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2005/01/19

英世のキモチになって

田谷文彦君とやっている研究のデータの
意味について、いろいろ考える。
 その意義については、それなりに自分の
中では決着が付いていたと思っていたが、
 改めて考えてみると、別の様相が
出てくることに驚く。

 温度を高くして、一度準安定状態から
脱出させて、「焼き鈍し」をすると、
別の状態に行く。 
 その時、一種のFOK(feeling of knowing)
が関与してくることが不思議だ。

 桑原茂一さんの悪だくみで、原宿の
スタジオに行く。
 野口英世の格好で写真を撮ろうと
いうのである。
 新しい千円札が出たとき、似ていると
いろいろな人に言われた。
 もっとも似ているのは髪型だけで、
頭の中身や性格は違うと思う。
 英世には浪費癖があったそうである。

 ずっとYMOのジャケットなどを
担当されていたアートディレクター
の中島さんが注文を出して、
noboru tomizawaさんがヘアをいじる。
 13日に桑原さんからの「指令」をいただいて、
それから口ひげを剃るのをやめたが、
足りなかったので、tomizawaさんが
マスカラをつけた。

 カメラの方が、英世の写真を見ながら、
もう少し前のめりに、顔をこちらに
向けて、あごを引いて、などと注文をつける。
 もう少し目を柔らかく、あっ、今の
感じですなどと言われているうちに、
サーボモータで動く春風のような
気分になった。

 オレは小さな時に囲炉裏に手を
つっこんで・・・
 などと英世のキモチを一生懸命
想像していたら、吉村栄一さんが、
「乗り移ってきましたね」と言った。
 天才・桑原茂一に載せられて、
なんだか妙な内観を得てしまったような
気がする。

 ポラロイドで何枚か撮ったうち、
使わないものを一枚頂いてきた。

 2年前に研究所に来ていた、アーノが
アドリーヌと生まれたばかりのルーを連れて
来た。
 五反田の『遠野物語』で歓迎飲み会。
 「動くイクラ寿司」など、奇妙なおもちゃを
買ってきてルーにあげる。
 アーノはパリ郊外で
ゲームのプロデューサーをしているとのこと。
 研究室で行った沖縄の渡嘉敷島のビーチで、
突然みんなが発狂して海にお互いを投げ込み
合い始めたあの夜がなつかしい。
 あの時は今はホンダにいる長島久幸君も
いた。

1月 19, 2005 at 08:50 午前 |

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コメント

> ATAK000の感想
是非お願いします!楽しみにしてます☆

投稿: maria | 2005/01/26 2:55:11

mariaさま、ようこそ!

なんと、ノボルさんはmariaさんの知り合いだったのですか。
でも考えてみたら、モデルだから当たり前ですね!

渋谷慶一郞さんのATAK000、とってもいいです!
今度ちゃんと感想を書かなくては、と思っています。

投稿: 茂木健一郎 | 2005/01/22 20:03:08

おおお。表情が素敵ですね。しかもノボルちゃんがメイクってとこがニクいです。ポラだけでなくプリントしたのも是非今度拝見させてください☆

投稿: maria | 2005/01/20 22:58:03

かっこいい!
(長髪+ヒゲに弱い私)

投稿: ひとちゃん | 2005/01/20 20:51:18

コニタさま

いろいろありがとうございます。

歴史のこと、ぜひいろいろ教えてください。数学者の数覚、
音楽家の音感などと同じように、歴史学者の「歴史覚」
というものがきっとあるに違いないと思っています。

投稿: 茂木健一郎 | 2005/01/20 8:32:53

>野口英世の格好で写真を撮ろうというのである。
うーむ。わたくしにはエリート詐欺師?!にしか見えませぬ。

そのままの方が似てたような気がいたします。

投稿: いもと | 2005/01/19 19:50:38

すばらしい。
この、“出し方”も良かったです。高まる期待。どこか別のところにあるんじゃないか、とか。

どこで“使う”のでしょうか。

こうなったら森村泰昌やるしかないですね。

いや、あまりに受けたので、ついコメントしてしまいました。みんなに広めます!

“歴史”模索中です。よろしくおつきあいの程。

投稿: こにた | 2005/01/19 10:50:50

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