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2005/08/13

人生、小さく前にならえ

 「交詢社通り」というのは、
以前からもっとも銀座らしくて胸が
ときめく名前だと思っていたが、
 調べると福澤諭吉が中心となって
結成されたクラブらしい。

 その交詢社通りにある
 gggで、まずは佐藤雅彦研究室
展を見て、
 それから、講演会場がどこか
判らなかったので、
 ビルの外に立って呆然としていると、
吉村栄一さんがやってきた。
 しばらくして、桑原茂一さんも
いらした。

 やっとどこか判ってエレベータで
上る。

 対談始まる。
 佐藤雅彦さんが、過去のご自身の
様々な作品を見せて下さり、 
 私がそれについて思いついた
ことを喋る、というスタイルで
 進んだ。

 途中で、ははあ、と思った。
 佐藤雅彦さんにとって、オノマトペ
的なものとか、
 リズムとか、繰り返しとか、スタイルとか、
ああいうものは、生命の衝動を
封じ込め、方向づける呪術のような
 ものではないか。

 アルゴリズム行進にしても、
ドンタコスにしても、
 本来どのような方向にも行きうる
生命というものが、
 ある特定の規矩に従うという
ところに立ち現れる快感、
 エフェクトをねらっている。

 アルゴリズム行進などは、機械的に
動くロボットがやれば後ろのヒトとぶつからないで
完璧に出来るが、 
 どうなるか判らない人間がやるからこそ
面白い。

 佐藤さんの作品は、特に近年、
初等義務教育的なメタファーを強めているが、
 考えて見れば小学校の教育とは、なかんずく、
本来どっちの方向にいくか判らない無定型な
子供たちの生の衝動を方向付け、秩序づけ、
 整理するところに立ち現れる何か
なのではないか。

 対談中、テレビマンユニオンの花野剛一
さんがハンターのようにずっとカメラを
構えていた。

 「前にならえ」とか、「小さく前にならえ」
とか、
 ああいうの、大人になった今から考えると
ヘンですよね。
 gggの今津鎖子さんが見つけて下さった
素敵な京料理の店で、佐藤さんとそのような話を
続けた。
 最後は、佐藤さんと桑原さん、そして私で
誰が一番「ヘンタイ」かという議論になった。

 佐藤雅彦さんは、「前にならえ」
も「小さく前にならえ」も大好きだそうである。
 人生、すべからく小さく前にならえ、で行きたい。
 先頭のヒトが腰に手をあててakimboをやるのも
面白い。
 ロボットじゃなくて、人間がそれを
やると、そこから必ず生命が吹き出していく。

8月 13, 2005 at 09:56 午前 |

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受信: 2005/08/14 0:19:56

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ギンザ・グラフィック・ギャラリーで 「佐藤雅彦研究室展」を見た。 慶應大の佐藤研とは「ある概念(数学的規則etc.)を表現に置き換えるとどうなるか」みたいなことを研究しているゼミで、NHK教育番組「ピタゴラスイッチ」でも有名。 たとえば、「反復かつ連続」という映像作品。 (1)画面を右から左へ横切る女性 (2)画面を左から右へ横切る男性 (3)画面を左から右へ男性を追いこしていく自転車 それぞれと同じ速度でスクリーンを動かし反復させることで、 画面の枠をこえて人やら自転... [続きを読む]

受信: 2005/08/25 18:09:01

コメント

交じゅん社通りは、以前からよく銀座をブラブラする際によく通った通りですが、最近その交じゅん社のランドマークたる交じゅん社ビルが改装されたと知り、よってみたのですが…なんとファッションアイテムばかりのビルになってしまい、かつての重厚で文化的なムードが薄れてしまったのが残念でした。
茂木さんと佐藤さんの対談、実地に訪れて拝聴したかったです…。
さて、
>「前にならえ」「小さく前にならえ」
とか、
ああいうの、大人になった今から考えるとヘンですよね。
私もそー思います。なんであんなことやる必要があったんだろう?学校の朝礼で、ってね。が、今回の記事を読んで少し考えが変わりました。「前にならえ」とか「アルゴリズム行進」などは、ロボットじゃなく生きた人間がやるから生命感が涌き出てくるものなんですね。味が出て来るもんなんですよね。
「アルゴリズム体操」とか「ドンタコス」も、ロボットがやるより人間がやるから、生命感がでて面白いんですよね。
きょう(8月13日)お台場のソニーエクスプローラサイエンスで、QRIOのデモを見てきたのですが、滑らかな動きには、さすが!と思いました、がやっぱり何かが足らないと思いました。
それはやはり生命感というものなんでしょうね…。

投稿: 銀鏡反応 | 2005/08/14 0:08:47

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