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2005/06/27

政治的概念

会議のいいところは、
情報を手に入れる、というよりは
いろいろものを考えることである。

Susan Greenfieldや、Christof Kochの
話を聞きながら、
これからしばらくの心脳問題の研究の
方向性がはっきりと判った。

Neural correlate(ある意識の表象内容に
ついて、どのような脳活動がそれを引き起こすか)
は、たとえ、直接それだけでは
意識が生み出される第一原因自体には
迫れないとしても、
とりあえずは「できる」ことである。

fMRIや、電気生理などの実験を積み重ねて
いけば、今後、neural correlateは
少なくとも10年はactiveな研究テーマに
なるだろう。

その一方で、neural correlateだけでは
意識の根本原因には解明できない。
そこでどうするか。ここが一工夫
いるところである。

私たちのグループの発表7件も
無事終わる。

カリフォルニア工科大学の明るい
キャンパスの中を歩いていたら、
色々なことがキレイに整理されて
いった。
名前は判らないが、紫の花が
木にたくさんついていて、
その蜜をなめたら少しビター
で甘かった。

それにしても、ASSCは、
うまく運営されていて、politicalには、
脳科学、認知科学のメインストリームと
きわめて親和性の高い場所にある。
それは、参加者の顔ぶれを見ていても
判る。

Christof Kochらの功績が大きい。
Scientific Study of Consciousnessが
respectableなものであるという
ことを確立する上では、
neural correlateという概念は
使い勝手があったのだろう。

 学生たちは、下條さんの研究室を
見学させてもらうことに。

 私はあと一日で帰る。
 いろいろ仕事があるためである。
 もう少し長くいたかった。

 仕事を整理して行こうと思う。

6月 27, 2005 at 12:00 午前 |

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