“低俗”も脳の大事
ヨミウリ・ウィークリー
2005年10月2日号
(2005年9月16日発売)
茂木健一郎 脳の中の人生 第70回
“低俗”も脳の大事
一部引用
人間もまた生物である。生物である以上、生きるために必要なことを求める。私たちが案外気付かないのは、基本的な生物学的欲求が、高度な精神の希求と密につながっているということだ。
そのことは、私たちの経験に照らしても判る。私の友人の哲学者は、ある時、「時間とは何か?」という問題について悩んでいて、すっかり滅入ってしまった。考えに行き詰まって、もうこのままでは駄目かもしれないと思ったという。そんな折り、京都に行って、うまい天ぷらを食べた。すると、あら不思議。それまでの悩みがウソのように、ぴたりと収まって、すっかりハッピーな気分になってしまったという。
時間についての哲学的悩みが、うまい天ぷらを食べると解消されてしまうというのは不思議だ。しかし、そこにはじっくりと考えるべき生物学的真実が潜んでいる。脳の中では、哲学することの喜びも哀しみも、食べ物のような生物としての基本的欲求と同じ回路で処理されている可能性が高いのだ。
全文は「ヨミウリ・ウィークリー」で。
9月 18, 2005 at 07:52 午前 | Permalink
この記事へのコメントは終了しました。
コメント