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2005/07/31

思い出せない記憶よ、ありがとう

ヨミウリ・ウィークリー
2005年8月14日号
(2005年8月1日発売)
茂木健一郎  脳の中の人生 第64回

思い出せない記憶よ、ありがとう

一部引用

 あれは小学校1年か2年の時だったろうか。父親に連れられて、東京の下町、南千住にあった「東京スタジアム」に野球の試合を見に行ったことがある。当時、ロッテ・オリオンズが本拠地としていた。「光の球場」と言われたスタジアムの内野席。光と影のコントラストが美しく、スタジアムを渡る風もさわやかだった。
 あの頃は鳴り物の応援もなく、球場は静かだった。その代わり、ヤジを飛ばすおじさんが沢山いた。一人のおじさんが、当時の人気CMをもじって「若さだよヤマちゃん」とヤジっているのが面白く、私もまねをして「年だよ、チョウスケ!」などと大声を上げた。まわりの大人が、「ナマイキなガキだ」と笑った。それが、ちょっと得意だった。
 その前後のことははっきりと思い出すことができない。しかし、あの日、東京スタジアムで私が体験したことが、ヤジだけであるはずがない。自分の周囲にぽつりぽつりと大人たちが観戦している様子だとか、隣に父親がいる頼もしい感じ、見知らぬ人の前で大声でヤジるちょっとどきどきする気持など、無数の「思い出せない記憶」が、あの夜、私の脳に焼き付けられたことは間違いない。
 
全文は「ヨミウリ・ウィークリー」で。

http://info.yomiuri.co.jp/mag/yw/

7月 31, 2005 at 09:35 午前 |

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