野球という体の文化
ヨミウリ・ウィークリー
2005年4月 3日号
(2005年3月19日発売)
茂木健一郎 脳の中の人生 第46回
野球という体の文化
一部引用
以前、公園で草野球をやっていたら、パキスタンの人が二人通りかかって、面白そうだ、いっしょにやらせてくれと話しかけてきたことがある。もちろんいいよ、と即席の国際親善を図ったが、この二人が全くへたくそなので驚いた。おそらくはスポーツか仕事で鍛えたであろう頑強な体つきをしているのに、ボールを投げようとすると、女の子が「いくわよ〜」と言いながら投げているようなフォームになってしまうのである。
パキスタン人のお兄さん二人と野球をやって、野球は一つの身体の文化なのだと気が付いた。私が当たり前のようにボールを投げ、バットを振って打つことができるのは、子供の頃から草野球をやって、そのような身体の動かし方が染みついているからである。周囲の人とのふれあいがないと言葉を獲得することができないように、身体の文化も、そのような文化に接し、学習しなければ自分のものにすることができないのである。
全文は「ヨミウリ・ウィークリー」で。
3月 19, 2005 at 10:23 午前 | Permalink
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