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2005/03/22

理想の散歩道

私が今住んでいるところから、
裏道のようなところを通って、
公園の中を抜け、
 以前国立の病院で、今は
集合住宅の敷地になっている周囲の
森の中を歩き、
 寺の横を抜けると
そこにそば屋がある。

 特においしい、というわけではないのだけれども、
そこに至る散歩道が気持が良いので、
休日にはテクテクと歩いていくことが多い。
 片道7−8分の散歩である。

 「味」だけではなく、そこに行って
帰ってくる体験の質全体を問題にし、
それを消費するというのはつまりは
「クオリア消費」だが、
 同じようなことをやっている人が
もっといても良いはずなのに、
 他にはあまり見ない。

 寺の横には、夏になると
トカゲがたくさんいる。
 木の幹にずらりと並んで、
ひなたぼっこをしている。
 昨日もいるかなと思って注意していたが、
まだ季節が早いのか姿を見なかった。

 ケンブリッジには、市街から
トリニティカレッジ所有の「グランチェスター牧場」
を経て、グランチェスター村まで、約30分の
散歩道がある。
 日曜にはみんな歩いてサンデー・ランチを
食べに行くのが人気のある風習で、
 アラン・チューリングなどもよくやって
いたらしい。

 「歩く」というのは重要な思考機会だから、
気持ちよい散歩道は、一種の知のインフラである。
  
 私が良くやるのは、代々木駅から
原宿駅まで、明治神宮の森の中を抜けるルートで、
天気の良い日など、山手線に乗らずにわざわざ
歩く。
 玉砂利の道に、時折光の川が出来ていることが
ある。

 日曜日にそば屋に行く話を書くつもりが、
いつの間にか散歩道の話になってしまった。
 つまりは、理想的な散歩道を常に探している
のである。

3月 22, 2005 at 04:35 午前 |

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