で、
 西明石に着く直前に終わった。

 タクシーに乗って、約15分。
 村田勉さん、精山明敏さんとは
以前にもKARCで会ったことがある。
 大阪大学の柳田敏雄さんの
脳のプロジェクトがあって、
 何回か訪れたことがあるのだ。

 食堂で、貝の筋肉の分子機構を
研究している山田章さんと遭遇。
 懐かしい。

 私が博士課程で所属した若林健之さんの
研究室で、山田さんはポスドクをしていた。
 昔の話をいろいろしているうちに、
脳の中のふだん血液が流れていない
ところが温かくなってくる感覚を持つ。

 さすが明石で、食堂のタコ飯がうまかった。

 フォーラムで、張さん、私、田谷
の順番に話す。
 もっと、脳グループを前にした
インフォーマルなtalkだと思っていたので、
少しパワーポイントの内容を
入れ替える。
 活発な質疑応答。

 fMRI、MEG、NIRSなどの装置を
見た後、
 バスに乗って居酒屋へ。
 10名くらいの方が参加。

 なぜか、村田さんとの間で
歴史論争が勃発して面白かった。
 幹事の南哲人さんはにこにこ
笑っている。
 早川友恵さんも、実は
村田さんと同じ作家が好きで、
 その作家がどうのこうのと
言っているうちに、
 ビールが空になった。
 
 田中靖人さんは海外に10年くらい
行っていた人で、
 イスラエルに5年いたという。
 私もイスラエルには1995年に
いったけど、
 それからどうなったのか。
 いろいろ話しているうちに
懐かしい気持ちになった。

 日記の書き方はいろいろある。
あるセンチメントに寄り添って
記す方法もあるし、
 今日のように起こったことを
並列的に書く方法もある。

 後者は、一日という時間経過
の中で起こったことを、
 記憶の中で見渡して、いわば
鳥瞰的に書くことであり、
 その際複数の要素が並列して
眼前するものを
どのように言葉に置き換えていくか
という命題が生じる。

 そこに現れているのは、結局は
空間の不可思議さと同じものだなと
ふと思う。

 保坂和志や、カフカが気にかけ、
とりくんできたこと。
 たった一日のうちにも、そこには
単一のセンチメントに回収できない
さまざまなものが並び立っている。

9月 27, 2005 at 07:15 午前 |

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コメント

先日のSONYの、新経営計画発表の際、QUALIAムーヴメントの新規開発をストップするとの、中鉢社長の話がありました。
非常に残念です。もっとも事情が事情なだけにやむをえないとは思うのですが…。私個人としてはささやかながら応援していただけに、発起人の出井さんや、このムーヴメントのコンセプターを勤められている茂木先生の心情を考えると、もっと続けて欲しかったと思うことしきりです。
QUALIAムーヴメントは幻になっても、クオリアそのものは脳に厳然とありますし、脳と心の関係についての研究は、茂木先生をはじめとする脳科学の最先端をひた走る英知の人々によって続けられてゆくに違いありません。
ところで最近、自分は脳と心の関係について、こう思います。それはこうです。
「脳こそ心、心こそ脳」と。

投稿: 銀鏡反応 | 2005/09/27 22:22:29

こんにちは、茂木さん:

昨日は、大変面白い話をありがとうござい
ました。英語のブロブも拝見しました。僕も機会あるごと
にアメリカ人をはじめとする外国人に、
原爆の現実を伝えています。ほとんどの
ひとが知らないですからね。

現実感と、Aha! そして長期記憶の関係
(きっと長期記憶のかなりの部分は無意識)
はとても面白いですね。まるで脳が、南極の
海の中に潜む氷山ようだ。

投稿: 田中 | 2005/09/27 13:48:23

トップページの一番下の部分が文字化けしているようですよ。

投稿: 水瓶座 | 2005/09/27 11:39:39

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