« Introduction to psychology. Lecture 10 | トップページ | (本日)東京芸術大学 美術解剖学 渋谷慶一郎 »

2005/07/07

時間泥棒さん、さようなら。

 理想と現実のギャップをもたらすものは、
何よりも「時間」の欠乏だなあ。
 ここのところ、そんなことを思う。
 もし時間が無限にあったら、
やりたいことがあるのだが。
 日々の時間の流れの中で、
 そのことができずに
私という身体は人生というすべり台を
落ちていく。

 早稲田の授業も、あと僅か。
 TAの田中さんに、ハンド・マイクを
持って教室を回っていただくように
なってから、
 私は時折地の声で喋るようになった。
 なにしろ二百人の大教室なので、
 オペラ歌手の詠唱のごとく、
終わるとへとへとになる。
 とくに忙しくて昼食を食べられなかった
時はこたえる。

 NTT出版の牧野彰久さんが、
いつも来ている。
 もちろん、授業を聞く、という意味合いも
あるのだろうけども、
 それと同時に原稿のプレッシャーをかける
ためである。
 「S先生からは一章分いただきました」
と横を歩きながらささやく。
 空きっ腹に、ささやきが染みこんでいく。

 研究所のゼミは、修士1年がはじめて
論文紹介をした。
 ヘライ、ホシノの両名である。
 大久保さんは体調を崩して欠席。

 二人とも、みんなの突っ込みを受けつつ
何とかこなしていた。
 ゼミ修了後、五反田の「あさり」
で懇談。
 このような時間は大切で、
それぞれの学生が抱えている
問題点が明らかになったりする。

 なんとかみんなが学位を無事とって、
卒業し、就職できるようにしなければ
ならない。
 七夕の願いはそれにしよう。

 自分のことと言えば、とにかく、
魂の仕事をする時間が欲しい。
 私の一番の敵は時間泥棒だ。
 結局、密度と集中を上げるしかない。
 昼食くらいとらなくても
何だと言うんだ。

 時間泥棒さん、さようなら。
 ぼくは、自分が本当にやりたいことが
やりたいです。

7月 7, 2005 at 06:26 午前 |

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 時間泥棒さん、さようなら。:

コメント

ProfessorHora は年齢不詳と、モモには見えた―私はモモが大好きです。
「職業」には、逸脱と発見、思い出す職種があっていいと、とても思う。そのシステムが必要だ。mental illは「病」や「異常」であるというよりは、「進化」や「適応」の葛藤の状態であると思う。彼らが社会に貢献する方向性として、人間の需要、欲求そのものを発見していく人、創っていく人としていきる道があるのではないだろうか。
結局それは、彼らにアーティストとしてのパーソナリティを確立してもらい、なおかつ周囲にも理解を促すということに同義なのだろうか。リアリティがバラバラで、統合できずに違和感をもっていようと、意味の照合が不調和でもどかしくあろうと、その状態を観察する眼を養い、肯定し、さらに自発性や創発性によって開け放っていける灯のような存在になるメディアを、新しい鏡を創ることができたなら、メディアアートの「新しい知覚をあばく」という側面が、精神医学の処方箋への分類による対処法に代わるものになるかもしれない。
「詩の創造よりはむしろ、詩的瞬間の創造を、それ本来の目的としてもつことはできないだろうか?ポエジーにおける普遍的感応は可能であろうか?」と、オクタビオ・パスは問う。
作曲的感覚、作詩的感覚、そのリズムや効用を、いつも忘れたくない。
茂木先生に、ミス・ブランチに座ってもらいたいと少し思いました。

投稿: | 2005/07/08 1:22:28

茂木さんの日記を読んでから、インターネットのニュースを見ると「三洋電機が1万4千人削減」という記事がありました。つまり、「お前の代わりはいくらでもいるんだ」と言われてしまう人が世の中には山のようにいるということでしょう。
 誰もが、閑がないほど打ち込める仕事を持ちたいと思いながら、職を追われる現状があり、また、ワークシェアリングなどという発想も、結局は車のパーツのように代用品の効く職業という事でしょう。
 ある意味「この仕事は、あなた以外の人には頼めないんだ」と言われるのは、羨ましい事ですね。
 何だろうこの落差はと考えると、やはり、人間の才能の違いという所に行き着いてしまうのでしょうか。
 「自分の代わりには自分にしか出来ないんだ」と堂々と言える位の人間にならないと駄目ということなんでしょうね。
 でも、本当にやりたい事を出来なくさせているのは、何なのでしょうか。何処かで断ち切れない何らかの柵があるという事なんでしょうね。才能豊かな人には、また、それ相応の悩みがあるんですね。

 
 
 
 
 

投稿: | 2005/07/07 23:12:40

 個人的には、時間泥棒より、
「何でもやっても良いとなると、取り立てて何もやりたい事が見当らない。」
という、情熱泥棒の方が怖かったりします。

投稿: | 2005/07/07 21:25:55

コメントを書く