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2005/06/05

「こく」のある学び

 精神科の先生方は、
独特の「こく」のある世界観を持っている。
 お話するたびに、そのことを思う。

 「にじかい」を幕張プリンスの「ごじゅっかい」
をやった。
 夜景がきれいなバーの全国2位に選ばれた
そうである。
 眼下に千葉マリンスタジアムが見える。
 私は、計見一雄さんをはじめとする
10人くらいの精神科医に囲まれ、
 そのインターナルなトークを聞くという
類い希な学習機会を味わっていた。

 シンポジウムは、佐々木正人さん、
池田清彦さんと久しぶりに会って
お話することができて楽しかった。

 佐々木さんの環境心理学は、
源流を遡っていくとダーウィンに辿り着く。
 新生児が周囲に様々な環境を発見してい
くところを、アーカイヴにするという
お仕事も、 
 すなわち、虚心で自然を観察するという
自然科学の精神そのものなのではないか。
 「動物の運動(の多様性)は、ほとんど記述されて
いないんですよ」という佐々木さんの
発言が印象的であった。

 池田さんの話は、相変わらず面白かった。
 具体的なエピソードの中に様々な
旨味が詰まっている。
 
 懇親会でいくつか良いインスピレーションの
種を得た。

 まずは、精神状態が普段と違うものに
なってしまうということ自体よりも、
 そのことによって「パニック」に陥って
しまうことの方が問題だということ。
 違った状態になっても、そんなもんだと
うまく「パッチ」を当てて生きていけば
それで良い、というフィロソフィー。

 また、精神病の発病は、人生の節目節目で
ある特定の認知的「解釈」を積み上げていく
ことで起こるのではないかという考え方。
 つまり、人は、過去の「ソフトウェア」の
履歴の上にさらに積み重ねを行うわけであって、
 その「ソフトウェア」が累積的に
ある方向にカーヴを描いていってしまい、
その結果ある時break downが起こる
ということ。

 あらゆる時間が学習の時間である。
 最近しみじみそのことを思う。
 脳の快楽の文化が人間をつくって
いくとすれば、
 学ぶという快楽はその中でも最も
滋味の深いものだと思う。

 そして、学びのメカニズムと
創造のメカニズムは実は多くを共有している
はずなのだ。

6月 5, 2005 at 09:51 午前 |

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