マーリンは本当はいない
幻冬舎の大島加奈子さんに
送っていただいた大ベストセラー
Good Luck
を読む。
二人の騎士が魔法のクローバーを探しに
森に入る。一人は偶然の幸運を求めるが、
もう一人は、魔法のクローバーが生える
条件をいろいろな人に聞き、その条件を
自ら整えようとする。
「魔法のクローバーの方程式」を満たすよう、
努力する。
その結果、条件を整えた騎士は、
魔法のクローバーを手に入れる。
よくできた話だが、この世界では、
本当は誰も「魔法のクローバーの方程式」など
知らないし、知り得ない。
本当に新しいものに、方程式などない。
全てを見通して、二人の騎士に試練を与える、
魔法使いマーリンなど存在しないのだ。
2月 9, 2005 at 10:25 午前 | Permalink
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コメント
えっと自己レスです。
上のコメントは茂木さんに反論しているわけではなくて、
「マーリン」というものは、外在するものではなく、英国のメンタリティの中に内在してるものなのではないかと言いたかったのです。
アーサー王を育んだマーリンの魔法は、奇跡ではなく自然の法として、「ある」ものではないか? と私は思います。そしてその系譜の中に近代科学者の始祖としてのロジャー・ベーコンも存在するのではないでしょうか。
投稿: Yuri | 2005/02/10 19:52:26
アーサー王の話をちゃんと読んだことがないのでわからないけれども、「マーリン」というのは「自然」を象徴する存在ですよね。
だから、心の中に「マーリン」はいるのではないでしょうか?
中世の魔法使い=錬金術師もまたイギリスの科学の根の一つですよね?
投稿: Yuri | 2005/02/10 0:12:11