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2005/09/07

課題ではありません、衝動です。

 昨日の授業の課題で、
「学校時代に教科書に描いたらくがきを
思い出して、それをできるだけ正確に再現して
ください」
というのがあったのだけれども、
 その時フランスのLa Grotte Chauvet
の洞窟画のごとく、
 unkoを群描したのが、
3回生の
藤山豪クンだった。

 藤山くんは、浅草出身で、
「都会に行きたかった」から、
目黒の高校に行った。
 授業の後、椿昇さんを中心に
みんなで懇談していると、
 「先生、オレ、東京に帰りたいよ。
もう2ヶ月も帰っていないよ。
 東京、好きなんだよ〜」
と言う。
 
 近くにいた女子学生二人が、
「えーっ。京都、いいじゃん。京都に
いなよ。」
と言っても、
 藤山クンは、
「いや、オレは東京に就職するよ。東京に
帰るよ〜」
と言う。
 
 藤山くんは、どうやら、私の早口の
東京弁が「懐かしく」、望郷の
思いにかられてしまったようなのである。

 なんとなく、判る。
遠い土地に来ると、見るもの聞くもの
珍しく、きょろきょろわくわくするフェーズがあり、
そのあと、ぐーんと望郷の思いがわく
フェーズがある。

 藤山くんは、私の話と望郷の想いがシンクロ
してしまったのだろう。

 椿さんのところに学生が一人卒業制作の
相談に来たが、
 その時の椿さんの対応が見事だった。

 「他にそういうことをやっている人が
いるかどうか、そんなことはどうでも
いいんや。お前は何になりたいんや。
アーティストは衝動だ。お前のこの音が
いいと思ったら、さっさとバンドくんで
コンサート開かんかい。」

 そうだ、アーティストに限らず、
人間すべからく衝動だ。

 やはり3回生の小山敬介くんは、
ルックスはいいにも関わらず、
彼女がいない。
 衝動が足りないのだ。
 
 「小山くんて、デートしよ、って言っても、
いやあ、あさってまで提出の課題があるから、
何ていってふられそうなんよ。隙が
ないっていうか、だからダメなんよ。」
 みんな、言いたい放題言う。
 小山くんを取り囲んで身の上相談室。

 授業も面白かったが、授業の後も面白かった。
小山くん、判りましたか。
 課題ではありません、衝動です。

 とは言いながら、
 アーティストたちにふさわしい、
とっておきの課題を出す。
 どんな解答が来るか、楽しみだ。 
 良い衝動を課題に着地させてください。

9月 7, 2005 at 08:36 午前 |

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茂木健一郎氏のブログ“クオリア日記”に「人間すべからく衝動だ」とありました。 しごく納得 私自身、年齢を重ねるに連れて衝動が足りなくなってきていると。 仕事でもプライベートでももっと衝動的に行動するのも必要だな [続きを読む]

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コメント

東京。私は関西に地盤があって、東京には数年いただけですが、やはり、東京はアウェイであってホームにはなり得なかったという気がします。しかし、今、現在、自分が戦っている場所がホームだとするとアウェイは勝負に出て行く場所という事になる訳で、東京をホームと感じている人は、既に違う世界を見ているのかもしれませんね。ただ、今は「東京」を通過しないと「世界」に出て行けないという時代でもないと思うので、関西にとっての「アウェイ」も東京ではなく、世界であってほしいですよね。そう思いませんか。関西の皆さん。
そういえば、私の知り合いに、東京でかなり活躍出来ていたのに「地震が恐い」というだけの理由で、今、地方公務員をやっている人がいます。何処にいても、地震は起きるのにね。

投稿: 水瓶座 | 2005/09/09 1:31:12

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