« 時間 | トップページ | 欲望する脳 第二回 »

2005/05/23

科学の恵み

Popular Science日本版
連載 Do You Know[脳]
茂木健一郎 科学の恵み
2005年6月号(5月2日発売)

一部引用

 日本では、科学離れが相変わらず心配されているようだが、どうやら風向きは少し変わってきているようでもある。私の周囲だけかもしれないけれども、科学的なことへの関心が、別に科学技術立国のためにそうしなければならないという義務感からではなくて、徐々に戻ってきているように感じるのである。
 (中略)科学の恵み。それは何よりも、とびきりの知性がもたらす恵みである。日本では、日常生活の感覚で分かりやすい科学が取り上げられがちだが、そんなことでは科学の恵みの本当の深い味わいなど判らない。フォン・ノイマンがシャンパンを飲む手をふっと止めて、遠くを見る目をしている時に何を考えているか、そう簡単に判ってたまるかなのである。(中略)
 今年は国際物理年である。1905年にアインシュタインが相対性理論をはじめとする数編の画期的な論文を発表して、世界の見え方を変えてしまってから100年。私たちが忘れてはならないのは、科学の恵みをまさに体現したアインシュタインが、いかに変人だったかということである。そもそも大学で落第生で、まともな研究職に就けなかった。相対性理論の画期的な論文を発表したら、すぐさま世間は拍手喝采、ベルリン大学か何かから招聘がくるだろうと思ってしまうが、彼は何とさらに1909年まで特許局で働いているのである。
 歴史の事実は小説よりも奇なり。アインシュタインは、「特許局で、街の発明家の変な話を聞いて、それを論理的にまとめる訓練が大変役に立った」と言っているが、なんのことはない、自分自身が街の発明家と大して変わらなかったのである。

全文はPopular Scienceで。

http://www.popsci.jp/

5月 23, 2005 at 07:13 午前 |

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 科学の恵み:

コメント

コメントを書く