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2005/05/13

Horace Barlowとの再会

Fitzwilliam Museumの前に立っていると、
Horace Barlowの車が止まって、クラクションを
鳴らした。
 私が助手席に乗り込むと、Horaceはそのまま
Trumpington Streetを北上していって、左折し、
Trinity CollegeにRiver Cam側から入って、
いつもの駐車スペースに泊めた。

Fellowと同行する人しか歩くことのできない
芝生の上を歩き、Dining Hallのドアを入ると、
Horaceは、メニューの前で、
「さて、何があるか見よう」と言って、
それから、High tableに入っていった。
 
メインはSoleで、それとapple juice、vegetables,
Pudding with custardを食べた。

さっそく、いろいろ研究の話をして、
いくつかarrangementの相談をした。
Horaceが最近興味を持っているのはeye movementに
伴うmotion perceptionの問題で、
いつも目は動いているのに、
V1においてfourier transformが行われ、
それがより高次の視覚野に向かう中で、
安定した知覚が得られるのはabsolute marvelだと
Horaceは言った。

具体的にどのような実験を計画しているのかを
話した。

食事を終え、Horaceが「家でコーヒーを飲もう」と
言って、
Horaceの家に行った。
Horaceの一番上の息子、Oscarが、gap yearを
フランスで過ごした後に、今年大学に入って
Philosophyをやるのだと言った。
今には、IdaとPapitaの二人の娘が
数学コンペでmedalをとったcertificateが
飾ってあった。
娘たちの方がmathematicalなようである。

Horaceの家には犬がいて、すぐに私の
ところに来て甘えた。
「新しく来た人のところに来て甘える
というのは、何か適応の意味があるのでしょうか」
と聞くと、
「彼女は、どんなにかわいがってもらっても、
enough attentionを得たとは言えない。
新しく来た人は、attentionをくれると判っている
から、行くんだと思う」
とHoraceが答えた。
確かに、Horaceが犬をかわいがり始めると、
犬はHoraceの所に行った。
重要な属性は、「新しく来る」ということではなく、
「沢山attentionをくれる」ということだったの
である。

コーヒーを飲みながら
さらに詳しく研究上のarrangementの話を
相談して、Horaceのところを辞した。

私は感動していた。
Horaceは今年84歳である。
ところが、アタマは全く衰えていないどころか、
ますます鋭い。
視覚心理のプロジェクトも進めようとしていて、
その情熱にはアタマが下がる。
恩師が、元気でいてくれるというのは心強い。

ホテルで、資料を読み、仕事をする。

River Cam沿いにあるUniversity centerの
barで、Adar Pelahと会う。
Adarは、Horace Barlow labに一緒にいた仲間
で、
Cambridgeから歩いて30分のGrantchester村に
住んでいる。
最近はYork UniversityやHarvard Universityにも
ポジションを持っているけれども、
CambridgeのEngineering departmentにも
ラボをセットアップしようとしている。

Adarは、もともと視覚心理を研究していたのだけれども、
最近になってVirtual Realityに興味を持っている。
いろいろな研究テーマについて議論して、
それからちょっぴり「あいつは今どうしている」
などとgossipをした。
Adarと喋っている間に、
新潮社『考える人』編集部の北本壮さんと、
新潮社写真部の菅野健児さんが来たので、
ホテルに戻った。
私が、今回、いろいろな人と会って議論をするの
に「便乗」して、それを『考える人』の
「心脳問題」特集の記事にするのである。

8時をまわり、すでに暗くなっていたが、
River Camへの道や、
King's College、Trinity College、St. John's college、
The Eagle pub、The (old) Cavendish Laboratory
などを廻って、
主な撮影ポイントを指摘する。

私が仕事をしている間に、北本さんたちが
撮影をする算段である。
いつの間にか9時を廻ってしまい、
パブの食べ物がなくなったので、
タイ料理に入る。
私の風邪は悪化して、
熱はないのだが、いろいろな粘膜が痛い。
仕方がないので、イギリスの「民間療法」
のような、Lemsipという薬をお湯に溶かして
飲んだ。

Paracetamolが650mg入っている。
最初にCambridgeに2ヶ月滞在した時、
下宿のフランス人のおばさんに、「風邪の
時はこれを飲め」と教わったのである。
あまり効いた気がしない、不思議な薬である。

5月 13, 2005 at 01:09 午後 |

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コメント

癒しが必要!免疫系機能は正直なようです。お大事になさってください。

投稿: いの | 2005/05/13 22:28:54

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