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2005/01/30

自然のレディ・メード

作家のblogを見ていると、
今はこんな原稿を書いている、大変だ、と
書きつづっているのが多い。

 私も今はこんな仕事をしている、大変だ、
と書いてもいいのだけど、
 なんとなく違う気がして普段は書かないように
している。
 みにくいアヒルの子は、すいすい泳いでいる
ように見えて、
 水面下で足をバタバタさせている。

 でも、この週末は本当に大変になってしまった、
とタマには書いてもいいのではないか。
31日までに終わらないと大変なことに
なりますよ、と脅かされている仕事を
終わらせなければ(そのように努力しなければ)
ならないのだ。

 何の仕事かは書かないのだ。へへへ。

 それでも、外に散歩に行くくらいの余裕はある。
 身体と何よりも精神がもたない。
 
 木の枝とか、葉っぱを拾って、じっくり眺めて
いると、そこに現れている自己組織化の美は、
人間が意識的に生み出す創造物の比ではないなあ
と思う。
 近代において、論理的に構成された
人工物は、どうも負けている。
 デュシャンは、人工物でレディ・メード
だったが、
 自然物のレディ・メードの方がよほど
しゃれていないか。
 もっとも、それを趣味のいい、新しい
衝撃がある形でやるのは難しい。

 散歩の途中で、池上高志と携帯で喋った。
芸大の卒業制作、見たかったのだがと池上。
 彼は今名古屋と東京を往復する生活を
している。

 風景が全く違ったものに見えるような
ことが、真の創造だと思う。
 机にかじりついて仕事ばかりしていないで、
被造物(creature)を見ないと始まらない。

 花野さん作成の番組はスゴ録でとっていて、
「エンタの神様」を20分。
 才能ある若手芸人が懸命にやる姿は好きだ。
しかし、
笑いの文法に現れる現代日本の精神は痛々しかった。
 私たちは、本当に閉塞してはいないか。
 人間(じんかん)にまみれてばかりいないで、
たまには自然の被造物でも眺めてみたらどうか。

1月 30, 2005 at 06:50 午前 |

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