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2005/07/05

幻の白夜

 朝、入試事務のために、東京工業大学すずかけ台
キャンパスへ。
 事務終了後、三宅美博さんと
しばらく議論する。

 修士一年の星野英一と箆伊智充をさそって昼食に
行こうとしたら、博士3年の柳川透が前を
横切った。

 4人で駅前のてんぷら屋「てんてん」へ。
すずかけ台に来た時はここに行くのが
楽しみである。
 私は天丼だったが、
学生たちは上天ぷら定食を食べた。
 星野は、エビの尻尾が好物らしい。
 他人のものまでもらって食べていた。

 星野は、そろそろ修論のテーマを決めた
らしい。
 いろいろ詰めていくべきところはあると
思うが、
 これから一暴れして欲しい。

 夜、新宿の小田急マンハッタンヒルズ14F
の「なだ万賓館」で会食。
 ソニーの原岡和生さん、福嶋修さん、
ヴァイオリニストの佐藤まどかさん。
 
 原岡さんが佐藤さんのファンで、
いろいろ御世話をしている由。
 原岡さんの依頼で、先日の佐藤さんの
コンサートに私は小文を書いた。

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 出会ったことを忘れずに何時までも覚えていることがある。心の奥深くに印象が刻み込まれ、月日が経つとともに色あせるどころか、ますます輝きを増してくるのだ。
 演奏会は、そのような一回性の体験に出会えるチャンスを与えてくれる。ペーター・シュライヤーが素晴らしい歌唱の後、舞台から引っ込む時に見せた笑顔。ロンドンのロイヤル・アルバート・ホールで、『メサイア』を指揮していたメニューヒンが、遅れてきた観客が席につくまで、指揮棒を上げたまま待っていたその姿。何時まで経っても忘れられない。そして、心の宝になる。
 人生でたった一回だけしか出会わないかもしれない印象のことを、最新の脳科学では「クオリア」という。佐藤まどかさんは今夜のシベリウスにどんなクオリアを託してくれるのだろう。目を閉じた時、そこに浮かぶ風景は何だろうか。最後の音が消える時、舞台の上に残された美しい残像は、きっと私たちの心の中の掛け替えのない印象へと変わるはずだ。
_____
 
 アメリカから帰国してすぐに読売新聞の
読書委員会に向かった日なので、
 残念ながらコンサートには行けなかった。
 原岡さんはシベリウスも好きで、
何回かフィンランドに行っているそうである。

 本物の白夜は経験したことがない。
 原岡さんの面白い話しを聞きながら、
ずっとそのことを考えていた。
 
 梅雨空の東京で、幻の白夜を想ふ。

7月 5, 2005 at 07:42 午前 |

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