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2005/04/07

パッション(情熱/受難)

たまには現代の渇いた機能主義から
離れないとやってられんわい、と
Parsifalの第三幕を聴きながら、
窓際で目を閉じて、日の光を
感じていた。

すずかけ台につくころに、ちょうど
聖なる槍が聖杯のもとに戻ることが
できた。

パッション(passion)という言葉が
気になっている。
現代の英語では、情熱という意味だが、
もともとはラテン語でキリストをはじめとする
殉教者の受難を指す。
だから、十字架は愛のシンボルにもなる。
マタイ受難曲は、St. Matthew Passionである。
世の中には、Erbarme dich, mein Gott
(主よ哀れみたまえ)の
アリアを聴いたことがある人とない人の
二種類の人間がいる。

「受難」が「情熱」に転じる魂の錬金術には
鮮やかで深い鋭さと熱が感じられて、
自分の心の中でしばらくころがして
AからBをつくってみる。

中村清彦先生の研究室の毬山さんの博士の
中間発表。猿の道具使用に関する興味深い
モデル。

昼食の後、専攻会議があって、
さらに新修士1年に対するオリエンテーションが
あった。

私の研究室には、

大久保ふみ
箆伊智充
星野英一


の3名の方が入ってくる。

歓迎パーティーで、久しぶりに箆伊君と喋った。
大学院入試の面接の時以来である。
グレン・グールドが好きだという。
なかなかに大物の気配である。

自分が修士1年の時にどのような気持だったか、
思い起こしてみる。
将来が不安だった。
研究室のみんなが、かたく結ばれている
ような気がして、
そこに入っていけるか心許なかった。
いろいろ質問をされると、自意識過剰に答えた。
根拠のない野心に満ちていた。
学校でも社会でもない、
煉獄のようなところに入っていく気がした。

深くパッションを掘り下げている時に、
三宅美博さんがやってきて、
話しているうちにぱっと明るくなった。
三宅さんとは別府温泉の研究会の後、
大分駅でビールを飲んだ時のことが
なつかしい。

三宅さんの師匠は清水博さんである。

きっと、情熱と受難は無関係ではなく、
同じことなのだ。
そう考えれば、修士1年も教師もヘッタクレも
ない。
ただ、黙って情熱/受難を生きればよかろう。

4月 7, 2005 at 06:51 午前 |

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