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2005/04/13

養老孟司は座談の名手である

養老孟司は座談の名手である。

 横浜の、グランドインターコンチネンタルホテルで
養老さんと合同の講演会があった。
 まず、私が喋って、その後養老さんが喋った。
 NHKの高尾正克さんも聴きにいらした。

 座談というのは、講演会の前の昼食の時と、
終了後の夕食の時のことである。
 横浜だというので、ジモッティの竹内薫夫妻も参加。
 ソニー広報の上原さんも同席される。

 もちろん、多数の聴衆を前にして講演
される養老さんは、抜群におもしろい。
 座談の時、講演と何が変わるかというと、
不特定多数の人にわかってもらわなければ
ならない、という配慮が消えて、
 瞬発的なひらめき、
寸鉄人を刺す勢い、
 そして気合いが現れる。
 まるでひらりひらりと飛ぶ
蝶のごとく。
 実に面白い。

 今週号のアエラに、ローマ法王死去「やり残した
対中和解」という面白い記事が載っている。
 中国とバチカンの間に、ちょうど日本の
靖国神社の問題と同質の対立があるというのである。
 19世紀末の「義和団事件」の犠牲者だった
宣教師たちを、「聖人」に列した(列聖)ことに
対して、「帝国主義の道具を聖人にするなら歴史の
改竄である」と中国が激怒したという。

 私は、これは実に重要な記事だな、
と思ったので、
 養老さんにその話をしたら、即座に、
「日本はバチカンと組めばいいんだよ」
と言って、あとは煙草を吹かしている。

 フジテレビの日枝社長とホリエモンの
ことも、
 「だいたいテレビやっているやつが、
日枝社長とホリエモンの顔を並べてみたら、
一般視聴者がどっちに好感を持つのか、
わからないはずがないだろう。日本のテレビは
本気で作ってねえんだよ」とバッサリ。
 養老さんのこういう時は本当に
面白い。
 少人数で聴いているのがもったいない
くらいである。

 あとは虫の話。
 養老さんは「行くととんでもないことになるから」
アマゾンにまだ行っていないというので、
 是非養老孟司をアマゾンに連れていく
企画をやりましょう、
 と盛り上がる。
 盛り上がりすぎて、バス・ペール・エールの
入ったビールグラスを倒して割ってしまった。

 きっと、あれは縁起が良い、という
ことに違いない。
 横浜駅近くの「ガジュマル」でのことである。

 養老さんたちが帰ったあと、竹内薫、かおり
夫妻と横浜駅地下で少し話す。
 「おじさん温泉」を復活させて、
つきましては悪だくみをしようじゃないか、
と語らう。
 
 養老孟司さんの座談が次にいつ聞けるか、
楽しみである。

4月 13, 2005 at 06:23 午前 |

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コメント

養老先生の森羅万象の解剖にとても刺激を受けた40歳青春後半の若者です。
茂木先生のクオリア研究については
理解初心者ですがこれまた脳に快楽感をキャチしているレベルです。
私は、水泳指導員なのでこの刺激を取り入れたシステムを日々模索健闘中です。

投稿: 鈴木龍弥 | 2005/04/21 0:58:10

「Science Aera」臨時増刊での養老先生の
パンチあるお話に感銘を受けました。


「日本人は米を作って、せいぜい2000回程度。
そんなにノウハウは蓄積できないのにここまで
改良できた。日本にも伝統的な「科学」のありようがあったということ。

とか、

デカルトは「良識は万人に与えられている」と言いましたが、
その通りです。「独創性」なんかない。
人は当たり前のことしか考えないのです。

とかです。
----
「Science Aera」という雑誌があることは
これまで知りませんでした。 :-)

投稿: Kimball | 2005/04/16 7:27:15

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